日記
―――-――---―—-――-チクッとしますからねェ~~― ―――--------――---―----
この地面に這いつくばったミミズみてーな人生で注射を打ってもらったのはこれで、3回目かもしれない。 数えれば分かる。
子供の頃、おたふくだったか喘息だったかにかかったときにギャーギャー泣きわめきながら一回。
学生の頃に一回だけインフルエンザにかかって一回。 泣きはしなかったけど、病院側が気を利かせて(おねーさんだとよ。 フンッ!)看護婦が若いヤツだったもんで、何度もしくじりやがって、腕が痛んだ。
んで今回で一回。 合計三回だ。
Dr.アガミの腕は完璧だ。
一発で、正確に静脈にブチ込んでくれたし、刺すときに痛まない。 きっと神経と神経の間を、恐るべき集中力によって、通過させているに違いない。
「しばらくするとちょっと痛むぞ」
とのことだったが、そんなことは分かっている。
私が作ったものだし。
薬液のラベルにもしっかりと〈マドギワ〉と書いてあるし。 暗号にはなっているけども。
腕が痛むといっても、針の刺しあとからバイキンが入るとかそーいうのではなくて、注射した『中身』の問題である。 こいつを注射すると、アソコがあーなって、デオキシリボに作用してソッチがどうこうなって、ヤバくなる感じだ。(自分で作ったから分かってるくせにぼかす)
と、今になって気づく。
今、同居人がいるのに、これ打っちゃって大丈夫かなぁ~。 あいつらの前でなんかあったらなんて説明しよう!?
…………
いや、面倒くさいことはあとで考えよう。
とりあえず、注射痕がズキズキ痛むので寝る。