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野球ゲームの世界に飲み込まれました。  作者: kaonashi
第1章 ~はじまり、はじまり~
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最強のエース


涼風との対談が終わったあと急いでベンチに戻ったが、ベンチの皆からの氷のような視線がとても痛かった。シヴァのダイヤモンドダスト並みの破壊力だった。



取り合えずルナちゃんに誠心誠意、真心を込めた土下座をしようと思いルナちゃんの元に駆け寄ったのだが



「‥‥‥‥ふんっ。あっち行ってよ!この発情期犬!」



と一蹴されてしまい、あえなく土下座は未遂に終わった。

てか、決勝戦前にこんなんで大丈夫なのか!?



まあ、そんな事を心配してももう遅い。賽は投げられたのだ。

目の前の一球、一球に集中するのみ。そうだろ?



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「一回の表、覇王高校の攻撃は、一番、レフト、尾間加瀬くん。背番号7。」



バッターボックスに入り目の前のピッチャーをまじまじと見つめる。奴の名前は(みかど)。僕が作成した選手の中で、最強のピッチャーだ。



「マスター!!!」



帝がマウンドから僕に声をかけてきた。



「手加減は、しませんからね。」



爽やかな笑顔で、そんな挑発的な事を言ってきやがった。

くそっ、舐めやがって。親に向かって何て口を利きやがる。



「全力でかかってこい!親の偉大さを見せつけてやる。」



「ふふふ。楽しみですね。」



完全に楽しんでやがるな、こいつ‥‥

一発叩き込んで、目ぇ冷ましてやんよ。




帝、大きく振りかぶる。

ゆったりとした投球フォームから、第1球を‥‥投げた!



ズドーーーーーーーーーーーーン!!!



‥‥‥‥‥‥は、はやすぎる。



コーナーに投げ込まれた直球は、球速表示を見ると154キロ



2球目はアウトローに続けてストレート。

必死に振りにいくが一塁線へファール。



ここまでストレートが速いと、コーナーに決まるものに関してはほぼほぼ打てない、というか脳内ミートカーソルの移動が追い付かない。もし、ミートカーソルがB以上あれば話しは別なんだが‥‥



そして、ゆったりとした独特のフォームから第3球目が‥‥放たれた。




くっ‥‥おせぇ!?




その球は無回転でこちらへと向かってくる。

三球三振はまずい‥‥

なんとかカットを試みるが



嘲笑うかのようにボールは不規則に揺れ、バットにかすらせることすら許さない。




バシーーーン!!!


ストライーーーク!バッターアウト!!!




‥‥‥‥‥‥うん、対戦して改めて実感した。こいつは‥‥最強だ。




帝の能力は


球速 157キロ

コントロール S

スタミナ S


スライダー 4

スローカーブ 1

ナックル 7



最速157キロのストレートもさることながら、一番の恐怖は変化量MAXのナックルにある。



現実で考えれば、最速157キロも出せるピッチャーがナックルボールを投げることはまずない。

ナックルは「魔球」だ。ゆえにそれを投げるためには他の全てを犠牲にしなくてはならない。


速球を投げることを捨て、格好いい投球フォームを捨て、ただただナックルを投げることに全ての神経を注がなければ、この球は投げられない。



他の球種と上手く組み合わせる、何てことは通常出来ないのだ。



ただ、それはあくまで現実の話。



ここは野球ゲームの世界。全てが可能なのだ。

ゆえに、このような化け物が生まれる。




ストライーーーク!!!バッターアウト!

土橋、三振。




ナックルは、どう変化するか誰にも分からない。投げた本人ですら分からない。ゆえにナックルが来ると分かっていたところで無意味なのだ。




「‥‥‥‥チッ、なんなのよこの球は!!!」



ルナちゃん、決め球のナックル目掛けて強烈なスイングをかますが‥‥



ブオォーーーーーーーーーーーン!!!



バシーーーン!

ストライーーーク!!!バッターアウト!




三者連続、三球三振。


手も足も出ないとは、まさにこの事か‥‥


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