3羽
変わらない日常でありながらも、いつもちょっとしたことで、びくんってなってしまう時があった。それは姉の足音がとても大きくて、その音が苛立ちを放っているかのように感じてしまう。
わざとやってるわけでもないんだろうけど、そんな姉がとても苦手だ。それに毒舌であり、常に態度が冷たい。それに比べて両親にはどっぷり甘える姉。
先に朝食を食べ終えていた私は、姉の機嫌を逸らさないように、先に家を出た。
姉が私に対する態度はきっと私が交通事故にあったせいで、入院していた期間、おばあちゃん家に泊まってたという。母はずっと付きっきりで、父も捜査でほとんどいなかったから、姉はとにかく寂しかったんだろうな。
駅に着き電車に乗りながら、私は少し理想を求めていた。姉妹で一緒に出かけたり、旅行したりしてみたい。けど、家族旅行の時でも、姉は隣を歩いてくれることもなく、どんどん先へと行ってしまう。
そりゃあそうだよね。障がいを持つ私と歩きたくもないから、そういう行動を起こすんだろうと。どんなに私が願っていたとしても、待ってと言っても、姉の足には追いつけない。
やだ、私ったら、なんでこんなネガティブなことを考えちゃうんだろと、片手でほおを叩く。こんなこと思いたくない。私は私のペースで歩けばいい、どんなに避けられていたとしても、いつかは分かち合えるよねと到着して、電車を降りた。
今日も透が校門で待ってるのかなと歩いていたら、あのっと呼ばれ振り向く。えっと確か同じクラスの南雲真昼くん。
「これ、落ちてたよ」
南雲くんが持っていたのは、鞄につけていたキーホルダーで、ありがとうと伝えると南雲くんは先へと行ってしまった。ちょっと意外すぎて、キーホルダーをポケットにしまい、後でつけ直そう。
校門へ行くと透がやっぱりいて、おはよう、陽羽と言うから、照れながらおはようございますと伝えて校舎へ入った。
女子たちの視線が痛く、お腹が急に痛み出してこれ以上は無理かもと、職員室に行って保健室で休むことに。授業受けたかったけど、今日はブルーの日で、ベッドに座って布団に潜った。
授業受けたいけど、今朝のこともあったから、一度リセットしたくても、なかなか頭から離れない。
少し寝たら良くなるかなと、目を瞑ったら透の声が聞こえ、ひょっこり顔を少し出す。透は私が横になっているベッドに座り、何があったと聞かれた。
透のせいだよとは言えず、口ごもっていたら、保健室の先生がバインダーで軽く透に拳骨する。
「原因は伊宮先生ですよ。そうよね?朝峰さん」
「…はい」
「えっ?俺何かしたか?ごめんな、陽羽」
「伊宮先生、いい加減、自分が発している言葉に気をつけてください。生徒たちの前で、朝峰さんの下の名前で挨拶していること。それが原因で朝峰さんが」
それ以上はと私が告げたら、透はパタリと床に倒れ、全くと保健室の先生は透の足を引っ張ってソファーに寝かせた。自分が発したことに全然気づいていなかったんだと、苦笑いしてしまう。
「伊宮先生はほっといて、もし具合があまりにも酷かったら、お母さんに連絡しておくわね。一時間目は寝てていいから。二時間目になる前に、具合を聞かせてちょうだい」
ありがとうございますと伝え、私は目を閉じて眠った。
二時間目になる前、保健室の先生が起こしてくれて、どうすると聞いて来たから、よくなりましたと伝えた。すでに透の姿はなく、先生だから仕事に戻ったんだろうと教室へ戻る。
普段通りの空気感でありながらも、席に座って、教材を出していたら、大丈夫と南雲くんが気にかけてくれた。
「平気、心配してくれてありがとう」
「南雲が朝峰に話しかけてやんの。まじでウケる。伊宮が知ったらどうなるんだろうな」
