第52話 後輩VTuberのアプローチ
しゃこしゃこしゃこ
歯を磨きながら、昨日の花火大会のことを寝起きの頭で思い出す
はじめて、会社を通して ひまちゃんに会った日
だから、気付かないうちにめちゃくちゃ緊張して、初対面の演技をしないといけないのに、上手くできなかった
そのときのことを思い出すと、また恥ずかしくなる
でも、宴会が始まってからは、2人でたくさん話して、ご飯も一緒に食べて、いつも通り接することができた
その後、花火を一緒に見た
オレは花火よりもひまちゃんを見ることに夢中で、それをひまちゃんに叱られて、でも、そんなオレの手をひまちゃんは握ってくれた
すごく、幸せな時間だった
「ひまちゃんに会いたいな、、」
夢見心地で準備を整えて、今週もいつも通り会社に行くために家を出る
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「いやー!昨日の花火大会は最高だったね!
これであと1か月は生きてけるよ!」
「1か月後にしぬんですか?そんな頻繁に、あめちゃんには会えないと思いますけど、、」
「Kanonちゃん!水を差すのはやめたまえよ!
私は今すごく幸せなんだ!」
「はいはい、、」
出社したら、結木課長はハイテンションで のんちゃんに絡んでいた
「おはようございま〜す」
「お!おはよう!新井くん!
昨日は最高だったね!」
「ははは、たしかにそうですね、でも、なんか今は、夢が覚めたみたいな感覚です」
「なるほどねぇ!きっと脳が感動を噛み締めてるんだよ!
その感動をまた味わえるように頑張ろうぜ!」
たしかに、課長の言う通りだ
これで終わりにしたくない
また、ひまちゃんとコラボするんだ
「はい、たしかに、、
はい!そうですね!頑張ります!!」
課長のおかけでスイッチが入った
今日も頑張ろう
午前中の業務を終えて、自席でコンビニのサンドイッチを食べていると、LINEに新しい通知があることに気づく
もぐもぐと頬張りながらアプリを開くと、こと様からであった
なんだろう?
昨日は花火大会にご招待いただき、ありがとうございました
とても楽しい時間を過ごさせていただきました
つきましては、個人的にお礼をしたいので、今週末の土曜日に会ってもらえないでしょうか?
おぉ、学生なのに、なんて偉い子なんだろう
こと様、こちらこそ、お忙しい中、招待に応じていただき、ありがとうございました
自分もいつも見ている皆さんにお会いできて、とても楽しかったです
お気遣いは大丈夫ですので、今後ともよろしくお願い致します
なんだか、ビジネスライクな文章だな、と思いながらも送信する
もぐもぐ
するとすぐに返信がきた
いいから、土曜1日私に付き合いなさい
、、、なぜに?
えっと、、それはもちろんいいのですが、なにかご予定があるんですか?
それはその日に教えます
おじさん、車運転できますか?
一応、免許は持ってますけど、、
じゃあ、レンタカー借りておくので、迎えにきてもらっていいですか?
あ、はい、わかりました
一体なんなのだろうか?
疑問に思いながら、午後の仕事に取り組む
自宅に着くころには、レンタカーの手配が終わった、という連絡と集合場所の住所が送られてきた
土曜日は、お昼ごろから、こと様と出かけるらしい
あれ?2人っきり??
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・
小雪〜いい子でしゅね〜、よちよち
こと様の雑談配信であった
ガリガリガリ
あっ!こら!マイク引っ掻いたらダメ!
悪い子にはおやつあげませんよ〜
にゃ〜お
聞いたことがない猫撫で声の こと様が猫を撫でていた
と、いうもの、最近こと様は子猫を買ったらしく、いままさにデレデレ期のようだ
子猫にメロメロになっている こと様にオレたちリスナーはメロメロだ
小雪〜、洲宮組のみなさんにご挨拶は〜?
にゃ、にゃー
あら〜よくできまちね〜
コメント欄
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は?かわいすぎか?
小雪そこ代われ
珍しく綺麗なこと様=天使
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リスナーのみんな、洲宮組にも大好評だ
小雪と名付けられた子猫は、スコティッシュフォールドという種類で、真っ白な毛の色をしている
こと様のX(Twitter)で画像が投稿されていたのでチェック済みだ
とても可愛らしい子猫だった
こと様から土曜のお誘いのメッセを貰ってから気になってしまい、連日こと様の配信を見てしまう
土曜日は一体なんの用事なんだろう?
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