25.騎士たちの訓練場?
年齢についての質問がありましたので記載させていただきます!(主に美形王子と不細工王子で母が違ったりしてます)
第二王子:18歳
第四王子:17歳
第五王子:17歳(第四王子と双子)
第六王子:16歳
第七王子:15歳
第九王子:14歳(生まれたのが秋頃)
第十王子:14歳(生まれたのが冬頃)
多少不自然な部分もあると思いますがなにせ人数が多いので……目をつぶっていただけるとありがたいです。
更新が不定期になってきていますがコメント見させていただいてます!今回はレオナルド王子のコメントが多かったのでレオナルド王子を出しました!ありがとうございました!
次の日に俺は花束を持って王城へ向かった。
なんというか、ここに来るのは3度目だけど……全然慣れないな。
前世の記憶があるせいで、未だに城とかに驚いてしまうんだよな。
まぁこれから何度も出入りして、少しずつ慣れていけばいいか。
俺はいつも通り許可証のプレートをもらって中に入る。
1番に目指すのは図書館だ。今日はオリヴァー殿下に会いに来たんだからな。
しかし、花束を持って歩くのってなんか恥ずかしいな。すごく見られているような気もするし。
……今さら気付いたけど、案内するのに花束って邪魔なのでは。
…どうしよう、俺、間違えた?
いやでも、渡さないのは付き合ってくれたマットに申し訳ないし……。
いや、俺が持てば問題ないか?案内されるだけだし……俺が持って歩くのならオリヴァー殿下には邪魔にならないよな。よし、それでいこう。
きょろきょろと辺りを見回すと、本を読んでいるオリヴァー殿下を見付けた。
お、今日は普通に読書してるんだな。
見たところ、今日はあんまり貴族が居ないように見えるし…特に気にすることもないんだろう。
まぁ、俺が来てしまったんだが。
俺は出来るだけ驚かさないようにオリヴァー殿下の顔を横から覗き込んで声をかけた。
『…オリヴァー殿下、お久しぶりです』
その瞬間、本を落としてバッと飛び退く殿下。
おかしいな……驚かさないようにしたはずなのに物凄く驚かれた。
「っえ、え、…アルバート・ノルマンディ!?」
俺の名前を大きな声で叫ぶオリヴァー殿下は、まるで俺が来ないと思い込んでいたかのような顔をしていた。
ていうか今のってちょっと素が出てないか。猫かぶってるオリヴァー殿下、人のことフルネームで呼び捨てにはしないよな。いや、お前が王子の何を知ってるんだって感じなんだけどさ。
しかし殿下はすぐに呆気にとられた顔から焦ったような顔になり、
「…不躾に名前を呼んでしまってすみません。その、驚いてしまって」
と爽やかな笑顔で言った。あ、演技だな。
そういえば、初めて名前呼ばれたかもな。フルネームだったけど。
なんかフルネームって距離感じるよな。
でもこっちから名前で呼び合いましょーって、不敬なんじゃないか?
こればっかりはオリヴァー殿下が言ってくれるのを待つしかないな。
『驚かせてしまってすみませんでした。あ、……本、落としましたよ。』
花束を持っている方と反対側の手で本を拾って、本当はあまり良くないけれど片手で渡す。
「ああ、ありがとう…ございます。」
お礼を言いつつも俺の手元に視線が……花束か?
本を拾う時に大袈裟に動いたから、花束に気付いたのかも。
「あの、その花束は…?」
やっぱり聞いてきた。まぁこんなデカいの持ってたら誰でも気になるか。
『オリヴァー殿下に渡すものですよ。』
隠す理由もなければサプライズとかでもないので正直に話す。
「……え?わ、私に、ですか?」
なんだろうかこの反応。王子なのに、花束を貰うことがないんだろうか?いやでも、お礼の花束とかは比較的メジャーなものだと思うんだが。
『ええ、今日は城を案内してもらう約束でしょう。その御礼です。』
俺がそう言うとオリヴァー殿下は、下を向いてぼそぼそと口を開いた。どこか残念そうだ。
「御礼……そうですよね、花だって黄色だし、」
黄色だし、って………
『なにか送って欲しい色がありましたか?』
もしかして黄色が嫌いだったとか?でも御礼の色は黄色なんだろ?こういう場合はどうしたらいいんだ、マットがいればな、、、。
「いっ、いえ!送ってほしい色なんて!花束をいただけただけで嬉しいです!」
何を考えたのか顔をほんのり赤くした殿下が慌てたように言った。
『そうですか、それはよかったです。』
少し微笑ましく思った俺はにこりと笑ってそれに答えた。
その顔を見た殿下は余計に慌てて、
「案内でしたよね!い、行きましょう」
と半ば無理矢理に俺を連れ出した。
この間みたばかりの広くて長い廊下に出ると、オリヴァー殿下は落ち着いたのかこちらを向いて、
「今日はまず、騎士たちの訓練場に案内しますね、武器や模擬戦なんかは大丈夫ですか?」
騎士のいる訓練場!!普通に行きたい!
