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113羽

 春陽を救う作戦会議が始まり、鶫グループは欠席だとしても、やるしかないと判断した。夜一はちょい遅れるから先進めててという連絡を受け、まずは緊急で退院してくれたまるから報告を受ける。


「Noveの首謀者は、疾太の姉やった。ちいとしなと知り合いで、疑いを持ちたくはなかったんや。そやけど、某が入院していた病院に搬送されたて構成員に言われてな。某を殺すためにわざと搬送されたんやと」


 まるが説明してくれたことで、星河さんが疾太の母親について教えてもらった。


「疾太の母親に再度、確認したところ、母親は娘がやろうとしていることは見て見ぬふりをしていたと自供した。つまりまるを殺す目的で動いていたことになる」

「なんでまるさんなの?」

「輝、もう言ってええ?」

「さすがに隠し通すのもあれだしね。きっとじいちゃんも言ったほうがいいって言うはずだから」


 まるはやっぱかと多少笑って、まるはホワイトボードに写真を貼り出し、ホワイトボードのペンで名前を書いていく。影山円と言うことは親父が生きていたってことかと認識したが違うようだ。


「影山円、某の伯父であり、長年とNoveに潜入してる警察官なんや。某は一度、Noveに捕まった時期があってな。まああんま覚えてへんけど、その時伯父はんが助けてくれよって。けど伯父はんは警察に預けるのではなく、シルバーウルフに預けよったらしいんや」

「ストップ。つまり、シャドとしてやっていたまるの親父さんも警察官だったってことか?」

「いや、違う。まるの父親は暗殺者であり、これ以上悪さしないようにと円さんは警察官になったと聞いたことがある」


 兄弟を止めるがために警察官になるとはなと思ったら、ふと透を思い出す。透が警察官になった理由は、俺が事故にあった時から、目指していたらしい。なぜ組員としてではなく、警察として動こうとしたのか。

 そう思うと透はやっぱりすげえなと感じてしまうほど、透は事故に遭う前日か、それとももっと先に知っていた。それを探るには組員としてではなく、警察官として動く必要があったから。


 今度会ったときにきっちり話聞かせてもらおうと、冬月が資料を渡してくれてその資料を見ながら説明される。


「これは豹馬から盗んだ情報。しなの目的は春陽の血を利用して、猛獣を放つのと爆発を起こす計画を立てている」

「陽っちゃんの血は病気を治すために必要な血じゃないの?」


 想が質問すると藤太郎がお菓子を頬張りながら、こう言った。


「それもあるけど、陽っちゃんの血に秘められたものがある。そうですよね?陽っちゃんのお父さん」


 春陽の親父さんはホワイトボードがある場所へといき、何かを書いていく。書き終え見せてもらうも数式がずらりとあり、俺にはちんぷんかんぷんだった。春陽の親父さんはそれでも明かしていく。


「春陽は私の血が濃いことがわかり、その一方冬月は妻の血が濃い。ネズミの研究で分かったが、与えた血で凶暴化した。それによって春陽は狙われたということだ」


 春陽にそんな血が流れるだなんて誰も信じたくはない表情をしており、もちろん俺もそうだ。春陽はつまり母体となり、動物たちに与えるってことだよな。

 想像したくない絵が生まれ頭に浮かんだものをもみ消す、そうさせないように俺らが阻止しなければならないことだ。破島が言っていた言葉がもうすぐ起きようとしているってことになる。

 どうやって救うか考えていると、賢介が疑問に思ったことを口にした。


「陽っちゃんの採血もそうですけど、ならなぜ陽っちゃんは事故に遭うようなことになったんでしょうか?」


 賢介が言った言葉に俺たちは納得してしまい、確かにNoveによって俺と春陽は事故に遭ったようなもんだしな。すると純連があのさと声に出し、藤太郎と想に今まで隠していたことを俺たちに告げた。



