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野球ゲームの世界に飲み込まれました。  作者: kaonashi
第1章 ~はじまり、はじまり~
15/78

ま・さ・か


いよいよ、ランキング選の日を迎えた。



いつもは、ルナちゃんにデレデレのダメ男だが、今日の尾間加瀬は一味違うぞ。



一年生の無名投手が彗星のごとく現れ、超強豪高校のエースとして大活躍。



本来その役目はルナちゃんのハズだが、僕のプレーヤースキルをもってすれば今の能力だとしてもランキング1位になることは可能だ。


ルナティックミサイルの1件で、若干ゲームの内容と実際の内容に齟齬があることがわかった。



ワンチャン、あるんでねーの?



ウッシッシ、と気味の悪い笑みを浮かべていると只野が話しかけてきた。



「ついに、このときが来たでござるな、尾間加瀬殿!拙者この日のためにひたすら走塁に力をいれてきたでござる。スタメンは無理だとしても、奇跡のベンチ入り目指して頑張るでござるよ!」



ゲームの情報で言うと、只野がベンチ入りするのは夏大終わって、新チーム発足後だ。まだ、ベンチ入りは出来ないハズだが。



「そうだな。やってみなきゃ、わからんからな。お前お得意のポテンヒットを連発すれば、ワンチャンあるかも知れんぞ。」



「失礼でござるぞ、尾間加瀬殿!あれは、わざと詰まらせているのでござる。立派な技術でござるぞ!」



「まあ、そういうことにしといてやるよ。じゃあ、お互い頑張ろうな。」



「ござる。」



只野と談笑していると、ルナちゃんがグラウンド入りするのが見えた。



「ルナちゃーーん!おっはよう!!」



犬のように、タッタッタッと駆け寄る。



ルナちゃんは僕に気づくと、意地悪してやろう、という感じの嫌な笑みを浮かべた。



一瞬、優しく頬が緩んだように見えたのは、きっと僕の気のせいだろう。そういうことにしておく。



「おはよう、駄犬。今日もキャンキャンうるさいわね。」



「あはは、ごめん。しっぽも振るべきだったよ。それより、今日はランキング選だね!きっと、ルナちゃんなら投手1位になれるよ!頑張ってね!」



「はぁ、なに当たり前の事言ってるのよ?私以外にエースが勤まるわけないでしょ?ワケ分かんないこと言ってないで自分の心配をしなさい、駄犬。」



「ルナちゃんに教えてもらったこの2ヶ月で僕もかなりパワーアップしたからね!ルナちゃんと一緒にベンチ入り目指して頑張るよ!」




僕がそう言うと、ルナちゃんは優しい笑みを浮かべて





「そう?じゃ、頑張りなさい。」





と、言ってくれた。



まあ、あわよくば僕が投手1位の座をかっさらおうとしてるんだけどな、わっはっは。



格好いい姿を見せて、ツンデレからデレデレに変えてやる。



そう決意して、投手の試験場所へ向かおうとしたその時



「尾間加瀬くん。」



佐出監督が話しかけてきた。



「あっ、監督!ちわーーっす!」



顔こえー。こんなんが桃香ちゃんの父親なんてな。信じられん。無理がある。



「君は、たしか投手希望だったね。」



「あ、はい。そうですが‥‥」



「娘から聞いたよ。バッティングが良いんだって?なら今回は外野手の試験を受けなさい。」



えっ、どゆこと!?どゆこと!?

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