ケラケラと笑い出す男子たちで、私と透はそんな関係じゃないですって言いたいけど、喉に引っかかって言えない。そしたら、南雲くんが男子に向かって言い放った。
「そんなに笑ってそんなに面白い?」
「んだてめえ。お前も知ってるよな?休日、伊宮と朝峰がデートしてるところ、見てないとか言わせねえよ」
どういうことと私は混乱が起きていて、動揺していたら、先生が来てしまい、早く着席してと先生に言われてしまう。ここ最近の休日は透とばかり出かけていたから、そう思われるのもおかしくはないよね。
今後は気をつけたいけれど、お父さんは出かける度に透と一緒に行けって言われている。悩みどころと思いながら、授業に集中していった。
ホームルームが終わって教室の掃除を済ませて、帰ろうとした時のことだ。廊下で待っててくれていたらしい、南雲くんがいて、一緒に帰らないと言われた。
私はつい瞬きをし、唐突すぎてしまって、固まっていたら、南雲くんが気まずいよねと頰をかきながら苦笑する。
どうして一緒に帰ろうとか言ってくれたのかは、不明であっても、少し嬉しかった。今までそういうことがなかったし、ここは南雲くんと一緒に帰ろう。
「全然平気だよ」
「よかった。じゃあ行こっか」
私のペースで一緒に歩いてくれて、今までになかった感情で、どうしてなんだろうと横顔をつい見てしまった。南雲くんは私と一緒で、帰宅部。
なんか視線を感じると歩くスピードを遅くしていたら、大丈夫だよと私の手を握って歩き出した。
「気にすることはないよ。朝峰さんは朝峰さんなんだから、堂々と歩いてればいい。それと今まで避けていたことごめんね」
南雲くんは振り返って、私に申し訳ない笑みを浮かべて、私はつい足を止めてしまい、大粒の涙がぽろぽろと垂れていく。
こんなこと言ってくれるの、透だけだった。たまに通り過ぎる人から、なんだその足はとか、変な歩き方とか言われ続けてきてたから。
私が涙を流していることで、南雲くんが私の涙を拭い、もう大丈夫だよと囁くかのように目を細めて微笑む。そしたら南雲くんの背後に、目を光らせ苛立ちを放っている透がいたから涙がピタッと止まった。
「なあに、朝峰を泣かせてんだ?」
「そうやって、生徒を疑うだなんて最低です、伊宮先生。僕は他の生徒と違うし、ずっと堪えてきたものを朝峰さんに打ち明けた。それだけのことです」
「本当なのか?」
「はい。嬉しくなっちゃって、自然と涙が出ちゃっただけです」
ズコッと滑るかのように透は倒れてしまって、私と南雲くんはつい笑ってしまった。透は廊下で倒れたまま気をつけて帰れーと言い、さよなら先生と告げ、一緒に帰ることに。
「意外と面白い先生だね」
「うん。伊宮先生はお父さんと知り合いで、よく遊んでもらってたし、買い物も付き合ってくれてて」
「じゃあいつも朝峰さんを下の名前で呼ぶのはそういうことだったんだ」
「お恥ずかしながらそうなの。下の名前で呼んでること気づいてなかったっぽくって今日とても反省してた」
だからかと納得して手をポンっと叩き、透はこれからちゃんと名字で呼んでくれるかな。そしたら南雲くんがくすくす笑い出して、どうしたんだろうと思ったら、南雲くんが言った。
「さっきはちゃんと名字で呼んでたけど、あれ絶対、直すの難しそう」
「どうして?」
「いや、だってさ、ずうっと朝峰さんのこと下の名前で呼んでたし、僕たちもそれに慣れちゃったから、いざ変更となると、またみんなが噂すると思う。想像するだけで、おかしくなっちゃって」
「言われてみればそうかも」
逆に名字で呼ばれ始めたら、みんなが絶対に噂を広めてしまいそうな感じ。だったらこのまま陽羽って呼んでくれてたほうがいいのかな。後で透に連絡してみるとしよう。