 陽っちゃんが事故に遭う前、俺は一番親しかった大人、つまりNoveの人に相談を持ちかけていた。


「いとこの陽っちゃんがね、最近昏籐組の息子と毎日登校してる。本当はそこにいるの俺だったのに」

「仕方ないんじゃないかな。純連は海星学園に通ってて、陽っちゃんは守城学園に通ってる。どちらにせよ、陽っちゃんのご両親も守城学園だったからね」

「そうだとしても、なんでよりによってあいつなんだよ。陽っちゃんはこっち側についてほしくない。それなのに陽っちゃんは何度も取引現場を目撃してる」

「それは育ての親が警察官だからだよ。いつかは純連が陽っちゃんに逮捕されそう」


 ぷうっと膨らませる俺を見た親しい人は笑いながら俺の頭を撫で、綺麗な夕焼けを見ながらこう言った。


「大丈夫。純連が大事にしてるいとこの陽ちゃんは、何がなんでも裏社会には来させない。だから純連は藤太郎のそばにいればいいんだよ」


 その言葉の意味は当初わからなかった。ただそれを相談しただけなのに、その後日、陽っちゃんは親しい人に車でひかれたというニュースを見て、藤太郎はもちろん、俺も思いっきり泣いたのを覚えてる。

 病院で行方知らずとなった親しい人は、紫蛇組に連れ去られ、俺もその場に立ち会っていた。親しい人はいつもの優しい人ではなく、殺意を出して俺を睨んでいる。

 そこに鯨波流史郎が登場し、最初は一発杖でひっぱ叩かれ、鯨波流史郎が親しい人に質問した。


「なぜ麗しい星霜家の娘を殺そうとした?」

「答えるつもりはない」

「そうか。おい、あれの準備を」


 鯨波流史郎がいうあれというのは拷問道具であり、親父に言われ俺は車で待っていなさいと言われる。それでも俺は親父にしがみつき、真実が聞きたいと志願したことで辛かったら言いなさいとその場を見せてくれた。

 鯨波流史郎は拷問道具で親しい人をやるも、親しい人は悲鳴も上げず耐え続けている。


「そろそろ吐かないとお前の家族がどうなってもいいのか?確か子供はまだ幼かったよな」

「何度も言わせるな。答えるつもりはないと」

「なら純連、お前はできるな?」


 鯨波流史郎は俺に拷問道具を持たせ、親しい人の前に立つ羽目になる。親しい人はやりなよというような目をしているも、俺は初めて鯨波流史郎の指示に答えることができなかった。

 貸しなさいと親父が俺からとり、目の前で親しい人をやる。親しい人が目の前でやられる姿であっても、俺はもう泣かないと決めた。なぜなら親しい人との約束だからだ。裏社会では多くの命が奪われる。その覚悟を持って動かなければ、裏社会で生きていくのは無理だと。だから絶対に泣かず、強い男として成長していくんだ。


