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鈍感少女とストーカー猫  作者: 花峰結
1/1

猫を飼う

なんなんだ。このもそもそと動いているものは、一体なんなんだ。腹の上を恐る恐る触ってみる。………なにこれ。まだ家を出る時間じゃないからもう少しだけ寝ていたいけど、このふわふわした物の正体を知りたい。私は重たい瞼をわずかに開けた。


「にぁあ」


なんて可愛らしい猫なの。

………じゃなくて、あれ?どうして?これは夢か?


「きやぁあああああ!!お母さぁあああん」


私は慌てて飛び起き、階段を降りてキッチンまで走る。そんな様子をわかりきっていたかのように、母はほくそ笑んでいた。


「可愛いかったでしょう?」


ええとても。いいや、とんでもない!


「なんで、私の部屋に猫が………猫がいるのよ!」


私の顔がみるみるうちに熱くなっていく。


「うみが欲しそうだったから、拾ってきちゃったの。嬉しかったでしょう」


なんでそんなにしそうな顔でいうんでしょうか、うちの母親は優しいのかバカなのか………バカなんですかね。それはそれで、猫がさっきから擦り寄ってきて動くことができません。


「お母さん、どうしよ」


私は困った。


「とりあえず、学校行く支度したら?」


母の目線は私の瞳を通り越して、食器棚に置いてある時計を見ていた。私はそれに気づき部屋までの階段を走る。その後ろをのんきについてくる猫がなんだか可愛く思えた。


制服をきて学校に行く準備は万端。そして、ふと思ったことがある。今までペットを飼おうなんて誰一人言っていなかった。飼う予定すらなかったのに、どうして急に連れて来て飼ってるのだろう。確かに私があの猫を気にしていたことには間違いないが、なぜだろう。不思議で仕方がなかった。まぁ、いっか。


「さて、行きますか。よいしょっと」


玄関で靴を履く。


「んじゃ、行ってきまーす」


さぁ、今日も1日頑張りましょうかね。


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