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ラピュタンの冒険  作者: すいっちぴかちゃう
5/20

5


「父さんにお使いを頼まれても、アンタはそうやっていつも上の空よね?」



 ラピュタンが女神像を気にして、ナミの話に集中していないことを指摘する。



「た、たまにお祈りが気になって迷子になったことは認めるけど……」



 じとっと目を細めたナミがラピュタンを見下ろす。



「そうね。迷子にならない為にも、ここにいてくれると私も安心なのよねぇ」

「でも宿を見つけてから来たほうが安心だから、ボクもいく!」



 ここで食い下がらねば、ナミが自分を置いて去って行く予感に包まれた。



「いいのよ、やせ我慢しなくても!」



 ナミは腰を落としてラピュタンの目線にぐっと近づいた。

 やせ我慢と言われたことに対し、ラピュタンは大きく首を横に振る。

 そんな彼の反応をよそにナミは優しい微笑みを投げかける。

 


「だから宿探しはボンパに任せておけばいい。私は色男を探しに……コホッ」



 年頃の姉の思考を察し、ボンパは宿探しを一人で引き受けたみたいだ。

 あとはナミが10歳のお荷物をどこで切り捨てるのか。


 もし、これまでにも繰り返されてきた仕打ちなら、ラピュタンはそう抵抗せずに従っていただろう。


 きっとこの仕打ちは初めてのこと。

 ナミは笑みを解いて距離を置き、幼い彼に突き付けるように言葉を続けた。

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