 そう思ってた。けど俺は我慢できなくてやめてと親しい人を庇ってしまい、泣きながら親しい人に言った。


「答えてよっ。なんで陽っちゃんを殺そうとしたの?」


 親しい人は俺が庇ったことで一度下を向くも、俺の顔を見ていつもの優しい顔立ちになり、純連には敵わないやと笑顔を見せてくれる。


「わかりました。全て話す代わりに妻と子供たちにの保護を頼みたい。相手は裏切ったら家族までも殺す組織。取引が成立しなければ、話すことはできない」

「承知した。奴の家族を至急、保護に向え。それから傷の手当てもだ」


 親しい人は感謝すると鯨波流史郎に告げ、親父は親しい人の家族を保護しに向かい、俺は親しい人に寄り添いなさいと指示をもらった。

 手当てを終わらせた親しい人は鯨波流史郎と俺に告げていく。


「陽っちゃんを殺そうとした理由は、Noveがやろうとしている計画をぶち壊すため」

「Noveの計画…そうか。それで星霜家の娘を殺そうとしたのだな」

「もちろん。陽っちゃんを殺せば、計画は実行されないと思っていた。ただ予想と違って、切り札を持っていた」

「獅子屋家の長男ということか」


 その通りと言われ、ある程度は親父に教わっていたから、なんとなく理解はできていた。


「それに陽っちゃんを殺そうとした理由は、もう一つ。Noveと取引をしていた現場を陽っちゃんが目撃し、通報された」

「え?そんなの聞いてない」

「落ち着け、純連。その取引というのは?」

「シルバーウルフのボス、雪と取引をしていた現場。内容は島の売買だった。雪がその島を買う代わりに、Noveは時が来たらその島を返してもらう取引だ」


 家賃みたいなものと俺は悩ませながら、その先を教えてもらった。


「それに陽っちゃんは雪を見てこう言ってた。白髪のお兄ちゃん、駄目って場に入って」


 鯨波流史郎は心の中で笑ってそうで、俺は思わず笑ってしまう。陽っちゃんがそんなことを言い出すとは思いもしなかったから。


「雪を犯罪に染まってほしくなかったんだろう。その場にいたNoveの人は目撃されたことで、連れて帰る予定だった。だが雪は陽っちゃんを抱っこして、まだ連れ去るなと圧をかけられた」

「まだそこにNoveの後継者がいなかったからだろう」

「その通り。連れ去ったとしても、実行されるまでまだ時間がかかる。ならば雪に見張りをしてもらい、こちらは密かに準備を進める方向性で動いていた。それを知り、実行されるのを恐れ、あのような手を打ったまで」


 陽っちゃんが道具扱いされるのは一番嫌だとしても、陽っちゃんの人生を奪ったようなものだ。確か陽っちゃんは藤と同じ小児科にいる。陽っちゃんが奪われないよう対策しなくちゃと考えながら時が過ぎた頃。


 藤がアメリカで療養中の際に、鯨波流史郎から連絡を受け、親しかった人はNoveによって消されたと報告を受けた。幸い家族は無事で現在もひっそりと暮らしている。



「これが理由で陽っちゃんは狙われた。その人は昏籐組の下組員とも言ってたよ」

「え?玲知ってるか?」

「いや、おそらく自分と透を引き取る前に組を抜けたんじゃないか?」


 親父は抜けた組員のことを思い返していて、お袋は一度席を外した。姉貴は光希と別室にいてもらってるから聞くに聞けない。

 どうしたものかと親父の言葉を待っていたら、お袋が戻って来てある一冊のアルバムを持ってきた。あれって確か姉貴のアルバムだったよな。  


「あなた、私の勘なのだけれど、夕莉の世話役だった卯京うきょうじゃないかしら。あの子、大切な奥さんのために組を抜けると言ってたわよね」

「ちゃんとした就職先が見つかったと言われていたが、まさか裏社会と繋がり抜け出せなくなったか…。もっと早く気づいていれば、手を貸すことができた」


 そうねとお袋は言いながらアルバムから一枚を取り出し、純連に確認をした。


「あなたが親しかったという人はこの人で間違いはないかしら?」


 純連はその写真を貸してもらい、うんうんと頷くようにお袋の目を見てこの人ですと言い張った。どんな人だと見せてもらい、姉貴可愛いなと思いながら、姉貴と映っている隣の人が卯京か。そしたらお袋が懐かしそうに卯京のことについて教えてもらった。


兎原卯京うはらうきょうと言ってね。卯京は兎の刺青を入れていたわ。なぜ兎なのと一度聞いたことがあってね。名字の名をとってというより、奥さんが兎が好きから入れたと言ってたわ」


 兎の刺青と俺たちは想像し、兎は可愛らしいイメージだが、化け兎にしか思いつかないと思ってしまう。


「夕莉の世話役としてずっとそばにいたこともあったから、夕莉にとっては特別な人だった。夕莉はまだ幼かったから、卯京のお嫁さんになるって聞いた時、組員はもちろんあなたも怒ってたわよね」