プツンと会話が途切れてしまって、何話そうと考えていたら、南雲くんから質問をもらった。
「犬と猫だったら、どっちが好き?」
「んー昔は犬派だったけど、最近は猫派かな」
「ならさ、今度の休み、一緒に猫カフェ行かない?ここなんだけど」
スマホを取り出して、見せてもらい、ちょうど最寄駅付近にある猫カフェのことだ。最近できたばかりで行こうか迷ってたカフェ。
「行きたい!」
「決まり。なら連絡先交換しよ」
連絡先を交換して、SNSのアプリにも追加されましたと表示が出る。これかなと南雲くんに聞きながら、それそれと言ってくれて、ほとんどのSNSの投稿が猫ばかりと、これはとつい聞いちゃった。
「この子って?」
「僕の妹で、名前は昼奈で小学5年生。可愛いでしょ。自慢の妹かな」
「可愛い。私には姉がいるんだけど…」
言ったら重く感じるかなと口を閉ざしてしまったら、無理しなくていいよと言ってくれる。
「無理して言わなくていいよ。朝峰さんのペースで、僕に言ってくれればいい。もし限界が近づいてきたら、電話でもいいし、メッセージ送ってくれれば、話は聞くから」
南雲くんの無邪気な笑顔でそう言われ、私の心は少し軽くなり、ありがとうと伝えて、駅まで向かった。
◇
依頼の靴が殺到し、靴を丁寧に仕上げていたら、昏籐組員がちわーすと店内に入ってきやがる。今めちゃくそ忙しいんだよっと作業部屋から出たら、親父の右腕である蓮見玲32歳も一緒だ。つまり組の仕事が回って来たってことか。
しかし玲は俺の顔をガン見しているから、このパターンはと逃げようとしたら、玲に捕まる。
「自分がいない間にこんなに大きくなって。玲ちゃんは寂しい」
「いい加減、俺から離れろ!毎日顔合わせてるじゃねえか!客もいるし、営業妨害!」
よしよしとされてこうなるんだったら、姉貴に回しておけばよかったと断念した。
客にこれくださいとレジにいるからしっしっと追いやって、会計を済ませていく。ありがとうございましたと客がいなくなったところで、本題に入った。
「夕坊、組長から聞いた。陽羽ちゃんと接触してるんだって?接触禁止命令を受けてるのに、会っていたらどうなるか」
「そんなのわかってる。陽羽の人生はこれ以上奪わないつもりだ。それで仕事の内容は」
「ない」
は?今なんて言ったと固まっていたら、もう一度ないっと言われ、じゃあ店に来るんじゃねえよと商品を玲にぶつけようとした。そしたら落ち着いてください、夕坊と俺の動きを止める組員であり、爽やかな笑みでまあ落ち着いてと玲からも言われる。
すっと茶封筒を渡されて、仕事あるじゃねえかよとその中身を拝見した。
なんだこれと俺は写真と玲を何度も見てしまい、俺の肩に腕を乗せる玲がどうすると聞かれる。
「このまま陽羽ちゃんを他の男に取られてもいいのかい?」
「…陽羽が幸せならそれでいい。こんなもん見せてくるなら、真面目に仕事しろ」
写真を玲に押し付けて、仕事に戻ろうとしたら、茶封筒に写真をしまいながら玲に言われた。
「どんな状況であれ、陽羽ちゃんと接触した以上、後戻りはできないことは頭に入れておくんだね。はい、これは渡しておく」
グルルと威嚇しながら茶封筒を押し付けられ、玲は組員を連れて仕事に戻って行き、姉貴が作業部屋から出てくる。
「姉貴、騙したな」
「だって、玲が夕哉に会いたい会いたいって言うから呼んだだけ。それにしても玲は夕哉のこと好きすぎるでしょ。まあ世話役だったから、しょうがないだろうけど。それでどうだった?」
「陽羽に友達ができたっぽい。これ以上、陽羽の人生を奪うつもりはねえから。姉貴、これ処分しておいて」
姉貴に茶封筒を渡し、作業に戻ることにした。
◇
素直じゃないんだからと、茶封筒の中身を見て、なるほどねと夕哉が少し落ち込んでいることがはっきりした。陽羽ちゃんにやっとお友達ができたと言うより、これは彼氏かしら。
