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普通じゃない
今から歩いたら真後ろを歩くことになる。
「それは気まずい」
この街はどこかおかしい。
具体的にとは言いにくいけど、多分、家はこんな風じゃなかったと思う。
私がでてきた家を振り返ると、屋根はビスケット壁はクラッカー。
食べられないお菓子の家。
多分普通じゃない。
でも、言いきれない。けど、普通じゃないだほうとい根拠は、こんな家はこの街に此処にしかないからだ。
「私が望んで住んだんだろうか」
まあ、いいや。
宛もなく歩く。強いて言えば何故か記憶が曖昧だからこの街を見て回ろうと思った。
「人が全然いない」
歩き回って分かったこと。この街はとても小さくて閉鎖的で、外界への移動手段が今のところ見当たらない。
「こんなまちでは自給自足は無理だろうに」
いくつもの疑問が残る。