一人で
テストが終わった瞬間、投稿しました天音雫です。
ようやくテスト終わりました!無事終わりました!
ご迷惑おかけしました。
何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです。
レンと同じようにして他のメンバーも己の部屋に、牢獄に、鳥籠に、火を放っていた。
施設の中にたちまち黒い煙が充満していく。
「レンっ!」
事前に決めていた施設の中の集合場所にいち早く辿り着いたレンはその声に叫び返した。
「ニナっ!無事か?!」
「えぇ、あたしは大丈夫。
たぶんもうリアムとルイとメイもすぐにーー」
「レンっ!ニナっ!」
ニナの言葉に呼応するかのように、リアムが走ってくる。
その後ろからルイとメイも全力で走ってくるのが見える。
その姿にレンは思わず安堵した。
しかし、問題はここからだ。
「よし、みんな揃ったな?」
全員がしっかりと頷く。その目に強い闘志が燃えている。
「ーーニナ。リアムとルイとメイを連れてこの施設の外へ頼む。俺は、零を探す。」
「そんなっ、!レン一人で火がまわってる中っ!」
「ーー大丈夫だ。」
涙目で抗議するリアムにレンは力強く頷く。
「みんな、部屋のドアは閉めてきただろう?」
「……えぇ、もちろんよ。それも作戦なんでしょ?」
「あぁ、そうだ。リアム。扉を閉めれば少しの間火が回るのを遅くできる。」
「で、でもっ!」
「大丈夫だ。俺を信じろ。」
怯えるリアムに震えをこらえて、笑いかける。
「全部終わったらみんなでドーナツ食おうぜ?」
「っ……、うんっ、うんっ!」
涙を流しながら何度も頷くリアムにレンの決意が固まる。
一番辛い思いをしてきたのがリアムであることなどずっと前から知っている。
「ニナ…………頼む」
レンの頼みにニナは無言で力強く頷く。
レンはリアムの肩においていた手をそっと離して、その手で拳を握り自分の胸に押し当てた。
そして、零のいるであろう部屋がある方向へと、一歩踏み出す。
その刹那、遠くで爆発音がなりこの脱獄の時間制限を直感、レンは恐怖を押し殺して走り出す。
後ろ、ニナとルイとメイとリアムが、自分とは反対方向ーこの施設の出口へと走る音を聞き、わずかな安堵を覚えながら。