以前は俺のせいだで友達が減っちまったってすごい落ち込んでたけれど、見守ってきた甲斐があったらしい。区切りがついていいんじゃないと思っても、陽羽ちゃんのそばで守ってあげられないのが一番辛いわよね。
写真を茶封筒にしまい、シュレッダーをしていると、スマホが鳴り誰かと思えば、玲からだった。
さっきはありがとう、また何か情報が取れたら連絡するか、店に寄る。
引き続きよろしくと返信をしていると、珍しいお客さんが来て、夕哉に出てくると伝え店を後にした。珍しいお客さんと言うのは陽羽の姉、陽空であり、よく連絡はとっている。
「どうかしたの?」
「…」
陽空は少し俯いていて何かあったんだろうと、近くのカフェで話を聞いてあげることに。紅茶セットを二つ頼み、陽空は鞄からあるクラブの名刺を出してきた。
セライヴニというナイトクラブで確かうちの組が経営している店で、玲が責任者。まさか玲が陽空に手を出したなら、後で叱っておかなければならない。
「この店ってなんなの?」
「入ったんじゃなくて?」
「ここ最近、大学のサークルの子たちが通ってる。誘われてるけど、あたしは入ってない。ただ写真見せられた時に、見覚えがある人がいて」
陽空はスマホを取り出して、もらっていたらしい写真を見せてもらった。陽空の友達と写っているのは、上品なスーツを着た若い男性。その人物に見覚えがあり、玲たちは知っていながら、入れさせたのかは不明だ。
後で確認を取るとして、この人がどうかしたのと聞いてみる。
「この人がどうかした?」
「その人があたしに会いたいって言ってたらしいの。家族のことはあまり言わないけど、なんか引っかかって。この人って前科がある人だよね?」
まあ確かに昏籐組と関わっていた人で、詐欺容疑で逮捕された。逮捕したのは紛れもなく、陽空たちの父親である凛太郎さん。何か嫌な匂いがプンプンしてきて、陽空に伝える。
「セライヴニはうちたちが経営しているから、店員たちにも伝えておく。それからその人とは接触しないほうが身のためよ。友達にも」
「やっぱり、何かあるよね。会うのはやめておくし、友達にも伝えておく。教えてくれてありがとう」
「また何かあった相談乗るからいつでも言って。そう言えば陽羽ちゃんとうまくやってる?」
聞いてみるとぎこちない笑みを浮かべ、うまくやってると言い、バイトがあるらしく、陽空は行ってしまった。あれは絶対うまくいってないようねと、会計を済ませ、店に戻ることに。
◇
宿題をし終えて、ベッドに寝っ転がりながら、南雲くんのSNSを見ていた。猫カフェ行く日が楽しみすぎて、そうだっと起き上がる。まだ一度も履いてない、あの靴履いて行きたいからとクローゼットを開けた。
どうしようと姿見鏡で洋服を合わせていたら、透くん来たわよと下からお母さんの声が聞こえる。なんで私を呼ぶのかはさておき、はーいと返事をしながらリビングへ入った。
さっきばかりなのに何しに来たんだろうかと、お母さん特製お菓子を頬張りつつ、お母さんに謝罪する。
「俺の不手際な発言によって、陽羽の学校生活を台無しにしていたことに、本日発覚しました。本当に申し訳ございません」
「えっと何かしら?」
「俺は学校内で名字ではなく下の名前で呼んでいたんです。全然気にせず、先生たちからも何度も注意していたらしいんですけど、それすら気づかず」
そしたらお母さんが透の名前を呼びながらお盆を置いて、火がついてしまい、お母さんは透に絞め技をしちゃった。
「凛さんからあれほど言われていたのに、何やってくれてるのかな。陽羽の人生を奪っていただなんて」
「お母さんやめてあげて」
