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野球ゲームの世界に飲み込まれました。  作者: kaonashi
第2章 ~チーム力アップだ!友情イベント編~
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ドロン!!!


まあ、殺るのは流石にやり過ぎか‥‥

僕は平和を愛する男、暴力とかはあまり好きじゃないのだ。紳士だしね。


ただ、可及的速やかにあのクソ犬を排除しなければならないことに代わりはない。

殺る以外の選択肢となると、あのクソ犬の飼い主を見つける以外にあるまい。



尾間加瀬、ルキンフォーの時間、もしくは、サーチングフォーの時間だ。見てろよ、必ず探し当てて、ルナちゃんの元から追い払ってやるからな。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ぺた、ぺた、ぺた



え?何をしてるのかって?

決まってるだろ?街に出て張り紙を張ってるんだよ。

地味だが飼い主を見つける術はこれしかない。誰か他にいい案があるなら教えてくれ。


昨日の夜徹夜して作ったのだ。張り紙を作成するためにあの犬を盗撮するのは誠に遺憾だったが、背に腹は代えられない。



ぺたぺたぺた‥‥ん?



今、あのクソ犬が見えた気がするんだが‥‥

目を擦ってもう一度確認してみる。



うん、間違いない。

クソ犬だ。



やつは部室に住み着いていたハズだが‥‥もしかして、脱走か?

それならそれで大いに結構。もう二度と帰ってくんじゃねーぞ!!!



しかし‥‥なんか様子がおかくないか?明らかに挙動不審。

回りをキョロッキョロ伺いながら街中を徘徊している。



もしかして、エサと間違えて薬物でも食べたか?

あのクソ犬、明らかに脳ミソ足りなさそうな顔してたからな。

ははっ!クソ犬ならぬ、ラリ犬だな!



と、そんな推測をたてているとクソ犬が街中の細い路地に入り込んでいった。



大方、落ちた食べもんでも見つけてむしゃぶりついてんだろ。

いや‥‥まてよ。もしかしたら食糞してるのかもしれない。


しめた‥‥あのクソ犬が道端のクソを食べている姿を盗撮してやろう。それをルナちゃんに見せれば、さすがに幻滅してあのクソ犬を手放すに違いない。



タッタッタッ‥‥



気付かれないようにそっと近づき、建物の影から細い路地をそーっと覗く。



すると‥‥



ドロン!!!



人気のない路地に入ったクソ犬がいきなり煙まみれになった。

えっ!?なに、なに!?



煙が晴れるとそこには‥‥



「かーっ!!!たく、犬に変化し続けるのも中々にキツいぜ。特に4足歩行がキツい。もう、ケツがぱんぱんよ」



そこにいたのは、クソ犬ではなく高校生くらいの少年だった。

しかも、なぜか忍者っぽいコスプレをしている。



「ご苦労だった。そして、どうだ?覇王のエースの様子は?何か掴めたか?」



奥からまた別の忍者っぽい男が現れ、元クソ犬に話しかける。

え!?なに、この展開?



「いや、特には弱点らしいものは見当たらねぇ。だが、赤藤は部内で孤立しているみたいだな。腫れ物扱いってやつ。唯一、奴と仲の良い尾間加瀬っていうロリコンがいるんだが、そいつとも最近ギクシャクしてるみてぇだ」



「ほう‥‥。中々、興味深いな。意外にもそのあたりが奴を崩す方法なのかもしれん。その尾間加瀬という男との関係すら切れてしまえば完全に赤藤はチームから孤立する。そうなってしまえば、そこから必ず綻びが生まれる。連係プレーのミスから勝手に自滅するだろう。我々の勝利の可能性も生まれてくる、というものだ」



「そうだな。よし、もうしばらく犬状態で引っ掻き回すか。修復不可能な状態になるまで」



「うむ、引き続き頼んだぞ。では、私はこれで」



サァーーー‥‥



男が影に飲まれ、そのまま消えた。

路地には元クソ犬だけが残る。



あ、わかったぞ。

あいつら『忍学園』のやつらだな。



『忍学園』は夏の大会の2~3回戦目にでてくる高校で、打撃は強くないが守備、走塁のCPUレベルが『熱狂』レベルに設定されているクセのある高校だ。



固有キャラクターは、化乃川(ばけのかわ)という二塁手で走力、守備がAという玄人好みのプレイヤーなのだが‥‥

まさか、こんな忍術を使って敵チームのスパイをしてくるとはな。怒りとか通り越してもはや、感心してしまう。つーか、なんか、かっこいい‥‥


だが、ルナちゃんとの間を裂こうというのは聞き捨てならんな。

まあ、お前ごときに裂かれる関係性ではないが、もしそんなことをしてみろ?マジで‥‥殺るぞ?



「おいっ!!!クソ犬!!!」



路地に入り込み、クソ犬(化乃川)と対峙する。

こいつは、ここで始末しておかなければ。



「ん‥‥ああ。誰かと思えば、尾間加瀬か」



こいつ‥‥!!!スパイ現場を目撃されたってのに、なんでこんな落ち着いてんだよ?



「さっきの会話聞かせてもらったぞ!!!今すぐ覇王高校から出ていけ!!!」



しかし、クソ犬は悪びれた様子もなく、



「ああ、それは出来ねぇな。まだ俺にはやることがある。それに、お前俺がスパイだってどうやって説明すんだ?俺はただの犬だぜ?それを『こいつは犬に変化してるだけの他校のスパイだ』って誰が信じるよ、そんなお伽噺をよ!」



クッ、こいつ全て計算ずくってことかよ。

もしかしたら、僕が覗いてたのも気づいていた可能性すらある。

皆に説明しても信じてもらえない‥‥なら、答えはひとつしかない‥‥



「そうだな。確かにそんなお伽噺誰も信じない。だから‥‥‥‥‥‥ここで死んどけやああああああああ!!!!!」



ビュイーーーーーン!!!

隠し持っていた野球ボールを全力投球!!!



「っ!!!!!!有無を言わさずボール投げ込むとか‥‥イカれてやがるな!!!」



クソ犬、とっさにしゃがんでかわそうとするが‥‥



ググッ!!!



「がっ‥‥いってぇえええええ!!!!!」



甘いぜ!!!変木との特訓により僕の変化球はキレを増している。簡単にかわせると思うなよ。



ドロン!!!



ボールが当たった瞬間、クソ犬から煙が発生!!!

なんだ!?ゲホッ、ゲホッ‥‥



タッタッタッ‥‥



犬が走り去るような音が聞こえる。クソっ!!!前が見えん!

煙が晴れた頃にはクソ犬はどこにもいなかった。



あのやろう‥‥変化した際に発生する煙を利用して逃げやがった!!!



ちっ‥‥‥‥ここで仕留められなかったのは痛いな。

これからどうやってあのクソ犬を追い出せばいいんだ?


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