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野球ゲームの世界に飲み込まれました。  作者: kaonashi
第1章 ~はじまり、はじまり~
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しあわせな日々


「ねえ、ちょっと。喉が乾いたわ。ドリンク持ってきてちょうだい。」



愛しのご主人様が、その綺麗な口を開いてご用命下さった。



「喜んでっ!◯カリがいい?それとも◯クエリ?」



「そんなの、どっちでも一緒よっ!馬鹿なの?とにかくどっちでもいいから持ってきなさい。」



「あ、だよね。あはは、僕ってお馬鹿さんだなぁ。ちょっと待ってて!マッハ5で取りに行くから!」



30メートル地点だったら、世界最速なんじゃないかというくらいの超絶ダッシュでドリンクを取りに行く。



ルナちゃんとの勝負に負けてから、僕は奴隷になった。それから、もうじき1ヶ月が経とうとしている。


まあ、奴隷といっても絶対順守のパシりみたいなものだけど。


ドリンクの用意、グラブ、スパイクの手入れ、キャッチボールの相手、ルナちゃんが疲れた場合の椅子役etc.



全て、僕が担当している。



覇王高校野球部のみんなに、「豪速球天使ルナのマネージャー」と思われている。


一応、僕もプレーヤーなんだけどなあ。



練習メニューもルナちゃんと同じメニューをルナちゃん指導の元こなしているため、それなりに能力はアップしている。



「だから、違うっていってるでしょ!ほんと、あたま悪いわね。もっと、体全体を使いなさいよ。グイーーンって体捻って、グワーーっと肘をしならせて、ドッカーーンと爆発させるのよ。その時、手首はピュッてさせるの、ピュッて!」



わが主人は相当な感覚派なようで、ありがたい指導は全く理解が出来ないが何故か能力ポイントは普段の練習の比じゃない程に入ってくる。



固有練習名、「完全感覚practice」



◯ンオクロックもビックリの感覚っぷりだ。



完全感覚practiceが僕の練習~♪

well,play it? well,play it!♪

あればあるで投げる今をholld on!♪


ごはっ、かはっ!?

シャウトしすぎた‥‥。




ここで、6月時点の僕の能力を紹介しよう。



右投げ 球速140キロ

コントロール E

スタミナ E

変化球 なし

特殊能力 打たれ強さ



4月の時点で128キロだった球速は、「完全感覚practice」によりたった、2ヶ月で12キロアップ。コンスタも共にEまで上がった。


リアルで考えたら、高一の6月時点で140キロ出せたら、無名高なら即エースになれるレベルだろ。


恐ろしいな。このままこの練習してたら、160キロ越えちゃうんじゃないの?



そして、日々、罵詈雑言を浴びせられているせいか、知らないうちに「打たれ強さ」という特殊能力が勝手についていた。


べつに、無理して耐えてたワケじゃなく、僕にとっては全てご褒美だったんだが‥‥



とにかくルナちゃんは可愛さと実益を兼ね備えた、いや、愛しさと、切なさと、心強さを兼ね備えた、スーパー豪速球美少女だったわけだ。





そして、6月後半。


いよいよ、甲子園のキップをかけた県予選を来月に控え、

ここ覇王高校においてはレギュラーをかけたランキング選が始まろうとしていた。



通常は、この時期のランキング選でレギュラーに選ばれることはない。そう、決まっている。



しかし、先日のルナティックミサイルの件もある。

ひょんなことから、この尾間加瀬がエースの座に躍り出る可能性もゼロではないのだ。



最速140キロの直球とスローボールだけでキリキリマイさせたろか?



正直、ワクワクしてる。

プレーヤースキルだけで、甲子園、連れていってやんよ。


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