赫い檻
中学生3年生、15歳、天音雫です。
何かと至らない点があると思いますが読んでいただけると嬉しいです。
目をゆっくりと開ける。
眩しい日ざしが部屋の中にひとつだけある窓から差し込み、零を照らしていた。ゆっくりと、体を起こす。
着ている服から白い布のようなものが巻かれているのがチラチラと見える。
零は自分の手首や足首、前腕や肩、腹、体のあちこちに包帯が巻かれているのに気がついた。
そしてその包帯にはいずれも赤く血が滲んでいた。
そして周囲を見渡すと、
「ーーーーーー」
零のいる折の中は鮮血で紅く染められていた。
よく見れば着ている服までも血染めだ。
昨日の記憶が僅かに蘇る。
刺されたのだ。ノアに。あちこちを。だからこんなにも血があるのだ。
恐らく意識を失ったあとも刺され続けたのだろう。
零には逃げるという考えさえなかった。命令の内容を思い出そうとするが、思い出せない。
命令があったということだけは思い出せる。
その命令を下したのがとても大切な人だったのも。
でも、それ以上は思い出せない。
大切なことのはずなのに。
その時、突然部屋のドアが開いた。
なんの前触れもなかったため零は思わず後ずさった。が、
予想に反して、入ってきたのはノアだった。
ノアは零を見て少し驚いたように目を瞠った。
「…………もう目覚めてたんだねぇ?
やっぱり、君は違うねー。
これほどの覚醒の速さはリアムくらいなものだねぇ?」
血染めになっている折の中には入ってこずに、ノアは悠々と語る。
「んー、でもリアムのような回復能力はないみたいだねぇ。そうだったんだぁ。てっきりあるのかと思っちゃったなぁ。そうだとしたら、少し、…………やりすぎちゃったなぁ……」
そう言うノアの顔は逆光でよく見えない。
しかしそれに零は何故か恐怖を覚えた。