「誰が愛娘に渡すものかとあの時は思っていたな」


 お袋もそうだけど姉貴も結構組員に人気だもんなと話を聞いていたら、思い出したと破島が親父に言い出す。


「夕莉が卯京にベッタリだったから組長、すごい拗ねて我に甘えていたの覚えてる」

「破島、余計なことは言わなくていい」


 衝撃な言葉で俺と玲は思わず、声を出してしまうほどだった。破島は思い出したことでニヤニヤしていて、親父は恥ずかしそうな表情を出している。

 お袋はそうだったわねとくすくす笑っていて、親父は余計に照れ臭くなったのか春陽の両親と陽空の両親に頭を下げた。


「卯京によって春陽ちゃんの命を危険に晒してしまったこと、組長として詫びを入れさせていただきたい。誠に申し訳なかった」


 深々と頭を下げ俺と玲は親父の隣に座り、組として俺たちも頭を下げる。まあ俺もひかれたわけであるが、組の一人として謝罪しなければならない。

 頭を上げてくれ、龍二と陽空の親父さんが言い、春陽の親父さんも隆二が謝る必要はないと言ってくれた。頭を上げる親父で俺たちも顔を上げる。春陽の親父さんが親父に報告してくれた。


「卯京の妻から凛太郎を通して手紙をもらっていた。春陽を事故にあわせた理由をな。だから昏籐組が謝る必要はない。手紙はすでに処分しているが、昏籐組はもう一つの家族、全てが終えたら飲みに行きたいと言っていた。その夢は叶わなくなってしまったが、全てが終えたら卯京の妻と子に会わせるつもりだ。その代わり、全力で力を貸していただきたい」


 今度は春陽の両親が頭を下げ、陽空の両親も頭を下げたのだ。親父の言葉はもちろんこうだ。


「全力で力を貸す。未来の嫁となる春陽ちゃんだ。そうだろ?夕哉」


 全員がこっちを向き、赤っ恥になり、藤太郎は拗ねているも、すでに俺と春陽を応援してくれている。それから真昼もだ。だから堂々とすればいいよなと春陽の両親と育ての親、陽空の両親に告げた。


「そのつもりです。まだちゃんとした告白はできていなくとも、全て終えたらプロポーズします」


 プロポーズの内容は考えてないけど、何もかも終えたら春陽の隣で今度は支えられる。その喜びを持ちつつ、春陽のお袋さんが微笑んで言ってくれた。


「ハンデを持つ子になってしまったけれど、春陽のことずっと一途でいてくれて感謝よ。こちらこそ、ありがとう。昏籐家なら娘を預けられる」

「そうだな。裏社会は途絶えることはないだろうが、再び狙われるより昏籐家に嫁いでくれた方が、我々も安心して次の仕事へと励める。よろしく頼む、夕哉」


 なんかめちゃくちゃ照れると思いながらも、任せてくださいと伝えたことで、組員が入って来て夜一と紗良が到着する。おまたーとラブラブで手を繋ぎながら登場し、紗良は手を離したそうでもがっしり掴まれ頬が赤くなっていた。


「遅くなってごめんちょ。紗良先輩が虎次と接触してたからさ」

「ただ話してただけだってば」

「あのまま俺様が来なかったら、連れ去られて虎次のおもちゃになるの想像するだけで吐き気がする。夕哉の親父さん、しばらく紗良をここに置いといて」

「この前言ってくれたのに、そんなの酷い。翠を説得しに行きたいよ」


 これは長引きそうでこのままだと言い争いになりそうだと止めに入ろうとしたら、違う襖が開いてれらちゃんが現れる。


「れらちゃん、話聞いてちゃ駄目だよ。ほらあっちで遊びましょう」


 光太がそう言うもれらちゃんは親父の前に立ち、なんだこの感覚と思った瞬間だ。親父のギリギリラインで刃物が止まり、止めたのは冬月だった。刃物をボトッと床に落とし、星河さんがハンカチを取り出して、刃物を回収する。


「殺さなきゃ、殺さなきゃ、ご主人様の命令」


 隠し持っていたらしい刃物で冬月から離れ、俺たちは一斉にれらちゃんを抑えようとも、逃げられてしまった。なんちゅう身体能力なんだよと、体制を立て直しつつ、れらちゃんは操られているかのように親父に向かって刺そうと必死だ。

 なぜ親父が対象なのかは定かではないが、れらちゃんがこんなことする理由って一体なんだ。長年とNoveにいた後遺症というべきかは、れらちゃんを捕まえないとならない。


 いくら動こうとしてもれらちゃんは素早くすり抜けて、親父に向かっていくし、なにか言い方法があればと思考を膨らませていたら、スマホが鳴る。今それどころじゃないと思っていた時のことだ。

