表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/167

第94話 パワハラ対策とボイスレコーダー

「本当に帰って大丈夫ですか?」


「大丈夫、元気になった」


「ほんとすか?添い寝しますよ?」


「それは、ダメ」


「なんでですか?」


「我慢できなくなる」


「我慢しないでほしいっす」


「だめっす」


「ふーん?えっちなくせに」


「だから、ダメなんす」


「ま、いいですけど、もう時間の問題じゃないっすか?」


「なにがかな?」


「もうすぐ、あめだま様に落ちそうってことっす♪」


「、、、」


「沈黙は肯定ととります」


「ノーコメントで」


「もはや肯定なんすよ、それは

ま、いいや、ボイスレコーダー、ちゃんとやるんすよ

届いたら電話ください」


「う、うん、、」


「大丈夫っす、迷惑なんて1ミリも思ってないっす

配信中じゃなければ必ずすぐ出ますから

配信中だとしても、メッセは返します」


「うん、ありがと、何からなにまで」


「いいえ、大好きなパイセンのためです

これくらいあたりまえです」


「お、オレも、、うん、ありがと」


「、、ふふ、それじゃまた♪」


「うん、またね、ありがと、助かった

すごく、楽になった」


「嬉しいです♪それではまた」


最後に両手でぎゅっと手を握ってくれた


その手をオレも両手で握り返す

離すのが名残惜しかった


「ふふ♪かわいいです♪」


「あっ、ごめ」


パッと手を離す


「またニギニギしてあげますね♪」


「うん」


「あはは♪それじゃ、ほんとにバイバイっす

つらくなったらいつでも電話するっすよ」


「うん、ありがと、またね、バイバイ」


ガチャリ


小さな少女が手を振って出ていくのを、オレも手を振って見送る


扉が閉まると、追いかけたくなった

寂しくて

でも、十分元気はもらった

だから、思いとどまる


しっかりしよう

あんなに小さい女の子に頼りっぱなしじゃダメだ

それに、オレにはあめちゃんがついてる

怖いものなんてない


その日、オレは、やっと前向きになることができた



月曜日


あめちゃんの前で大泣きしたオレは、前向きな気持ちで会社に行く準備をしていた


でも、玄関から出ようとすると身体が重くなる

情けなくなったが、助けを求めてスマホをみた


いってらっしゃい♪あめだま様がついてますよ♪


あめちゃんからだった

あの子はホントに、、

オレが朝うじうじしてるところまで見抜いていたのかな


オレは笑顔になって、玄関の扉を開けた



今日はあめちゃんのアドバイス通り、のんちゃんや課長から離れないようにしようと思う

どこかであいつに会ってしまって、攻撃されては心が持たない


ドキドキと不安な気持ちで1日過ごしたが、特になにも起きなかった

なにも起きなかったことをあめちゃんに報告する



次の日、ボイスレコーダーはまだ届かない

今日の夜、受け取る予定だった


オレは最後の発表のための資料をまとめて、発表練習もしながら、定時には無事帰ることができた


ついに、ボイスレコーダーが届く

すぐにあめちゃんに電話した


「はい、もしもし、お疲れ様っす♪」


「あ、お疲れ様、ボイスレコーダー届いたよ」


「そうっすか、良かったです

今日もなにもありませんでしたか?」


「うん、何もなかった、平和だったよ」


「そうすかそうすか、でも、油断したらダメですよ?明日からちゃんとボイスレコーダー使ってくださいね?」


「うん、うん、ありがとう」


「充電を忘れないように」


「あ、そうだよね、そうする」


ガサガサと箱からボイスレコーダーを出して、パソコンのUSBハブと繋げる

充電ランプが点灯した


「おっけー、今充電してます」


「よくできまちた、明日からもがんばるんでちゅよ」


「うん、がんばる、ありがと」


「あれ?子ども扱いするなって言わないんすか?」


「え?あ、たしかに」


「あはは、借りてきた猫ちゃんみたいですね♪」


「猫ちゃんっていう言い方かわいいね」


「な、なんすか、急に、、」


「え?そう思ったから、、」


「そ、そうすか?なんか調子狂いますねー

とにかく!明日はちゃんとボイスレコーダー録音して、帰ってきたら電話に出てくださいね!」


「うん、うん、わかった」


「それでは、おやすみなさいっす」


「おやすみ、うん、ありがと」


「はい、それではまた♪」


「またね」


プツ


もう少し話したかったな、そんな贅沢なことを思いながらボイスレコーダーを見る

ふと、思い出したことがあって、机の引き出しをゴソゴソと漁る


「あった!」


あめちゃんの記念グッズフルセットについてきたステッカーだ

それをボイスレコーダーの裏面に貼る


「よし!」


あめちゃんがくれたこれがあれば怖いもの無しだ、どんとこい

オレは負けないぞ



水曜日


会社の正門をくぐり、すぐにトイレに入ってボイスレコーダーを起動した

ジャケットの胸ポケットに入れる


よし、おっけー、よし、大丈夫だ

そして、職場に向かう


「おはよー」


「おはよ!」


「あれ?あっくん元気になった?」


「うん!少しは!」


「そうなん?それならええけど、ツラかったらすぐ言ってな?」


「うん!いつもありがと!」


のんちゃんに挨拶してから自席につき、明後日のプレゼンの準備に取り掛かる


いよいよ最後のプレゼンだ

これを乗り越えれば、あめちゃんたちとのコラボが実現する


がんばろう



「今日はどうしでしたか?ツラくありませんか?」


「うん、大丈夫!明後日のプレゼンはオレ!がんばるよ!」


「がんばるって自分で発表するつもりっすか?」


「うん!今日、課長にそう言ってきた!」


「そうなんすか?あらあらパイセンの気持ちは優先したいっすけど、、

トラウマはそんな簡単に乗り越えれないっすよ?

結木っちに任せた方がよくないっすか?」


「う、うん、、

でもがんばる!オレにはあめちゃんがいるから!」


「う〜ん、、そう言ってくれるのは嬉しいっすけど、、

もし失敗しても、わたしは嫌いになりませんからね?

そのときは、結木っちに代わってもらいましょうね?」


「うん!うん!そうならないようがんばる!」


「やる気があるのはいいことっすけど、心配っす

今日はちゃんと休んで、明日また電話しましょう」


「わかった!毎日ありがとう!がんばる!」


「はい、頑張ってるパイセンは素敵です♪それではまた明日♪」


「うん!また明日!」


プチ


「よし!がんばろう!」


オレならやれる!オレならやれる!そう念じてベッドに入った

週末あっという間に終わるー!

とりあえず、土曜日はサウナで整うことはできたのでよしとしましょう

明日からまたお仕事がんばりましょ~

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