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22羽

 翌日の朝、スマホをいつもアラーム代わりとしていたから、ちょっと緊張しちゃってあまり寝付けなかった。欠伸が出ながら、結局お父さんは徹夜だったらしく家に帰って来ていないようだ。

 気にせずリビングに入るとお母さんがソファーで寝ていて、珍しいと冷蔵庫にある牛乳を取り出しコップに注いで飲む。普段ならお母さんが朝食を作ってくれるけれど、母さんも何か調べ物で徹夜してたんだろうなと食パンを焼き、ジャムを塗って食べる。


 字幕付きにして消音にし、ニュースを見ていたら、玄関が開く音が聞こえた。お父さんが帰って来たんだろうと思いきや、足音でお姉ちゃんだと気づく。しかしリビングには入って来ず、上へと上がっていく音で、お母さんがガバッと起きた。


「陽羽、お姉ちゃんの足音聞こえなかった?」

「今帰って来たっぽいよ」


 お母さんは鬼の仮面をかぶったように、陽空と大声を出して、なるほどと納得する。姉は朝帰りってやつかと消音を消して音を出していると、陽空待ちなさいと姉が降りて来た。

 姉はスーツケースを持って、何も言わずに出て行き、お母さんは姉を追いかけていく。


 姉に何が起きたのか不明すぎて、朝食を全て食べ終え、身支度を済ましていたら、玄関が再び開く音が聞こえた。下に降りてみると、お母さんは泣きじゃくり、これはやばいかもと家電で透にかける。

 出ないかなと切ろうとしたら、どうしたと聞かれ、お姉ちゃんがでてっちゃって、お母さんがと伝えた。そしたらお父さんが帰って来るらしく、待っててあげなと言われ、お父さんが来るまで寄り添う。 


 姉が今まで朝帰りをしたことはなかったから、余計に不安だったんだろうな。お父さんも、私の一件で調査に当たってたっぽいから。


 車のエンジン音が聴こえ、灯里とリビングに入って来るお父さん。


「陽羽、お姉ちゃんの様子、どんなだったか覚えてる範囲で構わない。教えてくれるか?」

「怒ってるようにも見えてたけど、その奥に怯え切ってたような感じだったよ」

「…そうか。灯里、今は身体を休めなさい。いいね?」

「あなたっ私っ」


 気にすることはないとお母さんを寝室へと運び、お母さんを一人にさせちゃって大丈夫だろうか。


「同じ署の人が来てくれるから、陽羽は学校へ行きなさい。それからスマホ」


 もういいのと聞くともう大丈夫と言われて、スマホをポケットにしまい、行ってきますと言う。行ってらっしゃいとお父さんの声を聞いて、遅れての学校に向かった。

 電車に乗っている間、未読のままだったメッセージを確認する。


 陽羽、キャットアイランドに行ったってあいつから聞いてたけど、大丈夫だったと疑問系で夕哉さんからメッセージがあった。無事に帰れましたと送り、紗良からも心配の連絡なのか何度も通話履歴がある。

 紗良、話したいことがあるから、時間作れないと送り、今の時間帯だと授業だから見てないだろうな。


 疾ちゃんが送ってくれた写真を眺め、再度なんの約束をしたのか考えてみる。写真を見てもやっぱり雪と約束したことが思い出せない。

 そう言えば小学生でしてきたことも、あまり覚え出せないでいる。中学はところどころ覚えてて、高校はほとんど覚えてる。記憶って徐々に薄くなっていくものなのかなと、到着して電車を降り、学校へと向かう。

 

 姉が家出するようなことと言ったら、私が原因だとしても、姉の様子がとても変だったのは確かだ。

 お父さんは、姉が家出した理由を知っているのかも定かではないけれど、何日も帰って来なかったら、捜索届は出すのだろう。

 

 学校に到着し上履きに履き替えていると、透の声が聞こえ、授業中なんじゃと思っていても、大丈夫かと心配かけられる。


「陽空が家出したんだろ?」

「うん。朝帰りしたかと思えばスーツケース持って、出てっちゃった。ねえと…伊宮先生」

「いいよ。いつも通りで」

「わかった。お姉ちゃん、変だった。ワインレッドのワンピなんて持ってなかったし、それに靴も色に合わせてた。どう思う?」


 私の問いに透は驚きが隠し切れないほどの表情をしていて、額に汗が流れていく。数秒後、透は陽空は大丈夫と私に嘘をついて、教室に行きなと言われたから、教室に行くことに。

 透のあの瞳は、絶対に何かがあり、きっと捜査に関わっている人物なのかもしれない。そんな人のところにお姉ちゃんは行ったというの。お姉ちゃんと、足を止め、全然使ってないお姉ちゃんのチャットを開く。


