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野球ゲームの世界に飲み込まれました。  作者: kaonashi
第1章 ~はじまり、はじまり~
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精密機械


しかし、西園寺のやつ、リアルになると本当にイケメンだな。



銀色のミディアムヘアー、端正な顔立ち。

身長は187くらいありそう。どこのモデルだ、お前は?ハーフタレントか?




西園寺がモーションを開始する。

しかし、綺麗な投球フォームだな。メジャーに行く前の◯隈みたい。




‥‥いかん、見とれている場合ではない!




第一球目が‥‥放たれた!




うっ、コースがエグい‥‥




バシーーーーーーーーーーーーーン!!




綺麗なストレートがアウトローギリギリに決まった。

150キロ近いな‥‥。しかもコースが厳しすぎて、脳内ミートカーソルを動かす気が起きなかった。




続けて2球目が、放たれる。




くっ!またもや、コースが厳しい‥‥。脳内カーソルを瞬時に動かすが




カキーーーーーーーン!




打球は一塁ベンチへのファール。くそっ。コースがギリギリ過ぎてミートカーソルの移動が追い付かない。

良いピッチャーだな、ちくしょう。




そして、第三球目





ビュイーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!





ん?球が少し遅い。くそ、「あの球」か!





ギュイン!!




途中まで真っ直ぐの軌道を描いていた球筋が急激に外角へスライドする。




必死で、ミートカーソルを動かすが‥‥




バシーーーーーーーーーーーーーン!




ストライーーーク、バッターアウト!!!





「‥‥ふん。」




見事なまでの、空振り三振。


しかも、おい、今あいつ鼻で笑ったろ。少し綺麗な顔で野球が上手いからって調子に乗るんじゃねーぞ。いくら高校野球で騒がれてもそこから転落人生を歩むやつを僕は星の数ほど見てきたんだからな。テレビで。





「ドンマイ、尾間加瀬。切り替えてけ!」



心のモヤモヤに包まれていると、2番の土橋が声をかけてきた。



「すんません‥‥三球で終わってしまいました。あの、西園寺ですが、かなりコントロールが良いです。そして、決め球のスライダー。あれは中々打てる代物じゃないです。追い込まれる前に、積極的に打ちに行って下さい!」



「おう。わかった!ありがとよ。」




ふむ‥‥。

ああは言ったものの、一打席目で捉えるのは至難の業だろう。



熱プロでの西園寺の能力だが



右投げ 151キロ

コントロール S

スタミナ B

スライダー 6

フォーク 3



コントロールが最高ランクのS。


人呼んで「精密機械」


厳しいコースにしか投げ込んでこないし、失投することが殆んど無い。



加えて、魔球スライダー。


最低でもミートC以上ないとまともにバットに当てることも出来ない。



最速151キロのストレートと魔球スライダーを、絶妙なコースに投げ込む。



これが、熱狂高校エース西園寺のピッチングスタイルだ。

熱プロ11素人の場合だと、西園寺を攻略出来ずに3年間一度も甲子園へ行けない、といった事態に陥ることが多い。僕も最初はそうだった。




と、思いに耽っている間に土橋がボール球のフォークボールを引っかけてセカンドゴロに倒れていた。





あっという間に、2アウト。しかし、ここで‥‥





「ふーん‥‥久しぶりに面白そうなピッチャーが出てきたわね。」





今大会、既に3ホーマー。

怪物女子スラッガー、赤藤ルナが打席へと向かう。



神様、仏様、ルナ様‥‥


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