大炎上
セレクトボタンにより、僕らは後攻となった。
先発はジーニアンツのエース原上だ。
原上はジーニアンツの中で唯一まともなピッチャーで、
能力は
148キロ
コントロール A
スタミナ A
スライダー 2
フォーク 5
今日はこいつで行けるところまで行く。
というか、リリーフ陣が壊滅してるからこいつが倒れた瞬間ゲームが終了すると言っても過言ではない。まさに、エースと心中というやつだな。
ゴーグルスのラインナップは基本的に長打力がない。パワーAは誰もおらず、4番の崎山が唯一パワーBだがあとは全員C以下。かといってミート能力が高いわけでもないので、警戒するバッターはゴーグルスでは一人もいない。
いや、フラグ立ててるわけじゃないぞ?本当にザコいんだからな、この打線は。
まぁ、化乃川のプレイヤースキルがどれ程のもんかはわからんが、この尾間加瀬相手になめプしたこと、一生後悔させてやるからな。
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プレイボール
とりあえず、皆パワーが低いから外野前進シフトに変更してと‥‥
さぁ、いくか。
とりあえず、低めギリギリにストレートを投げ込め!!!
ビュイーーーン!!!
カキーーーン!!!
‥‥‥‥‥‥ん?
打球は外野前進守備の上を越えるツーベース。
まじかよ!?こいつパワーEのくせに強振してきやがった‥‥!
しかも、綺麗にミートしたな。まぐれか?
「ねええっ!!!何初球から完璧に捉えられてんのよっ!!!調子のって外野前進なんかするからでしょ!!!」
「ま、まあ、まあ、ルナちゃん落ち着いて!まぐれだから!今のはまぐれに違いないから!心配しないで、後続を断つから!」
まぁ、ストレートはタイミングさえ合えば捉えられるからな。
プロとアマの差が出るのは、変化球打ちよ。アマは変化球を打つのが下手、そう相場が決まってんだ。
ほうら、こうやって、落差の大きいフォークボールを高めボールゾーンから高めのストライクに入れてやると案外打たれない‥‥
カキーーーン!!!
はああああああああああああああ!?なんでよ!?
打球は綺麗にセンター前。尾間加瀬、わずか二球で一点を失う。
つーか、なんで!?まじ、なんで!?なんでミートできんの?こいつ、熱プロの大会とか出てた口なの?セミプロなの!?
「もうっ!!!ばか、ばか、ばか、ばかっ!!!何やってんのよ!?アンタ、勝つ気あるの?」
ルナ様にバシバシ肩を叩かれる。
「いたっ、いたた‥‥ごめんよ、ルナちゃん。いや、でも、なんで‥‥?」
クソっ‥‥!納得は出来んが化乃川の奴なぜか相当熱プロが上手いらしい。
「ふん、どうした、この程度のもんか?ゴーグルス打線はザコなんじゃないのかな?」
くー、こいつっ‥‥!むーかーつーくーーー!!!
やなやつ、やなやつ!!!
落ち着けっ‥‥!冷静になるんだ、尾間加瀬よ。これから、落ち着いて一人一人料理していけばいい。まずは、この3番を打ち取ろう。他球団ではまず、クリーナップにはなれないであろう低能中距離打者。こいつに打たれるわけにはいかんのだ。
ビュイーーーン!!!
カキーーーン!!!
クソがあああああああああああああああああああ!!!
なによっ、なんなのよ!?なんで、こんなに打たれる!?いくらなんでもおかしくないか?
打球は左中間真っ二つ。ノーアウト、二塁三塁。
そして、生きた化石。全盛期をとうに過ぎ去ったパワーAのなり損ね、崎山を迎える。
嫌な予感がする。手汗が凄い‥‥
画面上の崎山からとんでもない強キャラオーラがぷんぷん漂ってるぞ?なんなんだ、この展開はよ‥‥!?
「クククッ‥‥!どうした、どうした?まだワンナウトもとれてないぞ?もしかして、あえて俺達に点をくれてるのかな?もしそうだとしたら、それこそ『なめプ』じゃないのか?」
うざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざーーーい!!!!!!
無視だ。とにかく、崎山を抑えるところから全てが始まる。
ワンナウトだ、まずワンナウトを取るんだ!!!
初球はスライダーを内角のボールゾーンからストライクに入れよう。基本的に熱プロはボールからストライクになる球でカウントを稼ぎ、ストライクからボールになる球で引っかけさせるのが攻略のコツなのだ。
くらえええええええっ!!!!!!!!!
ビュイーーーン!!!
スライダーがストライクゾーンに入ってきた瞬間、強振ミートカーソルがビタッと合わせられる。
あ‥‥いかれた‥‥
ガキィーーーーーン!!!
打球はレフトスタンドへ飛び込むスリーラン。
‥‥‥‥う、うわあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!お、おぇえーーーー‥‥!?かあああああ、ああ、あ‥‥なんで‥‥なの‥‥?