 大体は誕生の日におめでとうスタンプをやり取りするくらいだけど、文章を打っていった。


 お姉ちゃん、帰ってきてあげて。お母さんとお父さん心配してるから。


 お願いスタンプも添えて教室へ入ると、まだ授業中だったから全員がこっちを向く。先生は事情を知っているため、授業が進んでいき、隣の席にいる疾ちゃんに聞かれた。


「遅刻珍しいじゃん。どうした?」

「ちょっとね。後で話す」


 そう伝えて教材を取り出し、途中から授業に参加していく。



 鼻歌を歌いながら、靴を製作していくと、姉貴が作業部屋に入って来て、受付リストを確認し始めた。どうしたんだがと作業していたら、夕哉とやや大きめに呼ばれ、作業を一旦止める、

 姉貴はリストを持って焦りながら、質問して来た。


「二、三週間前ぐらいにワインレッドのハイヒールを誰に頼まれたの?名前ないじゃない」

「あぁ、それ、陽空が急に来てさ。クーポン間違えて捨てちゃったけど、作れるって聞かれて、作ってあげたんだわ。悪い、名前記載してなくて」


 姉貴はストンと力が抜けたように地べたに座り込んじまって、赤系のは珍しくないだろと作業を再開しようとしたら、姉貴が守り切れなかったと、上の紙をくしゃっとする。


「姉貴?」

「陽空が今日、家出したらしいの。しかも朝帰りをして。意味ぐらい夕哉ならわかるでしょ?」


 姉貴の顔は悔しそうな表情をしていて、数秒姉貴が言っていることが理解できなかったが、陽空がたのんでいた理由がやっと理解できた。

 あそこで俺も確認しておけば、陽空は家出することもなかったはずだ。


「とにかく、靴の依頼があったのは、陽空たちのお父さんに伝える」

「悪い」

「いいわよ。あたしも責任がある。行ってはいけないと言ったのに、陽空の行動を見てあげられていなかった」

「親父には俺から報告上げるから」


 お願いと姉貴は早速、陽空たちの親父さんに連絡をし始め、俺は親父に報告を上げた。



 ざあざあと強い雨が窓を打ちつけ、陽羽から話したいことがあると来て、昨晩のが的中した。しかもあたしは破島の言う通りに帰らず、張り込みしていたら、陽空ちゃんと高級そうなワインレッドのスーツを着た人が出てきた。

 本当にその人が長かどうかわからずとも、一枚だけ撮れ、おそらくその先はレッドクレインの本拠地かホテルでも行ったんだろう。


 どっちを聞かれるかは不明であっても、この男、思っていたより若いのかもしれない。想像していたのは中年のおっさんだったけれど、想像を遥かに超える美貌の顔立ち。年齢は二十後半と言ってもいいぐらいだ。

 誰もが心を奪われそうな美しさに、陽空ちゃんもその人を好きになったとかは想像しにくい。お母さんはシルバーウルフについて調査中だし、レッドクレインは引き続きあたしがやろうかな。


 見ていたら、何見てんのーと漆月が覗き込んでいて、画面を暗くし、パンを頬張る。隣に座るから少し距離を離した。


「警戒しなくてもよくない?それともこの前で疑ってんの?」

「漆月には関係ない。さっさと自分の教室に戻ったらどうなわけ?」

「固いこと言わないで、俺様と仲良くしようよ」


 近くに寄ろうとするから階段を降りようとした時、腕を掴まれねっと冷たい笑顔を見せられる。はあっと座り漆月が購買で買ったらしい、おにぎりを食べながら言った。


「キャットアイランドの島を所有していたのは、シルバーウルフ。俺様はそいつのボスを探してるわけ。ただシルバーウルフはニュースになったことで、帰国したっぽい。後もう少しでボスの居場所を聞き出せたのに」

「漆月は何でそこまでマフィアを追ってるの?」

「そりゃあ、ははは」


 いきなり大笑いして階段に響き渡って、なぜ笑う必要があるのと漆月を見ていたら、こう言われる。


「真昼先輩はー、俺様に大きな借りをしてる人なんだよ。探偵としてもっと真昼先輩のこと調べていけば、真昼先輩の真の顔が見えてくる。それとも俺様から聞きたいって言うなら」


 もっと近づいて来てあたしの顎に触れ、ニヤニヤしていて、振り払おうとしたら、指がほおに触れてそれを舐めた。


「ソースついてた。先輩可愛いところあるじゃん」

「揶揄うのはやめてよ」

 

 そっぽを向きハンカチでちゃんと拭き取っていると、肩に顔を載せる漆月。


「一つ教えてあげる。真昼先輩はねえ、シルバーウルフと繋がっていた。今は無関係だけど、真昼先輩の過去を調べていけば、なぜ真昼先輩の彼女が狙われているのかもわかると思う」


