繰り返す日々
9月1日、長かったようで短かった夏休みが終わり、オレは今まさに学校に向かおうと原チャリに跨り、掛かりの悪くなったエンジンが始動するのを待っていた
また繰り返しの日々が始まるのかと思うと嫌気がさす
学校まで原チャリで行くわけにはいかないから駅前の月極駐輪場を契約していて家から約20分、駐輪場から20分ちかくかけて歩いて学校に向かうわけだが…
はたして学校とはそこまでして行く価値のある場所なのだろうか?
長期休暇の後は誰もが考えがちな不毛な問いに頭を悩ませていると主の意志とは全く正反対の頑張り屋さんなエンジンが唸り始めた
「ほいじゃ、行ってくるわー…」
あー。眠たい。
「気ぃつけてねー」
今日は仕事が休みなのか、母親の笑顔付きで出発ぅ~♪
て、テンション上がる訳ないわ!!
あー、学校着くまで暇やな。
て着いても暇やねんけどな
駅前までちょっと時間かかるしそれそろこの糞みたく下らない物語の主人公であるオレ様の自己紹介といこうか
オレの名前は神倉 潤
どや?
上の名前も下の名前もめちゃカッコええやろ??
現在17歳で華の高校2年生
ちなみに華て言ってもハイビスカスみたいなイイもんちゃうで
この腐った暮らしからゆって…
ラフレシアやな(・ω・`)
まあ一応男女共学だから稀に華は居ますよ
身長は172センチくらいの体重は54くらいかな?
まあ筋肉は肩と腕にちょいちょい
お腹は……
ややおっちゃん的なビール腹みたいな??
バストはAAカップ(詳しくないからそんなんあるんか知らんけど)くらいかな
髪は赤っぽい茶色のセミロング
まあ長めって事や
ちなみに現在恋人無しの金無しのフリーマン
ちなみに言うたけど、ここ一番重要!!
もう一回言うけどフリーやから
彼女激しく募集中だぞ♪
夜激しい彼女も大好きなんだぞω・´
まあそこはちょっと置いて趣味はギターと妄想です。
ギターはほんまに大好きなんです
妄想もほんまにほんまに大好きなんです
ちなみに健全なる男子諸君、
妄想は犯罪にならないはずだぞ
だってその人個人の頭の中で勝手にヤンヤンしてるわけじゃん?
ヤンヤンとは限らんけど。
て事わだ、周りに危害加えてるわけでもないし何も問題は無いとゆう訳ですよ
これ、神倉第三の定理[妄想]
絶対テスト出るから気ぃ付けなはれや
て事で男子諸君、胸を張って妄想しなさい
って…
そんなこんなしてる間に駐輪場にたどり着いてしまった
そこにはもうすでに同じ高校に通う友達が準備万端でオレを待っていた
「おー!久しぶりやなあ」
夏休みの間約1ヶ月半ほどあわなかった我が友、南大智はまさに準備万端といった感じで原チャリにまたがって声をかけてきた
うん、やっぱ眠いや
「……ういーす」
「初日から怠そうやな」
だって眠いじゃん
毎日昼まで寝てたのに急に7時起きって鬼じゃん
「眠いぜ大っちゃん」
「俺に会いたかったんやろ潤ちゃん?」
「うん、寂しくて逢いたくて死にそうだったよ~」
空元気の投げキッス
「キモい」
はい、ごちそうさまでしたω・`
そんなこんなでいつものように雑談しながら歩いて学校へ向かう
ちなまにこいつ、「うんこちゃん、うんこちゃん」とか小3並みにアホな事言いよるけどそれなりに頭良いです
まあオレ様と比べちゃうとそれはもうね、うんこちゃんやけどな
容姿は好青年って感じで悔しいながらオレより若干背が高い
あと音楽の趣味が結構近くて音楽の話になるとそれなりに盛り上がるんだよな
そんでベースをやってるというお洒落さん
なかなか信頼もおける良いヤツ…
「なあ今思ったねんけどさっきの投げキスまぢでキモかったで」
さっきの発言取消でいいかな?
やっぱコイツうんこちゃんやわ。
まあそんなこんなで学校に着いた
そこにはびっくり!
肛門、もとい校門の所に教師が7人もいるじゃないか
初日からご苦労なこった
「オマエ絶対なんか言われるで」
うんこちゃんがオレに忠告
「んなこた言われなくてもわかっとりますよ」
だって僕先生に嫌われてるもんね♪
と、一人目の白髪に白のポロシャツの上半身白おじじ(長いから以下"白じじ"と呼ぼう)が現れた。
「おはよう」
白じじの挨拶攻撃
「おはようございます」
うんこちゃんは敬語でカウンター
対するオレは…
「……ふぁ~ざまっ。」
「ちょっ!!!○ ̄;」
おっと眠気で欠伸がっ!
ふぁ~ざまてなんやねん
大智は大智であからさまな笑いの堪え方してるし
「お!は!よ!うっ!!」
白じじのターン。
白じじはやたらウザい挨拶をした
オレは反射的に「ちゃんと言ったやん」みたいな反逆の言葉を放ってしまった
まあその後ねちねち説法を説かれたのは言うまでもない
ピアス、頭髪、態度、エトセトラ…
お返しに白じじにク○ックスたる履き物の存在を説いてあげた
だってスリッパ言いよるんだもん
年はとりたくないね
やっとの思いで教室までたどり着いた
うんこちゃんこと大智は同じ学校でも学科が違うから別のクラスなんですよ
我が校は1~6が普通科となっており、7,8組は外国語科になっている
大智は7組でオレは3組
そしてなんと8組は女だけの40人クラスというそれはもう花園なんだな
基本的に我が校は女の人数のが多いというありがたいシステム
だって男ひとりに確実に女ひとり当たるわけじゃん?
まあ数ある分、粗悪品も多いのだが
オレのクラス3組はそんな中でも珍しい男クラスで実に男女比3:1で尚且つジャンク品の固まりのようなクラスである
2年に進学した当時は心底絶望したものだ
新たに始まった新学期もいつものようにそれなりに過ごし放課後になった
なんだかんだ言ってもクラスのヤツらと喋ったりふざけたりして過ごしてるとやっぱり楽しい
と言ってもクラスで気の合う男友達なんて2,3人程度のものだがそれはそれでいいんだ
というかオレ群れたりするの実はあんまり好きじゃねえし…
「明日から2日間テストだからしっかり勉強するんですよ~」
キノコに顔があるような担任がカマっぽい喋り方でテスト宣言しやがった
やっぱ
「カマっぽい喋り方は健在やな」
あ、つい心の声が…
カマきのここっち見とるし
「ちょー、潤ちゃんやめたって」
隣の席のギャル系の女が爆笑しながらフォロー
いや、そんな激しく引き笑いしてたらなんもフォローなってないから
てか誰かこのキノコの話聞いたれよ
みんな素無視で喋ってるし
あー哀れきのこ。
今のご時世教師も大変ですね
ホームルームの終わりを告げるチャイムが鳴るとみんな各々帰りだした
「なんか先生立場ないっすね」
「うーん、先生も嫌んなっちゃうわあ…神倉。正直もう先生は先生を辞めてしまいたいです。」
情けかけて話しかけたけどやっぱ間近でコイツと話してたら寒気がするのはなんでだろな?
てかもういっそ人間やめちゃいなよ??
まさにそんな事を思っていたその時だった
「じゅんちゃ~ん!!」
きのこ胞子の所為だろうか?
嫌な声が聞こえた気がした
うん、ヤツが来る。