覇王大学付属高等学校
我輩は尾間加瀬である。名前はまだ、ない。
尾間さんと、加瀬さんがフュージョンした訳ではない。
もちろん、ポタラも使っていない。
只野にせかされながら、部屋に用意されていた練習着に着替えすぐさまグラウンドへと向かった。
既にグラウンドには沢山の新入生野球部員達が集まっていた。
多分、100人くらいはいるんじゃなかろうか、、
ざっと、この野球部の説明をしておこう。
覇王大学付属高等学校
甲子園の常連高でプロ野球選手を何人も排出してきた超名門高。
勝利至上主義。緻密に練られた練習メニュー、プロでも使うような練習機材が豊富に準備され、他校の追随を許さない。まさに「王者、覇王高校」である。
熱プロの「育成」では、3つの高校を選べるのだがそのなかでも
この覇王高校のシナリオが一番評価が高い。無論、僕もこの覇王高校で沢山の選手を作ってきた。
だから、どの時期に何のイベントが起こるのか、どういう練習メニューを組めば最強の選手を作れるのか全てわかっている。
そうこうしているうちに、グラウンドに監督、佐出椅子人《さでいすと》が現れた。
「「「「「っはようざいまーーーす」」」」」
佐出監督は、なめ回すように面々を見回している。
こわい。マフィアかよ。
デフォルメされた姿しか知らんかったから、、
人間化すると、こうも恐ろしくなるのか、あのじじぃは。
若干、◯村監督に似ている。
「おはよう、諸君。いきなりで申し訳ないがこんなに大量の野球部員は必要無いのでね。選抜試験を行う。上位30人だけ入部を許可する。思いで作りをしにきただけのゴミはここで消えろ。」
そう、覇王高校のシナリオはここで30位以内に入らないと即ゲームオーバーになる超玄人向けのコースなのだ。