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AA  作者: 碧乃苑
9/46

信頼



ただ暗い。


それに気づいた私は、自分の手があると思われる場所を見た。

しかし、何も見えない。


昨日、今日と危機的状況を潜りぬけ、少しは慣れたかな(慣れたくなかったけど)と思ったが、これは初体験で、どう対処したらいいか分からない。


そのわりには落ち着いている自分に苦笑しながら、光も何もない世界を歩き出す。


なぜこんなにも恐怖を感じないか。

なんとなく、その理由は分かっている。


あいつが、ハルが、絶対助けてくれるって、信じてるから。


嫌いだったけど、ほんっとうにだいっ嫌いだったけど、今は――


「まぁ、少しは見直した…かな」


上を向いて、呟く。


「だから、早く助けて。ハル」










一瞬だった。


できることは、何もなかった。


ただ、遅れて伸びた手が空を切った感覚が、いつまでも消えずに残り続けていた。



運動場に面した窓が突然割れた。


黒いマントを羽織り、鈍く光る大鎌を持った白骨が、心利にその鎌を振り下ろした。

何をしようとしたか、瞬時に理解した。


でも、何もできなかった。


どんなに頭脳明晰でも、運動神経がよくても、何の役にも立たない。


そんな世界にいると、痛感させられた。



「――ハル君!ハル!」


ハッとして部屋を見回すと、あのバカ男が心利の体を抱え上げていた。


「息をしていないんだ!もしかして、心利ちゃん…」


グ…と下唇を噛み締める。


これ以上、巻き込んではいけない。

この世界に、踏み込ませてはいけない。


理性では分かっていても、本能は言うことを利かない。


「絶対、死なせないっ」


「ハルく―」


「バカ男!心利を抱えてこい!」


近くに転がっていたほうきを拾い上げ、今だ空中を浮遊してケタケタ笑う白骨を睨む。


天照ハルがキレたらどうなるか。


「身をもって味わえ、化け物」








いよいよ戦闘…

文章力が試されそうで嫌だな…

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