ミジンコ・ザ・ポーカーフェイス
吾輩はミジンコである
名はまだない
ここツッコむとこ
吾輩はいつも同じ表情をしている
まるいおめめを点にして
何を考えているかわからないとよく言われる
何を考えているかは秘密である
体の中まで透けて見えている
しかし頭の中は読ませない
トゲトゲのいっぱいついた脚をうごかして
何事かを考えているように相手に思わせる
フフフ
苦しめ
苦しむがいい
吾輩がすっとぼけたような顔をすればするほど
貴様は深く考え込むのだろう?
もしかしてこのミジンコは
この世の真理を知っているのでは──
そんなふうに思えてくるのであろう?
ミステリアスであろう?
何を考えているのか知りたいであろう?
けっして教えてやらないぞ
何も考えてませんなんて
絶対教えてやらないぞ
吾輩はメダカに食べられる
しかしメダカを怖いとは思わぬ
何も考えていないからだ
何も考えなければ恐怖もない
何も考えてないから死ぬのも怖くない
そう思うのであろう?
つまりは吾輩はバカであると?
貴様はそう思ったのであろう?
フハハハハ!
その通りだ
その通りだよ!
その通りだと思っているがいい!
せいぜいミジンコをバカだと思っていることだな
ハハハハハ!
さあ、泳ぐぞ!
ちょーん……
パクッ