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野球ゲームの世界に飲み込まれました。  作者: kaonashi
第1章 ~はじまり、はじまり~
19/78

鳴らない、電話


緑谷は巧打で俊足、守備も上手く肩も強い。ここぞという時に一発も打てる、そんな選手だ。


ちなみに、能力は


左打ち

ミート C

パワー C

走力 B

肩力 B

守備 C


だったはず。



最初は打ち損ねていた球悪童も、3球目を過ぎた辺りから対応しだしヒットを重ねた。



只野はまぐれのポテン。しかし、緑谷に関しては狙って外野手の前に落としている感じがする。



結果、ヒット3本、長打1本で合計18点



小紫に次ぐ2位の成績だった。





「ござ‥‥。拙者もあのような選手になりたいでござるよ。」



「まあ、タイプ的には似てないこともないこともない。頑張ればなんとかなると思うぞ。多分。」



「尾間加瀬殿‥‥。有り難うでござるぅ。」



ちなみに、ござるは辛うじてポテンヒット2本放ったが合計8点。敗北が決まっている。




「最後は‥‥尾間加瀬、お前だ。打席に入れ。」



「あ、はい。」



コーチからお呼びがかかった。最後にグラウンドに入ったので順番も最後になったのだろう。



「尾間加瀬殿、拙者の分も頑張るでござるよ!特別にこの妖刀正宗を託すでござる。」



「いらねぇよ、ただの黒いバットだろーが。」



いつものように、強めのツッコミをいれながら打席へと向かう。



どうでもいいが、こいつ今明らか僕のツッコミ欲しがったろ。






打席に入る。


うーむ、なかなかに緊張しよる。


チェンジアップは捨てて、ストレート1本に絞る。

ただ、ひたすらに低く、鋭い打球を。


これしか、ない。




球悪童が始動する。



一球目が‥‥放たれた




ビュイーーーーーーーーン




この速さは‥‥ストレートだ!


確かに速い、だが


超速で脳内ミートカーソルを着弾点に合わせ、ポチっと。




カキーーーン




打球はライナーでレフト前へ。




周りから、「えっ?」というどよめきがあがった。

まさか、僕が初球から160キロを捉えるとは誰も思わなかったのだろう。



無理もない、僕はただのルナちゃんの金魚のフンと思われているからな。



つーか、その金魚のフンの位置を掴み取るためにどれ程苦労したと思っている?僕だって元々ドMだったワケじゃない。無視されても話しかけ、罵倒され、傷ついて‥‥。それを繰り返すなかで身体と心が防衛本能的にそれを快感と捉えるようになったんだ。


努力も知らずに結果だけを羨ましがるゴミどもがっ!

お前らは、あれだよ、次元の狭間から沸き出たムシだよ。




と、不平を溢している間に球悪童が動き出した。




目標をセンターにいれてスイッチ‥‥



カキーーーン



目標をセンターにいれてスイッチ‥‥



カキーーーン



目標をセンターに‥‥ん?球が遅い、チェンジアップだ。



バシーーーン。ストライク。



これでいい。チェンジアップも意識したら、確実にストレートのタイミングがとれなくなる。





その後も、◯ンジ君もビックリのカーソル捌きでヒットを重ねた。

下手したら、◯号機操縦できんじゃないのか、僕。



まあ、この戦法は球種が少ない投手と戦うときのみ有効だからな。



今回は運が良かった、それに尽きる。




ヒット5本で合計20点。


ストレートが5球、チェンジアップが5球だったから、ストレートに関しては全て捉えたことになるな。




そして、僕は小紫に次ぐ第2位の成績で見事レギュラー入りを果たしたのである。

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