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地球とは

作者: Hora
掲載日:2023/08/14

 地球上の知的生命体とその痕跡は10万年毎にリセットしている。私はそれを管理する番人である。今回の知的生命体の進化は平均と比べ少し遅れている。過去の知的生命体だとリセットされてからの2万年の現時点ならばすでに地球の事に関しては海中も含め、すべての構造や生物の知識を網羅し、生命を太陽系の果てまで運べている。だが、今回は知的生命体は海中は1割も把握できておらず、衛星の月までしか生命を運べていない。隣の惑星にも行けていないのだ。ただここ100年では目を見張る発展を遂げているので期待している。特に通信網としての電波をここまでうまく利用できているのは、過去と比べても最も早いのでは無かろうか。


 もちろん10万年より前の痕跡は偽装する事も含め見つけられないようにしてある。ただ1480回前、1億4800万年前の知的生命体は地下1200kmまで掘り、この地球が傀儡(かいらい)である痕跡を発見してしまい、わずか数千年ではあるが繰り上げで滅ぼしてしまった事がある。嬉しい誤算ではあったがどこまで知能や技術が発展するか見てみたかったので残念ではある。908回前、9080万年前の生命体が私は一番評価できる知的生命体であった。知能指数が高い上に好奇心が旺盛で毎年と言って良い程、新しい理論や仮説・製品を生み出し他の惑星の生命体と接触し、生命を謳歌できていたと思う。9670回前の9億6700万年前、何故か好戦的な知的生命体が産まれる。同種の生命体とは争わないが、自然現象である地震・雷・津波・台風と戦い、宇宙人と戦い、超新星爆発とガンバ線バーストと戦い、ブラックホールと戦い、(しま)いには我々番人に滅ぼされる際にもひどく(あらが)った。アホな生命体なら問題無かったのだが、なまじ知能が高かったので何かとやっかいであり楽しまされた。わざと緩い滅ぼし方を選択しこちらが楽しんでしまったのは、彼らにとっては気の毒な結末となった。


 さて、偉そうに番人と言ってみたが、私が何をしているのか。


 それは友達の家でゲームをしているのだ。


 今日は学校が午前中だけで、昼から友達の家に遊びに来ている。友達が先日購入した「THE地球」という激安ゲーム。しかし内容は大当たりでやってみるととても面白い。地球という架空の惑星。どこから地球という名前が出てきたかは知らない。最初に星のおおまかな環境を設定した後は見守って、知的生命体が何をするかを見守るだけのシミュレーションゲーム。10万年ごとにどのように滅ぼすかを選択できるのが醍醐味の一つである。あ…、もうそろそろ家に帰らないといけないから今回はまだ8万年残しているけどさっさと滅ぼして終わろっと。最後だから最凶最悪な滅ぼし方にしてやろっかな。

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