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AA  作者: 碧乃苑
31/46

夜河一松



「じゃあ、これを…天照」


授業が始まった。

一時限目は数学。

数学担当の先生は一年生の時と変わっていなかった。


そんな数学担当の先生は、話を聞く気も無く外を眺めていた俺を現実に引き戻した。


呼ばれて仕方なく立ち上がり、壇上まで歩く。


チョークを取って、そこで初めて問題を見る。

文章題だ。


読み進めていくと、連立方程式の文章題だということが分かる。


俺は難なく答えを書くと、さっさと席に戻った。


先生が答えの説明をしている。

しかし、そんなもの聞く気は元より無い。

俺は今日一日を何事も無く過ごし、早く家に帰るだけ。


もうここ(学校)に来る気は無いのだから。




「ハルさ…じゃない、天照さーんっ!」


昼休み。

給食を食べ終え、教室を出て行こうとした俺を止めたのは、ジャンヌが俺を呼ぶ声だった。


教室の入り口でニコニコしながら立っているジャンヌ。

ジャンヌだけなら、まだ良かった。


しかし、その横には--


「久しぶり、天照君」


控えめに笑う心利が立っていた。


一瞬思考がトんだが、すぐに俺は二人を引っ張って教室を飛び出す。


そのまま人気の少ない所まで走り、少し息が切れている二人を見る。


「お前達何で…」


「クラスが違うと分かったので…昼休みなら、大丈夫かと……」


ハァ…と息を吐きながら、ジャンヌが言う。

それに続くように、心利も途切れ途切れに言った。


「ハァ…こうでもしないと、会ってくれそうになかったし……ジャンヌから、私のこと避けてるって聞いてたし……」


「別に避けてるわけじゃ--」


「じゃあ何?避けてるんじゃなかったら何なの?」


心利の語気が強まる。

真っ直ぐこちらを見てくる瞳には影も無く--


だから、余計何も言えなかった。


俺はフイッと心利から顔を逸らし、踵を返した。


これ以上、自分には関わってほしくないから。


そんなハルを止めようと、心利は慌ててハルの手を掴もうとした。


しかし--


「何や面白そないなことしたはるねぇ!」


「うわっ!」


ニョキッとどこからともなく現れた少女に阻まれた。


でもハルは突然聞こえた訛のある話し方に立ち止まった。


そして振り向いて、目を見開くハル。

次いで出た言葉は、ハルが知るはずも無いこと。


「…夜河(やがわ)……一松(いちまつ)?」


これが、今回の騒動の始まり。










京都弁が分かりません。関西弁と何が違うのか… ていうか、大阪弁は関西弁じゃないの?方言なんて分かんないよぉぉぉおっっっ!!!!!  因みに作者は地元の方言も理解していません。そんな作者はインターネットで変換機能のサイトを探して、方言を変換しています。正しい方言かどうかは分からないので、京都弁分かる人!違うところがあったら教えてください。

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