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ある夜

「……何書いてんの?」

「見てわからない?小説だよ。」

「それはわかってるよ。書けって言ったのは俺だし。その書いてる内容は何事だって言ってんの。」

「何事とはなんだ。」

「なんだってなんだよ。何だよそのひでえ文。真面目に書いてる?」

「私はいたって大まじめだよ。」

「どこがだよ。」

「君はもうちょっとしっかり読むということをしたらどうだい?……まったくもう。」

「お前な……」

「まあまあ見てろって。こっから面白くなるよ」

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