6.王子たちの資料を見る
昼食を食べ終わった俺は、剣の稽古があるというエドと別れて資料室に向かった。
うちの資料室には、この国の歴史やマナー、有名な偉人まで全てが分かるくらい資料がある。
先程エドの話を聞いて王子が気になった俺は、資料室で調べてみることにしたのだ。
『えっと、王家の資料は……あった。これだ。』
ペラリと紙をめくる。
1枚目にのっていたのは王や王妃の写真と説明だった。もちろん王妃は男だ。王の顔は俺の下位互換みたいな……薄い顔だった。おそらくこの世界ではかなりのイケメンだろう。
王妃はそこまで顔が薄い訳ではないが落ち着いた感じの、優しい顔立ちの人みたいだ。
さて、王子は……と。
もう一度紙をめくると、第一王子の資料が見えた。第一王子は王似の薄顔だ。期待していただけにショックだが、そりゃあ全員がブサイクって訳じゃないよな。言い方は悪いが第一王子には興味がないので次へ。
お、第二王子…………は!?顔が良いなおい!!
コホン、すまない取り乱した。でもそのくらい顔が良かった。
結論から言えば確かに美形が多かった。王子は腹違いも合わせて13人いるらしいのだが、そのうちの7人は美形だった。王家に産まれてくる王子は必ず髪の色が異なるらしい。この13人の王子たちも色とりどりだった。
俺基準の美形たちのことだけ簡単に説明すると、
第二王子は青髪の頭良さそうな知的な青年。
第四王子は白髪の警戒心が強そうな美しい青年。
第五王子は赤髪のいかにも体育会系な青年。
第六王子は茶髪の穏やかで優しそうな青年。
第七王子は黄色の髪の人の良さそうな青年。
第九王子は紫髪の闇属性っぽい少年。
第十王子は黒に近い髪色のキリッとした少年。
こうして見ると本当に多いな……、しかも全員美形……。ちなみに第四王子と第五王子は双子らしい。言われてみれば似てる……。
この7人の顔写真を見た時、一目惚れみたいな感覚になった。容姿の時点で恋人にしたいと思った。今世の感覚のせいもあるだろうけど、こんなに綺麗な顔だと、男でも全然いけそうだ。
資料をたくさん見てたら疲れたな……1度目を落ち着けるとするか。