115羽 休憩所その23
艦船の中にある自販機で、サイダーを選び、いよいよだなと海を眺めた。俺はどちらかというと疾太の父さんを止めに入りたい要望があったけれど、催花が同学年だった子を止めたいという要望でそっち側につくことに。
俺が藤と離れて過ごす時間は、本当に思い返すだけで、なぜ今まで気づかなかったんだろうかと自分に呆れてしまう。
もし気づいていれば、陽っちゃんは今頃、藤太郎や真昼、夕哉と一緒にいられたんじゃなかと思ってしまうほどだ。麗音を止め次第、俺は藤たちと合流することに決めたし、陽空の父さんと夕哉の父さんに任せるしかない。
その二人は結構、疾太の父さんと一番に親しかった人だから。
それにしても意外だったことがあった。それは鶴が以前の鶴ではなく、しっかりと夕佑と透に協力している。だから鶴は心配いらないと信じるしかないようだ。
れらちゃんがとった行動は今でも正直、驚いている部分がある。最初はいつも通りだったのに、急変して夕哉の父さんを殺そうとした理由。鍵を握っているのは虎次に間違いはないだろう。じゃなきゃ夕哉の父さんを恨む理由が見つからないからだ。
藤の心臓となっている虎次の弟がなぜ死ななければならなかったのか、虎次自身が語ってくれると思うから、虎次の言葉を聞いてほしいかな。
あぁそうだった。純連が明かした真実も驚き、しかも兎原卯京が元昏籐組の一員だったってこと。純連はおそらく、兎原さんのために、命を張って挑むのだろうと感じた。
岩ちゃんどこーという藤太郎の声が聞こえるも、俺は行かずただ海を眺めていたら、ツンツンと突かれる。振り向くと催花がいて、藤くん呼んでるよと言われるもほっといていいよと伝えた。
「いよいよだね」
「催花、この先は危険が伴う」
「うん。それにうちは、賢ちゃんが一線を超えないように見張っておかなくちゃ。それにね」
催花は俺の方を向くのではなく、海の方を眺めて、催花の気持ちを知る。
「あたしはヴァイオレットの一員として動こうって決めたの。春ちゃんのご両親にも報告してある。うちは賢ちゃんがいるから怖いものも吹っ飛ぶ。だから」
それ以上言うなと感情が溢れ出してしまい、催花を抱きしめる。
「賢ちゃん」
「催花、こんな俺を好きになってくれて、ありがとう」
「こちらこそ。春ちゃん、救って、いつも通りの日常に戻ろうね」
そうだなと抱き合っていたら、あーと藤に見つかるも、お邪魔は退散するーとこの場から離れ、島に到着するまで催花とずっと一緒にいた。
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