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第82話 3人からの告白:洲宮琴の場合(後編)

「、、、

あの、、なんで、来たの?」


食器を洗いながら、こと様に質問する


「、、ん〜、おにいさんが泣いてると思って」


「、、、」


「当たりでしたね」


「、、、」


「はぁ、、だから、そんな気まずそうにしないでください

私としてはハッキリ答えて欲しいところですが、あの2人が相手です

もう少し私も待っててあげます

でも、負けませんよ?」


「で、でも、、オレなんか、、」


「なんかって言わないでください

私たちが好きになったのがおかしいみたいじゃないですか」


「あ、、ごめん、、」


たしかにそうだ、こんなに魅力的な子たちに好意を寄せられて、自分を下げるのは違う気がした


洗い物が片付いたので、お茶を持ってソファに戻る

こと様は少し遅れてこっちにきた


「ところで、私のことはそもそも候補に入ってるんですか?」


「こ、候補?」


「彼女候補です」


「、、それ、は、、」


「ゆっくりでいいですよ」


「その、、こと様は、、妹みたいだなって、最初は思ってて、、

でも、、プールに誘われてからは、その、女性として意識してる、、」


「、、ふぅ、、そうですか

メーのやつに感謝しないとですね」


「え?」


「メーに言われなかったら、あんな大胆なデート思いつきもしませんでしたから」


「あ、そうだよね、あの日のこと様、不自然だったもんね」


「む、まぁ、そうですね

そうでした

でも、そんな私に付き合って遊んでくれて、嬉しかったです」


「そんな、、オレの方こそ、、」


「とにかく!私も少しは待ちますが!どんなに待っても次の6周年ライブまで!

1年しか待ってあげません!

メーは5年後でもいいとか言ってましたけど!

私は違います!」


1年、、なるほど、、


「なので!どんな彼女が欲しいか!おにいさんにはこれから教えてもらいます!」


「え?ど、どんな彼女?とは?」


「理想の彼女ってやつです!

それになってみせます!

今日はまずは胃袋からってやつを実践してみました!

どうでしたか!?」


「お、美味しかった、けど、、」


「それならまずは作戦成功ですね!

今度はおにいさんのリクエストに合わせてご飯作ってあげますから!」


「そんな、悪いよ、、」


「もう!私がやりたいからいいんです!」


「、、、」


「おにいさん!」


「はい!」


「自分に自信を持ちなさい!」


未だ暗い顔をしているオレに喝を入れてくれる


「私が好きになったおにいさんは頼りになる男性です!

とても!かっこいいと思います!」


「あ、、ありが、とう、、」


「泣かない!」


「はい!」


グッと堪える


「それじゃ、今日は帰りますけど、しっかりご飯食べてくださいね

夜の分も作り置きして冷蔵庫に入れておいたので」


「そ、そうなんだ、なにからなにまで、、ありがとう、、」


「いえ、では、今日はそれだけ伝えたかったので」


立ち上がること様

見送るために玄関までついていく


「それでは、失礼します

また、来ますね」


「うん、ありがと、げんき、出たよ」


「良かったです

明日はちゃんと仕事行ってくださいね」


「うん、がんばる」


「はい、よくできました

がんばれてエライです」


ことママ、、ことママに甘やかされている、、

こ、これがバブみ?


「なんですか?その顔?気持ち悪い、、」


「ご、ごめんなさい、、」


「はぁ、、褒めるとすぐ調子に、、

飴と鞭が難しい人ですね、、」


飴だけ欲しい、、

そう言おうとしたら睨まれた気がした


「、、、」


黙っておくことにする


「、、では、本当にこれで」


「うん、ありがと!」


「はい、それではまた」


ガチャ


こと様は手を振って帰って行った


リビングに戻り、冷蔵庫を開ける

さっき食べた肉じゃがと、サラダ、卵焼きが入っていた


冷蔵庫の上にはインスタントの白米と味噌汁のパック

その前にメモが置いてあった


--------------------------------------------------------

おにいさんへ

 さっきの花嫁修行っていうの、勘違いじゃないです

 素直になれなくて、あんな反応しかできなくてごめんなさい

 ご飯、ちゃんと食べてくださいね

                 こと

--------------------------------------------------------


かわいらしい丸い文字で、そんなことが書いてあった

メモを見ながら、こと様がお嫁さんになってくれる未来を想像する


「、、、」


そして、同時にもう2人のことも考える

こんなに、贅沢で、身分不相応な悩みを抱えるなんて、夢にも思わなかった


オレはまた考えがまとまらなくなりかけたが、こと様に言われたことをもう一度思い出し、

自分を卑下することだけをやめて、一生懸命、今後のことを考えた


その晩食べた こと様の手料理は昼にも増して、とても美味しく感じた

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