第70話 ミニスカートとミントグリーン
自宅から持ってきたPCケースを取り出して、サイドパネルを外し、この前買ってきたパーツ類を取り出す
マザボをつけてからCPUやメモリ、電源などをつけていく
「へー、手慣れたもんやねー」
「まぁ、自分のパソコンは2回作ってるからね」
「そうなんや、隠れた特技やね」
「調べれば誰でもできるよ」
「うちにはできんわー、なに買えばいいかわからへんし、組み立て中に壊しそう」
「のんちゃんには無理かもねー」
「ふーん?」
「のんちゃんならなんでもできるよー」
「そうやろなぁ」
「ハハッ」
軽口を叩きながら作業を進める
1時間ちょっとで組み上がったので、動作テストをしようとする
「電源ってどこから取ればいい?」
「待ってなぁ」
のんちゃんが近づいてきて、机の下に潜った
「こっちかなぁ」
コンセントの位置を確認しているようだ
パソコンから目を離し、そちらを見ると、四つん這いになった のんちゃんがそこにはいた
でも、今日の のんちゃんはミニスカなわけで、、
薄いグリーンのレースの下着がばっちりと見えていた
ごくり、、
「ねぇ、聞いてる?」
振り返る のんちゃんと目が合う
「う、うん、、もちろん、、」
「?」
のんちゃんは不思議顔だ
「これ、、コンセントさしてもらっていい?」
「ええよぉ」
パソコンケースを立てて、ケーブルをのんちゃんに渡す
受け取ったのんちゃんはコンセントの方を向いた
その隙にもう一度ミントグリーンを見てしまう
「はい、さしたでぇー」
「ありがとうございます、、」
「なんで敬語?」
机の下から出てきたのんちゃんに質問されて罪悪感が出てきた
ほんとすみません、、
モニターとキーボード、マウスを接続して電源を入れる
次はWindowsのインストールだ
「OSのインストールは時間かかるからしばらく放置だね」
「思ったよりすぐできたなぁ」
「まぁ、慣れてるからね
なんだっけ、ネットとマイクラが出来ればいいんだっけ?」
ミントグリーンのことを考えないようにするため、真面目な話題を振る
「せやね」
「Officeはいらないの?」
「んー、家で仕事せんしなぁ、いらんのとちゃう?」
「まぁ、そっか」
「あっくんは使うの?」
「最近はメールだけかな、学生のときに買ったやつをとりあえずインストールはしてて、
その名残でメールはOutlookを使ってるから」
「ふーん、うちはGmailやから、やっぱりいらんなぁ」
「そかそか、ならあとはマイクラくらいだね」
「せやね、まぁでも時間も時間やし、そろそろ、お昼にする?」
時刻をみると12時を少し過ぎたところだった
「そうだね、ご飯食べてから続きやろっか」
「そうしよー」
のんちゃんはベッドに座って、うーんと伸びをしていた
「お昼は外に出るよね?どこいく?」
「ううん、うちが作るわぁ」
「のんちゃんが?」
「そうや」
「料理できるの?」
「なんか言いたいことでもあるん?ちゃんと考えてから言葉選びやぁ」
「、、わぁ〜、のんちゃんの手料理かぁ、たのしみだなぁ」
「、、まぁ、ええわ、リビング行くで〜」
「はーい」
残りの作業は、ご飯の後に、ということが決まったので、またリビングに戻ってソファに腰掛ける
「じゃ、そこで待っててなぁ
テレビ見ててもええよ」
「うーん、YouTubeみるか、ゲームして待ってる」
スマホを取り出してそう答えると、
のんちゃんは頷いた後、キッチンの方に向かってエプロンをつけた
そして手際よく道具を取り出す
日頃から料理をしているような動きだった
「いつも自炊してるの?」
「すみれと交代でやっとるよぉ」
「へ〜」
「なんや?うちに興味でてきたん?」
「いや、べつに、」
「いらっ、、」
「あの、包丁を持って睨むのやめてもろて」
「はいはい、でも手が滑るようなこと言わんといてなぁ?」
にっこり
「気をつけます、、」
こわかったので、スマホを見ることにする
今日の夜は、こと様の配信があるな、なになに、
あめだま復讐作戦始動[GTA実況][洲宮琴/ディメコネ]
なるほど、GTAで武器か武装ヘリでも入手して、あめちゃんへの復讐の準備でもするんかな
面白そうなので、とりあえず通知ボタンを押しておく
それから5周年ライブの公式サイトをみた
誰がどんな曲を歌うのかワクワクしながら妄想する
しばらくディメコネのネットパトロールを黙々としていると
「お待たせ〜」
とのんちゃんが食事を持ってきてくれた
「おぉぉ、、これは、、
かつどぅーんじゃないですか!」
「カツ丼なぁ」
運んできてくれたのは、サラダに味噌汁、そしてカツ丼であった
好物だ
「オレ、カツ丼好きなんだー!」
「そうやね、知ってる」
「あれ?そんな話したっけ?」
「昔、あっくんの家でご馳走になったからなぁ」
「あ〜、そうだっけ?」
「そやでぇ」
「食べてもいい!?」
「ええよぉ、はいお箸」
「ありがと!」
箸を受け取って丼を持つ
「いただきます!」
もぐもぐ
「美味い!」
「そかそか、よかったわぁ」
「カツが二重になってて食べ応えあっていいね!」
「(小声)あっくんのお母さん直伝やしね」
「なんて!?」
「なんでもー、カツ丼もいいけどサラダも食べなさい」
「はーい」
母さんみたいなことを言われる、そういえばこのカツ丼、よく食べてた味に似てるな
「それにしても、のんちゃんが料理うまいなんてなー!」
「ふふ、落ち着いて食べなぁ」
「はーい
のんちゃんは、少食なんだね」
ふと、隣の のんちゃんを見ると、丼に乗ってるカツの量がオレの半分くらいしかなかった
「あっくん、カツ丼のカロリーってみたことあるん?」
「ないけど?」
「そのうち太るで?」
「そ、そうかな、、」
「気をつけやぁ〜」
「のんちゃんもカロリーとか気にしてるんやね?そういえば女の子だもんなぁ」
「そういえば?」
「あ、、あー、のんちゃんみたいに細い人は日頃から気をつけてるんだね!すごいなぁ!!」
睨まれたので、上から下まで観察して回答する
「、、足ばっかりみるのやめてもらってええ?
へんたい、、」
「見てませんけど、、?」
そんなやりとりをしながら、美味しいご飯はすぐになくなった
「もう無くなっちゃった、、」
「また、いつでも作ってあげるからなぁ」
「ホントに!?やったー!」
片付けるのは一緒にやることにした
食器を持ってキッチンに向かう、のんちゃんも後ろからついてきた
「(小声)結婚したらいつでも食べれるで」
「なんか言った?」
「なんもー」
「そっか」
2人で得意料理の話をしながら、洗い物を片付けた
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