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第61話 遊園地で復讐デート(後編)

「ココに座ってて」


「わかったっす」


お化け屋敷から一番近いカフェにきて、少し休憩することにした


「あめちゃんはコーラだよね?あ、フロートもあるけど」


「なんでわかるんすか?」


「え?だって、この前コーラにハマっているって言ってたじゃん」


「そうですけど、、配信の後にちょっと言っただけっすよ?」


「そうだっけ?最近いつも見てるからな~」


「そ、そうなんすね、、あ、普通のコーラで大丈夫です、お昼ご飯のこともあるので」


「だね、了解」


あめちゃんを席に座らせてから、飲み物を買いに行く、自分はメロンソーダにした


「はい、どうぞ」


「ありがとうございます」


「それにしても、貴重なあめちゃんを見れたな~、あんなに怖がるなんて」


「なんすか?褒めてあげたのに、またイジワルするんすか?」


「あはは、ごめんごめん、じゃあ切り替えて今度はジェットコースターとかにしようか」


「そうっすね!絶叫系なら楽しめるっす!」


あ、、コッチはビビらせれないかー

ちっ、、


まっ、でもいいか、十分ビビらせたし、弱ってる姿も見れたし、これくらいにしておいてやるかー

結構スッキリ、というか、可愛い一面を見れて満足したしな


しばらくお話すると、あめちゃんは元気に復活した

よかったよかった


「じゃ!そろそろ行こっか!」


「はいっす!」


そして、それからは、からかうとか、そんなことを考えずに遊園地を楽しんだ

絶叫系のアトラクションに乗って、感想を言い合って、笑いながら次に向かう


とても楽しい時間だ


「あっ!パイセン!これ!さっきの落下するときの写真ですよ!」


「お!ホントだね!」


ある絶叫マシンで、最後の落下の瞬間を写真に撮られていたらしく

出口でスクリーンに表示されていた


2人とも楽しそうに写っている


「イイ感じに写ってますね!」


「だね!買っていこうか!プレゼントするよ!」


「ホントっすか!?ありがとうございます♪」


満面の笑みを向けてくれた

その笑顔をみて、復讐の毒気がかなり抜けてしまう


いかんいかん、この前、あれだけからかわれたんだ、あの屈辱を忘れてはいけないのだ

でも、写真は買ってあげる、オレも欲しいし


パネルに写ってる番号を覚えて、2枚注文することにした

すると、すぐに現像してくれて、アトラクションの名前と特徴が描かれたフレームに入れて渡してくれる


「はい、どーぞ」


「ありがとうございます!部屋に飾りますね!」


「う、うん、オレもそうしようかな」


「えー!そこは断言してほしいっす!」


「あはは」


あめちゃんとの遊園地デートはとても楽しかった

楽しい時間はあっという間に終わってしまう

気付いたら暗くなっていた


「そろそろ帰ろっか〜」


「そうっすね、、名残惜しいですけど、、帰りましょうか、、」


少し寂しそうにするあめちゃん


「うん、、」


オレも名残惜しかった


「あの、、あらあらパイセン、、」


「なに?」


「車まで、、手、、繋ぎたいっす、、」


「、、うん、もちろん」


お化け屋敷と同じように、

でも、恐怖を誤魔化すためでなく、ただ単純に繋ぎたいから手を繋ぐ


車まで口数少なく歩いていって、助手席を開けて、あめちゃんを中に入れてやる


「ありがとうございます、紳士ですね」


「そうかな?当然だよ」


「ふふ、、カッコいいっす」


あ、あれ?なんか、、すごく、、いい感じのような、、いやいや、今日は復讐のためで、、

でも、、楽しかったな、、


帰りの車内では、今日の思い出を話し合い、また来たいね、次はどこ行こう、なんて話しをした

まるで、、カップルみたいに、、


あめちゃんの住まいのロータリーに到着する


「あ、、もうついちゃったんすか、、

なんか、、寂しいっす、、」


「そ、そうだね、、」


そんな切なそうな顔されたら、からかえないじゃん、、


「でも!すごく楽しかったっす!

ヘタレでスケベなパイセンにしてはよくやったんじゃないすか!」


、、イラッ


最後にこのクソガキ、、やはりお仕置きが必要なようだな、、


「あめちゃん、、」


「な、なんすか?」


オレは真剣な顔をして、あめちゃんを見つめる

そして、あめちゃんの顔に手を伸ばして、自分も近づく


「目、閉じて、」


「え!?えぇ!?なんすか?じょ、じょうだん、、え、、

は、、はい、、」


え?ホントに目つむっちゃった、、ど、どどど、どうしよう


赤くなって、目をつむってるあめちゃん、でもキスするなんてできるわけもなく


ピシッ!


「え?」


目を開けるあめちゃん


オレは軽くデコピンをしていた


「あ、あはは、ひ、日頃、大人をからかってる仕返しだ、、

こ、これで少しは反省したかな?」


「え?」


また繰り返して、ゆっくりした動作で、自分のおでこを触る


「いたい、、」


そんな言葉と共に


つー、っと左目から涙がこぼれおちた


「あ、あめちゃん?」


オレは驚いて、間抜けな声で話しかける


「、、?あっ!こ、これは!ち、ちがくて!」


ゴシゴシと涙をふく


「違うんです!」


でも、それをキッカケに、どんどんと涙が溢れてしまう


「ちがっ!、、すみません!」


ガチャ!


あわてて助手席のドアを開け、走っていく

ドアは開けっぱなしだ


その小さい背中の少女が、走りながら、涙を拭いているのは、後ろ姿からも、容易に想像できた


やってしまった


傷つけてしまった


あんなにいい子を


オレはどうしようもない強い後悔を感じながら、

あめちゃんが消えていった先を見つめ続けることしかできなかった


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