迫りくる追手はバーサーカー
中学3年生15歳の天音雫です。
何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです。
思わず溜息をつきながら、レンは隣に並んで無表情に壁によりかかる零を横目で盗み見た。
あれだけ苛烈な状況の中脱獄してきたというのに、疲れた様子も見せず、かと言って脱獄できたことへ喜びを感じているようにも見えない。
あの場所の真意を知らないのであれば、それも当然かもしれないのだが。
凛とした横顔から、零の内に秘められている感情をうかがい知ることは出来なかった。
「あぁ〜〜ぼくお腹減ってきたな〜〜」
「あんたねぇ……、」
「え〜、だっていつもなら朝ご飯ぐらいの時間じゃない?」
「脱獄できたんだから、少しの空腹くらい我慢しなさいよ…………これからもどうなるかもわからないんだから。」
その会話を聞き、レンは無理矢理壁から体を離してリアムの頭にポンと手を置いた。
「少し…、待ってろ。俺が、何か買ってくる…
大丈夫、金なら持ってーー」
「あのねぇ、馬鹿はリアム一人で十分なんだけど?」
リアムの頭の上に置いた手を勢い良くニナの手が弾き、ため息をついた。
「あんたはここで休んでなさい。第一、その耳で都市を悠々と歩いたら、注目の的じゃ済まないわよ。
まぁ、私も人のことは言えないんだけど。」
ニナはそう言って自分の二対の角にそっと手を触れてそっと目を伏せた。
「とにかく、私達が都市に出ると目立つどころの騒ぎじゃないのよ。それを聞きつけて、きっとノアも来るわよ。」
「うっ……それはマズいな……」
ナイフやら何やらを振り回しながら喜々として自分たちを追ってくるノアの姿が容易に想像できてレンは思わず頭を抱えた。