 私のポケットに何かを入れて、じゃあねと漆月は階段を降りて行った。ポケットに何入れたのと出してみたら、この人に連絡してみなと書かれてあり、シルバーウルフに元いた人の情報らしい。

 漆月がなぜあたしに情報を提供したのかは、いまいちわからずとも、後で連絡してみようと思った。



 昼食は催花ちゃん、疾ちゃん、千ーちゃんで中庭で食べながら、今日なぜ遅刻したのか教えてあげる。


「お姉ちゃんが家出か。俺たちはホームパーティー以来、会ってなかったからな」

「うちも会ってない。家出するほど何かがあったってことなんじゃない?」

「家にいたくない理由とかあったんじゃないかな」


 家にいたくない理由って私だよねと唐揚げをパクッと食べた。


「ただお姉ちゃん、お母さんとお父さん大好きだから、家出するほど家にいたくないとかは思ってないと思うの。何も言わず行っちゃったから、お母さん寝込んじゃって」


 みんなは眉間に皺を寄せて考えてくれて、家出の理由がなんなのか考えているとお前たちーと透が来る。


「文化祭、拒否ってるそうだが、ちゃんと一致団結してやらなくちゃいけねえだろ。今日はちゃんと準備手伝って上げてやってくれ」

「若津たちが手伝うなって言われてるから無理だよ、伊宮」

「ちゃんと仲直りしろよ、氷雨。若津も一応反省はしてるようだからさ」


 透、全然気づいていないことが発覚し、私がある写真を見せたのだ。するとなんじゃこりゃと目を大きくし見ていた。疾ちゃんと一緒にいることで、ここにいる全員が軽いいじめを受けている。

 すると千ーちゃんが申し訳ないような感じを取りつつ、透に事情を説明した。


「全部うちが悪いんです。勝手に陽ーちゃんをあの店に連れてったせいで、疾太が怒ったのもわかってた。それなのに、二人だけの空間がどうも許せなくて、つい若津たちに話しちゃったんです。昔の二人を見ているかのようで、でもあそこにはうちの場所がないっていうことが凄いっ」


 次第に千ーちゃんは涙を流してしまい、そうだったんだねと千ーちゃんをハグしてあげる。いつもなら三人一緒だったのに、一人だけ置いていかれてるって感じちゃったんだね。


「あの店ってどこの店だ?」

「…暴走族がたまに屯ってる店。店長にいつも確認して、暴走族がいない時間帯に来てるだけで」


 透は刑事ということもあって、無表情となり、処罰とかあるのかもしれない。


「見逃したくはないが、違法な取引が行なっているケースもある。氷雨、坂東、これからはそういう場所に行くのはやめておけ。二人のご両親がお偉いさんだってことは把握しているだろ?」


 疾ちゃんと千ーちゃんは小さく頷き、透の忠告をしっかり聞く。


「ここで狙われたら只事じゃなくなる。そこにはもう行くな。いいな?若津たちにも注意は払っておくが、若津たちが行こうとしていたら止めてやれ」


 はいっと二人は反省をしており、昼休みに悪かったなと言いながら、透は仕事へと戻っていった。


「あの店ってどこ?」

「守城学園に比較的近い店だよ。ちょっとナイトクラブ風の店でさ。よく他校の子たちもいるから、交流を深めていたときもあったよ」

「うん。たまにここから遠い海星学園の子も見かけるよ。店長と知り合いっぽかったよね」


 海星学園と言ったらと、私はつい二人に聞いてみる。


「その子ってまさか、漆月夜一って子じゃない?」


 そうだけどと疾ちゃんが言っていて、真昼くんが言っていた子で間違いはない。だとすれば漆月くんはその店長さんとなんらかの繋がりがあるってことでいいんだよね。


「陽羽ちゃん?」

「ごめん。真昼くんからその子とはあまり接触しないでほしいって言われてて」

「南雲が?」


 うんとお弁当を食べ切り、ランチバックにお弁当をしまう。そしたらそう言えばと催花ちゃんが私たちに質問をした。


「じゃあ、漆月夜一と写真の人と関係してらどうかな?うちたちがよく遊んでた公園、あの店の近くだったし、店長は何か知ってるんじゃない?」

「あり得るかも」


 なんか大事になって来そうでも、透が言った通り店には入らないほうがいいのかもしれない。お昼休みが終わるチャイムが鳴ってしまい、このことについてはまた今度話し合おうとなった。




 放課後、紗良と待ち合わせをし、私の最寄駅で待っていたら、お待たせと紗良が海星学園の制服で現れる。本当は家で話したかったけれど、喫茶店で話し合うことにした。適当に頼み、早速紗良に打ち明けていく。


