表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

意を決した先

 ̄〝私達放送部は週5日活動しております。〟


「(凄い、凄すぎる!!この人が喋る度に、耳に自然と入ってくる!)」


〝放送部〟の部長さんは顔は見えておらず、声のみだが、まるで小鳥のさえずりのように心地よい声色かつ聞き取りやすい速さ、抑揚の付け方で話している。


「(放送部、入ってみたいかも...。)」


隣のねむりちゃんは興味が無いのかぼーっと窓の外を観察している。


「それでは入部届けを渡しておきます。今日と明日の体験入部期間を終えた時にまた回収しますので、クラブ名と部長印を押して提出してくださいね。」


一通りクラブ紹介が終わった後、入部届けと部室案内が配布された。


「(体験入部はもちろん放送部...!場所は、放送室か。)」


そう思っていると先程までぼーっとしていたねむりちゃんが話しかけてきた。


「はるかは体験入部、どこか決めたの?」


「んーっと、放送部だよ!ねむりちゃんは?」


ふわふわとした声色のねむりに対してはるかは元気よく答えた。


「いやぁ、それがあんまりいいの無かったから帰宅部に入ろうかと...」


「そっかぁ。」


申し訳なさそうにこたえたねむりは、帰宅部の部室へと去っていった。

放送部へ着いたはいいが、人が全く居なかった。


「(そんなに人気無いのかな。あんなに綺麗だったのに)」


人見知りをあまりしないはるかでも、部室のドアを開くのには勇気がいった。


「(厳しい人だったらどうしよう...)」


そう思いながら、はるかは1回、2回と深呼吸をし、思いきってドアノブを捻った。


「失礼しますっ!!体験入部できまし...え?」


「んぁ?」


そこには赤いヘアバンドできらきらと光る長い黒髪をまとめ、パジャマ姿でカップ焼きそばをすする人の姿があった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