第72話 トイレにコンドーム仕込んでエッチに誘うビッチ女
--鈴村歌音 視点--
「で！どうだった！？どうだった！？」
「なにがぁ？」
「えっちなことした！？」
「してへんわ！」
うちは、帰ってきた すみれと晩御飯を食べながら今日のことについて話していた
「ちぇー、つまんないなー、これだから処女は
まぁでも相手もチェリーっぽいわね
せっかくエロい格好させてたのに」
「え、エロい？あんた、可愛いって言ってたやん」
「うん、エロ可愛い」
「さ、最悪や、、」
自分のこの格好がエロいという自覚はなかったのでショックを受ける
「そういえば今日トイレ使った？」
「はぁ？うちは使ってないけど、、」
変な質問をされて戸惑う
しかし、トイレの後、あっくんの様子が変になったことを思い出した
「あっくんは一回使ってたなぁ、、それに、その後様子が、、」
「ふーん」
すみれがすっと立ち上がりトイレに向かう
「なるほどねー」
すぐに戻ってきた
「なにが、なるほどなん？」
「あっくんは紳士か、またはチキン童貞ヤローだね」
「なんなん？いきなり、うちが好きな人の悪口言って？」
むっとする、さすがに親友でもそんなこと言ってほしくはない
「だって、トイレに仕込んでたコンドーム無くなってるのに、歌音に手出さなかったんでしょ？」
「は？」
こいつはなにを言ってるんだろう
「なにを？どこに仕込んだって？」
「コンドームをトイレットペーパーホルダーに挟んどいたのよ
それが無くなってたってことは、あっくんが持って帰ったんだろうねー」
「な！ななな！なにしてくれてんの！？」
「え？ありがとうございます？」
「お礼言ってへんわ！」
「だってー、処女と童貞には強烈なスパイスが必要だと思ったんだもーん、めんごめんご」
「ぶっ飛ばすわよ！！」
「こわーい」
全然反省してない すみれをマジで殴ってやろうかと迷う
「ちょっと待って、、じゃあ、、あっくんの様子がおかしくなって、、急いで帰ったのって、、」
「んー、気まずくなったのかなー？
それとも我慢できなくなりそうになって、紳士的に撤退した？」
「え？もしかして、、うちが用意したと思われたんとちゃう？、、その、、コンドーム、、」
「かもねー」
「だとしたら？」
「だとしたら、ビッチだと思われたかもねー」
「あんたなー！！」
すみれの胸ぐらを掴み、ぶんぶんと前後に振る
「やめてー服が伸びるー」
「やめへんわ！あー！どうしよ！気まず過ぎや！」
「でも、私のいたずらだと思っただけかもよ？
そうだとしても、コンドームを見て歌音とエロいことすること想像して、気まずくなって帰ったとか？
だとしたら、女としては見られてるってことじゃない？
おめー」
「あー！！」
ぶんぶんとさらにすみれを振る
「あばばばば」
本人は目を細めてそんな反応を返してきた
「どうしよ、、うち、、トイレにコンドーム仕込んでエッチに誘うビッチ女だと思われてるかも、、」
すみれを離して、両手で顔を覆う
「そうやって聞くと悲惨ね、笑える」
「笑えへんわ、、」
「そのまま押し倒してくれたら解決だったのにねー？」
「お、押したお？、、」
「なに想像してんの？ビッチ」
「ビッチはあんたやろ！最悪や！」
「あははー」
すみれをしばいてもなんの解決にもならない、あっくんに言い訳しないと、でもなんて？
同居人のいたずらでしたって？
それで丸くおさまるのだろうか？
変な勘ぐりを入れられないだろうか？
結局うちはなにも行動できないまま、翌週を迎えることになった
・
・
・
--新井新人 視点--
「お、おはよう、のんちゃん」
「あっくん、、おはよ」
「、、、」
「、、、」
「あの、」
「あの、」
「あ、どうぞどうぞ」
「あ、どうぞどうぞ」
「、、、あー、あっくん、うちのトイレで変なもん見つけたよね？
あれ、すみれのいたずらやから気にせんといて、
なんか、あの子勘違い？してたみたいで、
ぜんぜん、そんなんやないから、うちかて後で知ったことやし、そういうことやから、
わかった！？」
「え？あ！わかった！」
のんちゃんにまくしたてられてしまう
なるほど、あのゴムは同居人のいたずらだったのか、そかそか、予想通りだった、良かった
なにが良かったんだ？
「だから！そういうこと考えたらあかんから！」
「そういうこと？」
「バカ！変態！」
「あ、すすす、すみません、、」
真っ赤なのんちゃんを見て、オレも恥ずかしくなる
私とゴムを使うようなことを想像するな、と言われて、嫌でも想像してしまった
「2人とも日曜は楽しかったみたいだね？」
「え？あ、おはようございます」
課長が部屋に入ってきたことに気付かなかった
ニヤニヤしている
「おはよ、今日も楽しくお仕事しよー！
ねっ！Kanonちゃん！」
「、、はい」
今日は反抗しないらしい
こうして、いつも通りの日常が再開する
でも、オレはその日からのんちゃんのことを女性として意識するようになってしまった
距離感とかちゃんと考えないとな、、
この前、腰に抱きついたのはよくなかった、のんちゃんも女の子なんだし
そう思い、今日もVTuberのお仕事に取り掛かる
モヤモヤした気持ちは楽しい仕事で忘れるに限るのである
「面白い！」「続き読みたい！」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします！
していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません！
ぜひよろしくお願いします！
