表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏に消えて爆ぜろ

作者: 三春星秋

歩道を二人で並んでいる学生の壁。通りたいが通れない「すみません」と言って通ろうか、それとも車道に少し出て足早に通るのか。短い時間の中で素早く思考が巡る。

その速さは十秒。結局は二人の背を眺めて歩くことにした。

さっきまで速歩きだったのが足が戸惑って遅くなる。


今の私は惨めだ、目の前には青春を謳歌している男女。

輝く人生を送っている人種、反対の暗闇に生きる私。

何が楽しくて笑っている?顔をお互いに見ながら話すのが何よりも気に食わない。

お前らは道を塞いで自分達の世界の中に浸っていて周りを殺す。


右手に持っている、炭酸飲料のキャップを開ける。

知らぬ間に振っていたのか泡が噴火する。

爆ぜた色水が二つの背中、目掛けて飛んだ。

色が濃くなる制服が甘い匂いを漂っている。


それから私は炭酸飲料を持ち歩くことが多くなった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