 れらちゃんが急変し頭を抱え始め、今だと冬月が抑えた。んでこんな時に誰だとスマホを確認したら知らない電話番号がずっとかかっている。


 れらちゃんは冬月たちに任せ、鳴り止まないから席を外し、電話に出てみた。


「はい」

『よっ夕坊』

「透…」

『急にいなくなって悪かった。夕坊に一つ、頼んでおきたいことがある。一度しか言わないから、よく聞け』



 夕坊と通話を終えた俺は、春陽の具合を見に行った。あれからちゃんと食事をとっていたとしても、春陽の顔色が悪い状況になっているのは理由が存在する。食事はいつも翠が運んでいたとしても、その食事に毒が含まれているとしたらどうだろうか。

 春陽が毒殺なんてならないよなと監視役がいたとしても、普通に春陽がいる部屋へと入ってみる。春陽は今も寝ていてこのまま起きなかったらと春陽の手を握った。脈が弱まっているのは確かで、ちゃんとした病院に行ったほうがいいのではないかと感じる。それにここにいる医者たちは大体ヤブ医者だ。判断を間違えれば春陽の命に危険が及ぶ。これは夕佑に伝えといたほうが良さそうだなと手を離そうとしたら、ぎゅっと掴まれ春陽が目を覚ます。


「透…」

「俺がついてやるから安心しろ。具合は?」


 顔を横に振り、あまり体調がよくないことを知る。血を抜きすぎたか、もしくは違う病を患ったかのどちらかだ。夕坊たちが来るまで、もう少しの辛抱だからなと春陽が眠そうな顔で再び眠ろうとした時だ。俺の背後にいる人物に驚き、布団に潜ってしまう。

 あれから翠と春陽の関係性がぐんと下がっていると夕佑から報告を受けていた。後ろを振り向くと感情がない翠が俺を睨んでいて、立ち上がり部屋を出ようとしたら引き止められる。


「何を考えているか知らないけど、春陽は誰にも渡さないようがくに指導してもらってる。大好きな透も、あいつも忘れるぐらいにね」

「そうやって束縛しても意味がねえぞ。いずればちが当たるのは翠、お前だ」


 がくを利用して何をしているかは俺に教えてはくれずとも、もう少しで春陽は道具のようになっちまう。ここにいる連中はそういう教訓を叩き込まれている。その実験を実際に起こすのは、夕坊たちがこの島に来てからだ。

 その前になんとかしなければ、最悪な事態が起きるということ。


 扉を閉め深いため息を出していると、夕佑が来るも怒りを抑えながら、ちょっと来いと言われ夕佑の後をついていく。要件はおそらく豹馬。豹馬の妹を逃したことで、豹馬が疾太の姉、しなによって罰せられている。それを見ていた夕佑は我慢できず退室したということだ。

 なぜなら豹馬の妹が春陽と同じく似た血を持っていることで、実験をしていた。逃したことで今ごろ発作のようなものが起きているのは確かだ。


 夕佑の部屋へと入り、そこにいるのは優雅にワインを飲んでいるがくが待っていた。


「やあ、透」

「殴っていいか?」

「よしたまえ。私がここに捕まった時は正直驚いたが、これが私の最後の役目なのだろう。さて夕佑がもう限界のようだ。麗しい私と透を呼んだ訳を教えてもらおうか?」

がく、正直に答えてもらおうか。春陽ちゃんを洗脳させてないのはどういうわけだ?いずればれる」


 飲んでいたワインをテーブルに置き、がくはあることを言い出した。


「仕掛けを作ったのさ。今は平常であろうともう時期暗示がかかる。その暗示を解く方法は藤太郎が鍵だ。それ以外の人たちも藤太郎がいれば、正気を戻すようにやっている」

「なるほど。なら藤太郎が来れば、何も起きないということか」

「動物はさすがに効かないがな」


 藤太郎が鍵ながら藤太郎を来させなければならないってことになる。藤太郎が来るかは分からずとも夕坊たちが来た際、どうやって動くか三人で話し合うことに。

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