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野球ゲームの世界に飲み込まれました。  作者: kaonashi
第2章 ~チーム力アップだ!友情イベント編~
72/78

たましいの投球


2回面、ゴーグルスの攻撃は一番の原沖から。



どうせ、ロックオンでどこへ投げても捕捉されちまうんだ。なら‥‥



いけっ!!!田桑あああ!!!通算173勝の力をみせてやれええええええ!!!



ビューン‥‥



「ねぇえっ!!!なんて球なげてんのよっ!!!バカなの?アンタバカになっちゃったの!?」



バシッ、バシッ!!!

ル、ルナちゃん、プレー中は叩かないで‥‥



「ふん、とうとうおかしくなったか‥‥こんな、スローボール確実にスタンドだっ‥‥!!!」



ガキィーーーン!!!



一番打者、原沖、ジャストミート。

だが‥‥



バシィーーーン!!!アウトーーー!!!



惜しくもサードライナー。

ワンナウト。



「チッ‥‥!!!」



「もう!!!たまたまアウトになったから良かったけど、なんでいきなりスローボールなんか投げんのよっ!!!」



「あ、あれ?おかしいな‥‥おい、化乃川!コントローラーまで細工してるなんてことないよな!!!」



「ほんとに良く吠える犬だな。そんなに不安ならコントローラーを交換してやってもいいんだぞ?」



念のため、化乃川のコントローラーと交換する。

そして、2番の竹佐を迎えた。



そして、その初球



ビューン‥‥



「ねぇえっ!!!何なのよっ!!!なんでなのよっ!!!なんでスローボールなのよっ!?」



バシッ、バシッ!!!

ル、ルナ様?そろそろ僕の肩、とれそうなんだけど?



「くっ‥‥また、このクソボールっ‥‥!!!」



ガキィーーーン!!!



原沖に続き、竹佐もジャストミート!!!

打球は三遊間を強烈に抜けるっ‥‥!かと思われたが



バシッ!!!



ショートの岡二、横っ飛びで打球を止める。

そして、矢のような送球っ‥‥!!!



アウトーーー!!!



ふぅ‥‥流石、球界を代表するショートの岡二だな。

守備範囲、そして、肩。一流だぜ。

不倫さえなければ、な‥‥



「な、なんで!?さっきから、良い当たりの打球が全部野手の守備範囲に来てる‥‥」



目を白黒させる、ルナちゃん。



「ク‥‥どうやら貴様の悪運は相当に強いらしいな。ただ、それも三度目はない。次で、仕留めてやる」



続く、打者は三番の部磯。

ゴーグルスでは、崎山に次ぐパワーを誇る打者だ。



だが、それがどうした?

ジーニアンツの黄金期を支えてきた絶対的エース、田桑の敵ではない。タイトルも獲得したことのない二流打者が。このたましいの投球の前に、ひれ伏せっ‥‥!!!



ビューン‥‥



「いやああああああ!!!また、スローボールじゃないのよーーー!!!!!!」



「こんのっ‥‥いい加減にしろ!!!スタンドにぶちこんでやる!!!!!!」



ガキィーーーン!!!!!!



打球はグングン伸びてライトスタンドへ突き刺さるっ‥‥!

かと思いきや‥‥



バシッ!!!アウトーーー!!!スリーアウトチェンジ!!!



フェンス手前で失速。

ライトの橋高がつかみスリーアウト。



「ふん‥‥そういうことか」



化乃川がぽつりとこぼした。

まあ、そろそろばれる頃合いか。



「えっ、えっ!?アンタなんかしてたワケ!?」



目をまん丸にして僕を見つめるルナちゃん。

や、やめて‥‥惚れちゃう‥‥




「さっきから、お前‥‥ストライクを投げてないな?」




そう。さっきから投げているスローボールは全部ボール1個分外しているのだ。いくらいい当たりをしてもボールゾーンの球であれば打ち取れる可能性が格段に高くなる。


まぁ、普通はそんなボールゾーンの球にはホイホイ手を出してくれないんだが、ここにロックオンの穴がある。


ロックオンは自動的にミートカーソルが動くため、ボールゾーンに近いコース、つまり打つのが難しい際どいコースであっても手が届いてしまう。さらにそれがスローボールであればなおのこと打ちたくなる。熱プロにおいてスローボールは必ず狙ったところに投げられるという特性があるからな。ボール球を打たせるにはもってこいの球種なのだ。



「小癪なマネをしやがって‥‥次からはこんなに上手く決まると思うなよ。それとなぁ、いくらお前がチマチマと失点を減らしたとしてもすでに点差は5点。そこがすでに致命的なんだよ」



うっ‥‥それは確かに。

早いところこの点差を詰めないと本当に手遅れになる‥‥



でも、ルナ様‥‥

打てるのかなぁ‥‥?


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