☆第10話なおとの気持ち☆
教室に着くと、授業中だった。
「鮎川、高島。お前ら何やってんだよぉ」
坂井先生がつぶやく
ちなみに、高島とは私の名字です。
「まぁいい、お前ら席に着け!」
怒鳴られたぁ。
ちょっとムカついた!
顔にシワをよせたけれど
しょうがない。と、少し思いながら私となおとは席に向かって歩いていった。
私となおとが席に着くと、また授業が始まった。
かったり〜!
つぶやく私。でも授業はちゃんと受けた!
授業が終わる合図の鐘の音が学校中に響き渡った。
キーンコーンカーンコーン
すっごくうるさくて、一瞬、超音波のように頭に響き頭が痛くなった
「これで授業は終わるが、高島、鮎川ちょっと残れ」
「えぇ〜」
皆からの視線が集まってくる。その視線を感じた坂井先生は、
「お前ら、ほら帰れ!」
と生徒達に向かって言った。
ゾロゾロ帰っていった
「さて、お前らにちょっと聞きたい事があるんだが・・・」
坂井先生が真剣な目で言った。
「授業を途中から来たのは何でだ?」
「えっ、えっと、ええっとですねぇ」
「先生があまりにも真剣な目をしていたから、」
「ちょっと腹痛で、トイレに言っていました。それで、高島さんと会ってその所を三年の担当の古宮先生に見つかってしまいました。」
「ただの誤解です!」
この声も超音波みたいだったらしい
先生は耳を塞いだ。
「千美っ、もう少し静かに!」
となおとに怒られてしまった!
「ごめん」
と謝る私。
「まぁ、とにかく今度は気をつけろよ」
と厳しい目で私達に言う。
ちょびっと怖い・・・
「まぁ、今日はもう帰れ!」
と怒られたように言われ、私となおとは
トボトボ帰っていった。
「はぁ」
とため息。辺りはもう、少しずつ暗くなってきて烏が
「カァカァ」と鳴き始めた。
「なおと、一緒に帰ろう〜」
「うん、いいよ」
私達は一緒に帰った。帰る途中に気がついた。今日は塾じゃん!と思い出した。
「なおとっ!今日、塾じゃないのぉ?」
「あっ、やべぇ、塾って事を忘れてたぁ!」
早く帰らなきゃ!と私となおとは思っていたのだろう。
私となおとは走った!
でも、途中でなおとがとまってしまった。
「なおとっ、何してるのぉ?早くいかなくちゃ。間に合わないよぉ。」
大きな声で叫んだ。
そしたら何て言ったとぉもう?
「ちょっと、千美まてよ。話しの続きをしたいんだ。いいか?」
「う、うん」
と照れながら返事を返す。なんかそのことばが、かっこよ〜く見えてしょうがなかった。
「おっおれ、千美の事が好きだ!!」
「おれ、昔っからやんちゃだったけれど、昔っから昔っから、千美の事が好きだった。千美は俺の事が好きかぁ?」
「私も・・・・私も好きです。好きで好きでたまらなかった」と私が言うと、私となおとが顔を見合わせて、
「好きだよっ」
て結婚式みたいに愛を誓った。
だけど、これで終わるわけがない。
忍び寄る魔の手はすぐそこにあったのだから・・・・・・・・。