「え?陽空ちゃんが朝帰りしてしかも家出した?」

「そうなの。それでお母さんはショックのあまり寝込んじゃって。お姉ちゃんにメッセージ送ったけど、既読もつかない。今までそんなことがなかったから心配で」

「ふむ、何も言わず出ていくとしても、陽羽目線だったら怯えていたってことなんだよね?」


 うんと飲み物が到着して、それを飲み、探偵としての意見を聞きたかった。紗良は頭の中にあるものを整理し始めて、待っていると紗良がスマホをいじる。

 いじるのをストップして、紗良は一度謝罪を私にした。


「隠すつもりはなかった。ちゃんと証拠をかき集めて見せるべきだったのかもしれない」

「紗良?」

「あたしね、ある調査を依頼されてて探ってたの。そしたら陽空ちゃんが関係してることが判明して」


 スマホを見せてくれて、その写真には姉と高級そうなレッドワインのスーツを着た男の人。まるでカップルみたいな色合わせで、紗良を見てしまう。紗良は何かを知っているようでも、ここではこれ以上話せないっぽい。


「できればこの先は、お父さんと一緒のほうがいいかも」

「うん、わかった。お父さん、しばらく私の件で動いてるから、帰りがいつなるかわからない」

「いいよ。もしあれだったら指定された場所まで行くし、そこは気にしなくていい」


 伝えておくねと紗良に伝えて、もう一つ気になることがあり、幼き頃の写真を見せて、伝えていく。


「この人のことを知りたくて、名前がどうしても思い出せないの。海星学園の制服着てるから、卒業生だよね?」


 紗良は少し考えて、昔の人だからあまり関わってないよねと思っていると、あっと閃いたかのような顔立ちだった。


「ちょっとした依頼を引き受けてね、海星学園の卒業生を調べてたよ。確かこの人の名前、和泉雪いずみせつ。現在は二十七歳で来年の二月に二十八歳」

「どんな生徒とかはさすがに覚えてないよね?」

「先生も入れ替わりがすごいから、直接は聞けてないよ。この人がどうかした?」


 それがと言っちゃっていいのかわからずとも、見せたくないけど撮られた写真を見て、紗良の目が殺気立っている。ですよねと半笑いした。


「いつ会ったの?」

「ニュースになってたでしょ?キャットアイランドに行っちゃって、この有様。変なことされてないから大丈夫」

「こいつが例の人ってことか…。変なことされてなくとも、その領域内に入った時点でアウトだと思う。何か持ち帰ったとかはない?」

「リボンチョーカーはプレゼントとしてもらっちゃった」


 嘘でしょとびっくりされてしまい、それ絶対盗聴か何かあるよときつめに言われてしまう。


「絶対に何かあるから、お父さんに渡しなよ。この世の中には、いろんなものに仕掛けられている時代なんだから」

「お父さんに渡すよ」


 ちょっと可愛いと思っていた自分が馬鹿だったと心の中で反省しつつ、そろそろ帰ってあげないとお母さんが不安になりそう。


「紗良、そろそろ帰るね。お母さんが心配だから」

「うん。あたしも帰って、もう少し情報かき集めたら、陽羽のお父さんに連絡してみる」


 お願いと自分が飲んだ飲み物を会計して、先に家に帰ることにした。



 目隠しで行き先がわからずとも、到着したっぽく目隠しが外れた。ここがレッドクレインの本拠地であり、旗にはレッドクレインの紋章が入っていた。

 完全に出ることができないらしく、どうやってこの中に入ったのかも不明だ。こちらへとあたしをここまで運んだ人が、案内をしてくれる。


 一般人はここにいないようで、いるのはレッドクレインで働いている人たちのみ。三つの壁が存在し外に近い、領域が一般人が行き来し、二つの壁にあるところが一般人がレッドクレインとして認められた人たち。

 そしてあたしが今いる中心の壁の中はあの人が住んでいる本家であり、あの人に認められた人物だけがここにいる。


 建物の中に入ると、赤い薔薇の花瓶がいくつも存在し、薔薇を愛してやまない人なんだろうと感じた。庭にも赤い薔薇がたくさんあったし。

 歩いていると破島が現れ、ここからは破島が案内するようだ。


「スマホは?」


 ここに到着する前に、電源は切っており、破島に渡すと画面を壊す。処分しておけと近くにいた従業員に指示を出し、ついて来いと言われたからついて行った。

 どこに連れて行かれるのだろうと進んで行くと、坐禅をしてぶつぶつ何かを言っている。



「お連れしました、がく様」


 目を瞑りながら、淡は下がりなさいと言い、破島は一礼してこのフロアから出た。こっちに来たまえ、陽空と手を差し伸べられ、嫌々でもがくの手をとる。


「手配はすでに済ましてある。心配はいらない。なぜなら警視庁に私の知り合いがいるからね。即断をして感謝するよ」


 がくはあたしの肌に触れていき、あたしは揉み消されるのだと理解しながら、この人の弱みを突き止めるために、お父さんのために、探ることを決意した。

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