第零話-1 孤高の王子?
第零話は1話より前のエピソードです。
第零話-1 孤高の王子?
八歳の時に熱病で倒れて目を覚ました時。
前世で銃撃戦に巻き込まれて死んだことも思い出した。
従医は熱病だと言っていたが、毒を盛られたのではないかと疑っていた。
従者に命じて食器を銀の食器にしてほしいと駄々をこねてみたら銀の食器で食事が出てくるようになった。
たまに黒ずんでいたので本当に毒が盛られていたようだった。(この世界ではヒ素が銀と反応するとはまだ知られていない) 当時の護衛騎士に相談したが好き嫌いはやめなさいと取り合ってくれなかった。
好き嫌いしているふりをして毒を避け、誰が毒を盛っていたのだと考え厨房に迷い込んだふりをしたり、食事番の近くで聞き耳を立ててみたりすると、どうやら兄である第二王子の取り巻きの家の者が暗躍していることに気が付いた。俺は第三王子で王位を継ぐ可能性はそこまで高くないと思っていたが、王位継承に邪魔なのかと思い。いたずら王子を演じることにしたのだった。
そしてもうひとつ転生前の世界と違い魔法が存在することを知り、何ができるのかを調べてみるうちに前世にはない魔法の面白さを知ったことと、身を守るために魔法を極めてみようと思ったのだった。
それから図書館通いをはじめ、魔法書を読み漁り始めたのであった。魔導書を読み始めてから錬金術と付加魔術の適性が高いことに気が付いた。しかし、錬金術は胡散臭い魔術とされ、研究が進んでいないためほとんど役に立つものが作れないのが今の魔法技術だった。
錬金といえば金を練るすなわち金を作る。 卑金属を金に変える技術のはずなので銅や鉄のと抽出がやっとなのはおかしいと思った。 魔術書の矛盾点を洗い出し改良してついに金を生み出すことに成功した。 だが、大量の触媒が必要だったので、金1㎏を作るのに金3㎏を売らなければいけないのならまだ実用の域には達していない。
ふと図書館通いしていた時に気が付いたのだった。図書館に非常に高度な隠ぺい魔法がかけられていることに……。隠ぺい魔法を解除すると別の次元とのひずみがあり奥には視界のかなたまで書物が収められている図書館に通じていた。
1年の月日をかけて図書館の本を調べたところめぼしいものとして、エッダの書と記された書。レメゲドンと記されらた悪魔召喚書。 パラケルススの書と呼ばれる錬金術の奥義が記された書があった。
おそらくこの3冊は世に出してはいけないものだと気が付いたが読むことを止めることはできなかった。 3冊の書は隠し通していたが、この3冊を使い魔法の実験を行い、 高位悪魔を呼び出して制御に失敗して討伐の大騒ぎになったり、 パラケルススに記されていたエリクサーの調合に失敗して王城の噴水から悪臭を伴う黒い水が3日にわたりで続けたり、 かつて暗殺を仕掛けてきた貴族に老化の魔法をかけたが、半分失敗してしまい痴呆症にしてしまったりとやらかし続けたのであった。
そのせいでだれもよってこなくなって孤高の王子と10歳ながら呼ばれるようになってしまったが……。彼女と出会ってから再び俺の中で時が流れ始めたのであった……。