そう言ってもお母さんは怒ってしまい、少ししてお母さんは透を離す。すみませんでしたと透は土下座をし、凛さんに言いつけますからねと、お母さんは夕飯の支度をし始めていく。
「本当に悪かった」
「いいよ。さっきね、南雲くんと話してたんだけど、急に変更したらまたみんなが噂すると思うって言ってたの。だからいつも通りでいいよ」
「いやこれからは気をつけるし、噂立つ前になんとかするから。で帰り道は大丈夫だったか?」
「うん。そうだ。今週末は南雲くんと出かけるから、大丈夫。いつもありがとう」
伝えたらなんだってとなぜか残念そうな表情をしていて、んっと思ってしまった。まだ少々怒っているお母さんが、ご飯食べていくと透に聞き、ぜひと言う。
夕飯ができるまで、少し気になっていたことがあったから、透に聞いてみた。
「休日、透と一緒にいるところみんなに知られてた」
コーヒーを飲んでいた透が吹き出してしまい、お母さんはそれを見て鬼の仮面を被りながら台拭きを透に渡す。それを使いながら、他にはと聞かれ、今日言われたことを明かした。
「俺が全部悪いよな。本当にごめん」
「ううん。これからはお互い、気をつけよう。エスカレートしたくないし」
「そうだな。それに南雲が気にかけてくれるなら、これからは南雲を頼ってあげればいいよ。それでも遠出したいなら、俺をタクシーだと思って、使ってくれてもいいし。そこは南雲と相談し合ってな」
「ありがとう。南雲くんに相談してみる」
よかったなと透は言ってくれて、早く今週末にならないかなと、透と一緒に夕飯ができるまで、ゲームで楽しんだ。
◇
ただいまと靴を脱いでいたら、にいにおかえりと僕に抱きつく昼奈で、ただいまと言いながらリビングに入った。すでに散らかっていて、母さんはメイク台でばっちりメイクをしている。
「おかえり、真昼。ご飯、冷蔵庫にあるから、適当に食べてちょうだい」
わかったと伝え、母さんは準備ができたらしく、派手な格好で外出した。あれはおそらく朝まで帰って来ないパターンかと思いながら、手を洗いうがいをした後、冷蔵庫を確認する。
僕の好物ではなく昼奈の好物がたくさん置かれてあり、それを温めてあげた。昼奈とは血が繋がっていなく、異父兄妹。
昼奈はそれを知らず僕のことを、本当の兄だと思い込んでいた。いつかは話すのかわからずとも、今は知らないほうがいい。一緒にご飯を食べ昼奈が寝た後、僕はスマホをいじり朝峰さんのSNSを見ていた。
朝峰さんのSNSは景色ばかりや、たまに料理やどこかのカフェ写真が載ってある。机に置いてある一冊を取り出し、小学生だった頃の朝峰さんと僕のツーショットの写真。これは学校の行事で遠足に行った時に、撮ってもらった写真。
朝峰さんはこのことも忘れちゃったんだよねと思いながら、記憶がなくても僕のことは認識しているし、新しい思い出を作っていけたらいいな。
SNSを見ていたらクラスのグループメッセージが来て、また朝峰さんの話題で持ち切りだ。タップすると朝峰さんがどっちを選ぶのか話題を出している。伊宮先生かそれとも僕か。それで楽しんでいるクラスメイトは本当に呆れた。
おい、既読してるんだろとクラスメイトのリーダー的な奴で、さっき僕に絡んできた最低クズの氷雨疾太。
ため息が出ながら何と返事をしてあげたら、朝峰を泣かすなよときて、他の子たちは爆笑のスタンプ。廊下で見ていたんだろうと、わかってると送り、グループメッセージを閉じた。
氷雨は朝峰さんをただのおもちゃのように見ていて、腹が立ってるけど、進路は朝峰さんどうするんだろうかと気になる。大学もあるから、そこを受けるのか、それとも別の大学に行くのならと考えてしまった。
今度の休みに聞いてみるとして、宿題を済ませていくことに。




