表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/14

異国の地へ


明朝奏でる閃光が射したる時、新たなる希望を探し求めるため、巨大な帆船が大海原に向けて出航した。


来る日も、また来る日も荒波に臆することなく、碧く連なる膨大な水の壁を掻き分けながら、ただひたすらに西方の海を目指して突き進んで行く。


波の静まり返った朧月おぼろづきの夜には、潮の香りに酔いしれながら、子守唄を奏でてくれる白い飛沫しぶきと戯れごとく遊び、親愛なる人を想いながら天に輝く星を見据えていた。


それは、航海が始まってしばらくしてからのこと。


見渡す限りが青と蒼の狭間の世界の中、水平線を眺めながら遠く故郷の海を懐かしんでいる時、天を白く染めた無数のうみ鳥達の、騒がしい鳴き声が南風と共に静止した時だった。


一羽の巨大な黒鷲が、空の遥か彼方より稲妻の如く現れたのだ。


その直下より笛の音が聞こえてくる、と同時に、その黒鷲に追われているのだろうか、見るからに小さな白い一羽の鷹が、逃げ回るように慣れない翼で円を描いていた。


なにごと?


『 バサバサッ!! 』


黒鷲に捕らえられそうになった白鷹は、運良く逃げ延びたかに見えたが、そいつはとうとう力尽き果てたのだろう、俺の胸に向かい急降下してきたのだ。


追っていた黒い鷲は、自分で見つけた獲物を逃がすまいと、必死に白鷹を追いそのまま飛び込んできたのだ。


「 シャーッ バサバサッ! 」


「 エイッ ヤアッ! 」


    

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