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私と美穂ちゃんの出会い

私と美穂ちゃんとの出会いは学校の最上階に続く階段を登るとある狭く薄暗い場所だった。

そこは屋上に出る扉があるが、数年前に生徒が屋上に出ると危ないと保護者たちからクレームが入ったことから、扉には鍵がかけられるようになり、それ以来ここに生徒が来ることはなくなった。


最初に私が見た時、美穂ちゃんは扉にもたれかかるように座り、片手にはカッターナイフと、もう一方の手首からは血がポタポタと落ちていた。

「リスカなんて辞めなよ。痛いだけでしょ」

「そんなの、私の勝手でしょ」

美穂ちゃんは冷たい目で私をジロリと睨むと、ポケットからハンカチを出して、ポタポタと落ちる血を拭った。

私はこの子に興味が湧いた。

美穂ちゃんとは同じクラスだが誰かと喋っているところを見たことがない。

でも、それはいつもうつむいていて、しゃべるのが苦手とかそういう感じではなく、私は誰とも関わらないという何か強い信念みたいなものが見えた。

「ちょっと、何隣に座ってんのよ」

「そんなの、私の勝手でしょ」

私がそういうと、美穂ちゃんはその綺麗に整った眉を少しひそめながら、ため息をつきハンカチをポケットにしまった。

それから、私たちは徐々に喋るようになった


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