騎士ってやっぱファンタジーな世界じゃないといないからな……。
武器や模擬戦が大丈夫かって…ああ、貴族にはそういうものが苦手な繊細な人も多いだろうしな。
『大丈夫ですよ、お気遣いありがとうございます』
「い、いえ。では、ついてきていただけますか?」
言われた通りに黙ってついていくと、
カンッという木剣がぶつかり合うような音が聞こえてきた。
『ここが、騎士の訓練場……』
訓練場の広さや人の多さに感心している俺を見てくすっと笑ったオリヴァー殿下が
「凄いでしょう?王城では騎士の才能がある者を国中集めて訓練をさせているんです。」
と説明してくれた。
へぇ、と思いながら騎士たちの様子を見ると、みんな鎧?をつけているのに1人だけ普段着のようなシャツにズボンの身軽そうな服装の人を見つけた。
燃えるような赤髪のその人は、こちらに気付いたかと思うとすごい速さで走ってきて_______
オリヴァー殿下に飛び付いた。
思わずぎょっとした俺をおいて、2人は会話を始めた。
「オリヴァー!どうしたんだ!?訓練場に来るなんて珍しいな!」
はぁ、とため息を吐き出したオリヴァー殿下は、少し呆れたような表情で、
「兄上……言いますから離して下さい。お客様の前ですよ。」
兄上…?ということは、えっと、王子の中の1人…!?!
「あーわるい!客ってこの人か?えっと、俺はレオナルド!五番目の王子だ!よろしくな!」
あ、明るい人だなぁ。どこから見ても根っからの体育会系って感じ。
でも真っ赤な髪の毛にルビーの瞳がすごく綺麗だ。顔は幼げに見えるのにな。
『…レオナルド殿下。私はアルバート・ノルマンディです。よろしくお願いします。』
レオナルド殿下の軽い自己紹介につられそうになったけど、ちゃんと敬語を使ったぞ……。
「うーん、なんか固くないか?レオナルドって呼び捨てでいいぞ!ですとかますとかもいらない!俺もアルバートって呼ぶな!!」
おぉぉ……話が勝手に進む。これが陽キャのコミュ力……!!
『分かりました。じゃあ、レオナルド。俺もあんまり敬語は好きじゃないから助かる。』
俺がそう言うと、オリヴァー殿下は焦ったように
「あの、この機会にぜひ私のこともオリヴァーと呼んでいただいても?勿論、敬語もいりません」
そう言ってくれた。もしかして、俺が敬語好きじゃないって言ったから気を使ってくれたのか?
『良いのか。…ありがとう、オリヴァー』
嬉しくて微笑みながらそう言うと、オリヴァーは一気に顔を赤くさせてふいっと顔を逸らしてしまった。
『俺のこともアルバートでいい。』
俺だけ呼び捨ては不公平だろうと思って言ったのだが、オリヴァーはやっぱり真面目だったようで、
「分かりました、アルバート…さん」
さん付けを意地でも止めようとしない。まぁこればっかりは仕方がないか…。ちょっと残念だけど、もっと仲良くなったら呼び捨てで呼んでもらうことにしよう。
「で、なんでオリヴァーとアルバートはここに来たんだ!?」
元気いっぱいにそう聞いたレオナルドに、オリヴァーは1つ咳払いをして答えた。
「彼が王城をあまり知らないので、案内していたところなんです」
そういうわけだ。まさかその先で別の王子に会えるとは思わなかったけどな。
「へぇ〜そうなのか!ここに連れてきたってことは、アルバートは剣が使えるのか!?」
わくわく、といった表情でそう聞いてきたレオナルド。でも残念ながら……
『期待しているところすまないが、俺は剣は扱ったことがない。』
やってみれば出来るかもしれないがやったことがない。前世はもちろんのこと、今世でも記憶が戻ってから本しか読んでいないし。
俺が剣が使えないことに落ち込んでいるレオナルドにオリヴァーが納得するように言う。
「まぁ、普通に考えてそうですよね。美形な人に戦いなんてさせて怪我でもさせたらと思うと…」
あ、そういうこと?そういうのがあるのかこの世界。美しい顔に傷が付いたらいけないから美形には剣を教えないってことか。
しかしレオナルドまだ落ち込んでるな……分かった。コイツ相当の戦闘バカだろ。
と思ったらガバッと顔を上げたレオナルドが
「…アルバートが剣を使えないのはちょっと残念だけど、それなら俺の剣技を見て行ってくれ!」
という提案をしてきた。
確かにちょっと気になるし…。
『オリヴァー、いいか?』
「……ええ、お好きに見て行って下さい」
案内役のオリヴァーからの許可も貰えたので、俺は心置きなく模擬戦を見ることが出来るのだった。




