第6話 王子と第三離宮へ引っ越し?と妹
第5話で王宮生活編が終わり 今話から第三離宮編になります。
行整理と一部加筆修正しました。
第6話 王子と第三離宮へ引っ越し?と妹
工房で世界樹の組織培養で苗木を作ることに成功したアーサーは
父であるアルスレッドに国家機密扱いされた世界樹を第三離宮で管理するように
命じられたのであった。
世界樹を除くアーサーの部屋の家具とかは普通のものなので王宮の兵士たちが
王命によって速やかに離宮に運んだのであった。
※第三離宮は王城の裏の森を切り開いて作られた離宮で森に囲まれていて庭園
として回遊できるようにもなっています。
第三離宮にて
アーサー「結構王宮から遠いなこの離宮……」
ルフィア「あれ(世界樹)のことを伏せてアーサーのそば付きの人はみんなここに来たんだね」
とあたりを見回して呟く。
アーサー「離宮だしほかの人があまり来ないから研究はやり放題だな。」
???「アーサーおにー様」
と呼ばれて振り向くと愛らしい容貌の、
2歳年下(10歳)のシュトラールの第二王女のミリティアが
アーサーに会いに離宮に訪れてきたのであった。
※姉である第一王女は婚姻外交でルフィアと入れ違いでクリスベル王国に嫁いでいます。
アーサー「ミリティアか久しぶりだな。」
ミリティア「お兄様が離宮に行ったから離宮が面白そうだから来てみたの
お兄様。ミリティアと一緒に離宮を回って」
とミリティアはアーサーにお願いする。
アーサー「ああいいよ。でもここに来るのは俺も初めてだから離宮の周りを1周回ってみようか」
と離宮の庭に出るとバラのアーチの道がありアーチの両脇に噴水があり
両脇の噴水の裏に柑橘系の木が植わっている大きな庭だった。
その様子を見てミリティア「うわーあ。ひろーい」と庭を眺めていて、
庭はバラのアーチの道を抜けると幾何学模様の花壇に色とりどりの花が植えられていて、
複数の回遊コースにわかれていて噴水から流れ出す池の方に続く道と
離宮沿いに森の方に続く道と東屋があり休息できる道の3つに分岐していた。
ミリティア「お兄様あそこの東屋でお茶にしましょう。」
アーサーとミリティアが東屋の椅子に座り東屋のベルを鳴らして使用人に
お茶を持ってくるように命じて
お茶を飲んでいるとミリティアの教育係の女官が来て
女官「ミリティア様王女教育を抜け出すなんて何事ですか」としかりつけたのであった。
アーサー「勉強抜けてきたのかお前。」
ミリティア「だって毎日算数とか難しいのよお兄様。」
女官の後からルフィアも現れて
ルフィア「ミリティアちゃん私も苦労したわよ。どの辺がわからないの?」
といつの間にかアーサーとルフィアでミリティアに算数を教えることになったのであった。
勉強で疲れたミリティアが帰ったのを確認してからアーサーとルフィアは
離宮の先の道へ行って認識阻害の結果を張ってから世界樹の苗を植えたのだった。
離宮の先から離宮に戻るときに二人で会話をしていて。
アーサー「ルフィア。ミリティアの勉強を見てくれてありがとう。」
ルフィア「あら珍しいわねアーサーがお礼を言うなんて」
アーサー「失礼な。ルフィアはミリティアの年のころはどうだった?」
ルフィア「鑑定で聖魔法の適性が出て王女教育と聖女教育の真っ最中だったわ。
適性があったせいで上級魔法まで叩き込まれてたわよ。
10歳の頃に貴方にあってひたすら魔術や剣術に打ち込んでいたもの」
アーサー「大変だったね。 俺の方は王宮の図書館に入りびたりだった。」
ルフィア「王子教育とか大丈夫だったの? 」
アーサー「8歳の時に魔法に夢中になって勉強してたから教育係の課題が簡単すぎて
教育係に古文書の読書感想文を出して、
シュトラール語と古代語をミックスさせて書いて、
読めないのかよ論破して締め出した」
ルフィア「黒魔術や付加魔術はともかく死霊魔術なんて確かに教えてくれる人いなさそうよね」
アーサー「王城の禁書室に忍び込んで魔術書で覚えて実験と独学三昧だったよ。
まともに先生に習ったのはソレイクからの剣術くらいだったな。」
ルフィア「くすっ。お互いに普通の10歳児じゃなかったみたいね」
離宮で待っていたソレイクが
ソレイク「ようやくお戻りですか」
アーサー「ああ。離宮の離れから歩いてきたら、時間がかかったよ」
スプレ「まちつかれたよー。ご飯にしよー」
とこれから第三離宮での生活が始まるのであった。
妹のミリティアちゃんは普通のお姫様だと思います。