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第92話 推しの子たちと話してるのに、、

日曜日

ひまちゃんたちと久しぶりに会うために、いつものカフェに向かう


久しぶりに会うから嬉しいはず

いや、嬉しいのだが、テンションは上がりきらない

原因はわかってる、仕事が上手くいってないからだ


カッコ悪いところ、見せたくないな

そう思う

だから、つまりは、嘘を付かないといけなくなる


コラボ企画順調?

うん、順調だよ


そんな嘘だ


気が重い、、

自然と足取りも遅くなる


もんもんとした気持ちのまま、歩いていると、その気持ちが晴れることもないまま、カフェについた


「、、、よし!元気に!元気に話そう!」


両手で頬っぺたをパンパンと叩いて気合を入れ、カフェの扉を押した


カランコロン


「あ!きたきた!パイセーン!

こっちっすー!」


聞き覚えのある声で呼ばれる


あれ?あめちゃん?


店員さんに会釈して、呼ばれた方に向かうと

上機嫌なあめちゃんと

しかめっ面のひまちゃんとこと様がいた


「なぜ、あめちゃんが??」


「なんすかー?わたしがいちゃダメなんすか?

あ、隣どうぞ♪」


「あ、うん」


促されるまま、あめちゃんの隣に腰掛ける


正面にはこと様、その右にひまちゃんが座っている

仏頂面だ


「そんな顔してるとパイセンに嫌われるっすよ?

ジャンケンが弱い自分たちを恨んでくださいっす♪」


あめちゃんがオレにピッタリと寄り添いながら、そんなことを言う

ち、ちかいな、、気まずい、、


「じゃ、ジャンケンって?」


正面の2人の視線が痛いので、聞いてみる


「あらあらパイセンの隣をかけたジャンケンです♪

わたしが勝ったんです♪」


隣のあめちゃんがニコニコと笑顔をむけてきた

嬉しそうだ


その反応は嬉しいのだが、同時に正面の2人が怖かった


「、、な、なるほど、、なんというか、、光栄です、マジで、、

えーっと、

ところで、あめちゃんってこの相談会のこと知ってたんだ?

いつもは3人で話してたんだけど」


話題を逸らすことにした


「あーそれなんすけど、

問い詰めたら、ひま先輩がゲロりました」


「ゲロ、、」


「そんな言い方やめてー!きたないよー!」


「はいはい、抜けがけ女は黙るっす」


「あめちゃんとことちゃんだって、あらとさんの家にまで押しかけてたくせに!」


「それとこれとは別問題っす」


「同じでしょー!」


な、なにが、、

なんだか、揉めていた、、

胃が痛くなってくる、、


「、、おにいさんがまた倒れますよ」


「はぁ?そんなにやわじゃないっすよ

ねぇ?パイセン?

、、パイセン?」


「あらとさん?」


「え?ううん!なんだっけ!大丈夫だよ!はは!」


「なんかごめんね、喧嘩しちゃって」


「え?いやいや!べつにそんな!」


オレは暗い顔をしてしまっていたのだろうか

自覚はなかった


「パイセンは豆腐メンタルですね

おっぱい触ります?」


「、、、」


「無視っすか?」


「こわいっす」


ひまちゃんがなにか言いたげだった

我慢してるのがわかる

こわい、、


「なんすかーもー

元気になると思ったのに

いろんなとこが」


「、、、」


「メー、あんたサイテー」


「かまとと、おつ」


「イラつくわね、、」


「もーそんな話やめよー

それよりもさ!あらとさんが今頑張ってるコラボの話しようよ!」


うっ、、むしろその話の方がしたくなかった


「そうっすね、そのあたり、どうなんすか?

順調なんすよね?」


「え、、あぁ、、まぁね!上手くいってるよ!課長ものんちゃんも協力してくれてるしね!」


「そっかー!順調そうで、ひま嬉しい!

早くあらとさんとお仕事したいなー!」


「、、うん!オレも楽しみ!」


「そのときはまたお世話になります」


「ま、任せてよ!」


なんとか誤魔化せただろうか?

ふと、隣のあめちゃんを見る


あめちゃんはなにも言わず、チュッパチャプスの棒を片手で持ちながら、飴をちゅぱちゅぱして、ジッとオレを見ていた


「、、なにかな?」


「逆になんすか?」


「い、いや?べつに、、」


「ふーん?」


「なに?」


「べつにーっす」


「、、、」


「コラボ出来たらさ!ひまたちのお菓子がコンビニとかに並ぶんだよね!?」


「え?う、うん!そうなるはずだよ!」


「ひま板チョコがいい!

あ!でも、グミでもいいかも!よく食べるし!

それとキャンディ!」


「いやいや、飴は譲らないっす

空気読んでください、ひま先輩」


「あー!たしかにそっかそっか!あめちゃんは飴だよね!あめだまだけに!」


「そのまんま過ぎてツッコめないっす

こと、どうぞ」


「は?え?

あー、ひま先輩は面白いなー」


「ことちゃんひどーい!」


「だ、だって、寒いこと言うから、、」


「寒くない!、、さ、寒いかもだけど、、

でもツッコミがいい感じなら!」


「ツッコミに頼らないでください

天然すぎて、さばけないっす」


「ひま天然じゃないもん!」


「いやいや、草」


「むー!ねぇ?ことちゃん?」


「え?ええ?本気で言ってるんですか?ひま先輩」


「ええーん!味方がいないよー!あらとさーん!」


「あはは、オレは天然なひまちゃんも好きだよ」


「ほら!ほらほら!好きだって!

えへへー♪

好きって言ってもらっちゃった♪

得した気分♪」


「ムカつくっす」


「ムカつきますね」


「わたしのことはどうなんすか?あらあらパイセン」


「おにいさん、、」


「え?2人も好きだけど、、」


「ちゃんと目を見て、1人ずつ言ってくださいっす」


「ええ、、」


こうして、2人に追い詰められる


コラボの話はそこそこに今日も何気ない会話を楽しんだ

推しの子たちと過ごす時間だ

楽しくないはずはない


それなのに、オレの頭の片隅には、ずっと仕事のことがチラついていた


「じゃあ、またねー!

今度の動画編集の勉強会!ひまも絶対いくからー!ぜったいー!」


帰り際、

ひまちゃんが大きく手を振りながらオレに向かって叫ぶ


「先輩!声!声抑えて!」


こと様に怒られて、口に両手を当てていた

可愛らしい


今度は控えめに手を振ってきたので、振り返す

こと様はぺこりとお辞儀をしていた


「ふぅ、、」


「おつかれなんすか?」


「え?んー、、まぁ、ね、、」


「、、そうすか、では、わたしもこれで」


「うん、またね」


あめちゃんはオレの顔を一瞥してから帰っていった

ひまちゃん役のCVですが、ホロライブならさかまた(沙花叉クロヱさん)がイイなって話しをしましたが、

にじさんじなら、星川(星川サラさん)がイイですね

ひまちゃんにはあざとい感じの声が合うと思うんです

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