表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
野球ゲームの世界に飲み込まれました。  作者: kaonashi
第2章 ~チーム力アップだ!友情イベント編~
76/78

たからのちず


理想的な1番打者とはいったいどういう打者だろうか。


人それぞれ意見はあるだろうが、個人的な意見を言えば、それは出塁率であると思う。


野球にとって、先制点は大きな意味をもたらす。

今年のチャンピオンチームである◯ークスは先制した試合の勝率が約9割というデータもある。


とにかくクリーナップの前を打つ1、2番が塁に出て初回に先制点をとること。これがなによりも重要なのだ。


更に言えば、足も速い方がいい。

ヒットをツーベースに変えてしまう、破壊的な脚力。挑発的なでかいリードで相手投手を塁上から揺さぶるランナーとしての能力。


これがあれば、投手が気を散らしてクリーナップ相手に失投をする可能性も出てくるからな。



覇王高校の一番は主に僕が打っていた。

出塁率は高かった。だけど、走力Gのせいで盗塁はゼロ。万が一でも牽制アウトは避けたかったためほぼベースに張り付いていた。


しかも、4番を打っていた小紫がチームを去ったためこれからは1番を打っていた僕がクリーナップに回される可能性が高い。



とにかく、理想的1番打者の育成が今の覇王には急務なのだ!!!



と、思っていたアル日ノコト‥‥



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「た、大変でござるっ‥‥!!!大変でござるよーーーーーー!!!」



只野が猛ダッシュでこっちに近づいてくる。わりぃ、あまりにも久しぶりすぎて一瞬誰だかわからんかったわ。



「どうした?ははーん、さてはお前の好きな戦国武将フィギュアの発売日なんだろ、今日は!お前なぁ、今はいいけど後になって後悔するんだぞ?フィギュアってのは。まだ趣味としては市民権を得てないからな」



「違うでござる!勝手に決めつけないで欲しいでござるよ!それより、これを見て欲しいでござる!!!」



と言って、只野は古ぼけた一枚の布切れを差し出してきた。



「うわっ!きたね!!!なに変なもん差し出してんだよ!さてはこれお前が◯ンコふいた紙だろ!なぁ、そうなんだろ!?そういうことなんだろ!?もうやめてくれええええええ!!!◯ンコはもうこりごりだあああ」



「尾間加瀬殿!!!落ち着くでござるよ!!!よく見るでござる。これは‥‥宝の地図でござる‥‥!」



あ、なんだ、◯ンコじゃなかったのか。良かったあ‥‥

最近、◯ンコを見るたびに「あの光景」を思い出す。水飛沫のように飛び散る「アレ」を



てか、なんだって!?宝の地図?



「なんでそんなもんがお前の手元にあるんだよ?どうせまたなんかの付録についてきたパチモンだろ。まさか、毎月買って一枚の地図を完成させるって手法じゃないだろうな?」



付録で吊るようになったら、雑誌は終わりだぞ?



「違うでござるよ!!!これは、グラウンドの片隅に生えてる樹齢300年の有り難い御神木の根本から出てきたものでござる!」



ん?なんかこの展開、見覚えがあるぞ?

もしかして、これ「伝説のスパイク探索イベント」じゃないのか?



もし、あのスパイクを見事発見して只野に装備させることが出来れば‥‥



解決する‥‥1番打者不在問題が‥‥!!!



「只野」



「な、なんでござるか!?やっぱり尾間加瀬殿もこれはパチモンだと思うでござるか‥‥?やっぱり、この地図は処分した方が‥‥」



「今すぐ、探しに行くぞ。30秒で支度しな」



「えっ‥‥!?ちょ、ちょっと待つでござるよーーー!!!せめて、3分間だけ待って欲しいでござるーーー!!!」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