2℃目の訪問①
と、いうわけで二回目のルナ様宅訪問。
こうして一緒に歩いているとなんだか恋人同士みたいだなあ。
まあ、恋人同士って言っても、僕の実年齢はルナちゃんより大分上なんだけどね。
現実世界では完全な非リアだったから、女の子と一緒に歩くとか、お家に遊びにいくとかいうイベントが涙が出るほど嬉しいよ。
うーん!ゲームの世界に転生して良かったあああ!!!
「ちょっと!?アンタ何泣いてんの?何か悲しいことでも思い出したの?」
あれ、ほんとだ、泣いてる。どうやら、突然のリア充イベントに身体がついていけてないようだ。
「あ、大丈夫だから、気にしないで!目に溜まってた老廃物を出しただけだから!」
「ふふっ、何よそれ、意味わかんないんだけど。ほんと、アンタは見てて飽きないわね。そういう意味では犬そっくりだわ」
また、犬扱いですか。いつになったら男として見てもらえるんだろうか‥‥
いや、贅沢はいっちゃいかん。こんな可愛い女の子に構ってもらえてるだけで感謝してもしきれないほどだ。強欲は人を滅ぼす。それは人生の真理だ。
そんなことを考えている内に、ルナちゃんハウスに到着。
二回目とはいえ少し緊張するなあ‥‥
「さ、入って」
ガチャ
ルナちゃんのあとに続いて玄関に入る。
「おっ、尾間加瀬くんじゃないかぁ!いらっしゃい」
奥の部屋からルナパパが現れた。
相変わらずガタイはいいけど爽やかだなぁ。
そして、さらにその後ろから‥‥
「あら、あなたが尾間加瀬くんね!いらっしゃい。いつもルナから話しは聞いてるのよ!」
ルナちゃんにそっくりの綺麗な美人さんが現れた。
燃えるような赤いロングヘアー。小悪魔的なつり目。
「あっ、お邪魔します。ルナちゃんのおとうさん。それと‥‥えっと、もしかして、ルナちゃんのお姉ちゃん‥‥ですか?」
僕がそういうと、目の前の美人さんは満面の笑みを浮かべて
「もう、やだぁ!!!!お姉ちゃんだなんてっ!口が上手いんだからっ!!!私はルナの母よ!」
うん、だろうね。
多分そうだろうなとは思っていたけど、こういう時に姉妹と間違われると必ずこの手のお母さんは喜んでくれるからな。
まあ、リップサービスってやつさ。
ただ、ほんとに美人で若いことに間違いはないぞ。
「えっ!?お母さんだったんですか!!!!いや、ビックリです。はたから見たら姉妹にしか見えませんよ!いやぁ、ルナちゃんが羨ましいなあ」
さらにリップからサービスを吐き出す。
すると、ルナママは天にも昇らんという表情で
「まあ!!!尾間加瀬くんはほんとに良い子ね!見る目があるわ!美しいものを見極める良い目をもってる。ルナっ!尾間加瀬くんを絶対に手放しちゃ駄目よ」
そのセリフを聞いたルナちゃん、ほっぺたを真っ赤に染めて
「はあっ!?ちょ、ちょっと、何言ってるのよお母さんっ!私たち、まだ、そういう関係じゃ‥‥」
「そうだぞ、ルナっ!!!こういうのはな、好球必打なんだ。良い球は必ず打ちにいかないとホームランは打てないぞ。それは人生でも同じ。甘い球を逃さないことが一番重要なんだ。尾間加瀬くんはな、ど真ん中の絶好球。それを、打たなくてどうする!!!」
ルナパパ、便乗。
いやぁ、嬉しい限りなんだけどさ。この夫婦、ノリが良すぎるだろっ‥‥!
「もう!!!二人とも意味わかんないからっ!!!全く意味わかんないからっ!!!」
ほっぺを真っ赤に染めてあたふたするルナ様を見られただけで、今日来た甲斐があったと思える。
うむ、眼福、眼福。




