第47話 推しのVTuberが一緒にゲームしてくれた
数日後、自宅
「よし!準備完了!」
オレは何度も何度も確認したパソコンとSwitchの設定を見直してそう言った
この前の相談会のあと、ひまちゃんからディスコードとSwitchのアカウントが送られてきて、すぐに登録
いつも配信で見ている、ひまちゃんのアイコンが自分のデバイスに表示されて、感動しすぎてクラクラしたのは数日前のことだ
そして、今晩、ついに、ひまちゃんとゲームをすることになっている
ディスコードには、あらひまランド、というルームが作られていて、オレはそこにインして待っているところだ
もちろん、このルームは ひまちゃんが作ってくれた
なんだかすごく恥ずかしいルーム名である
ちなみに、そのルームをみて、すぐスクショを撮って保存した
印刷して壁に飾るかは悩み中である
「よし!いつでも!いつでも大丈夫!」
ひとりごとをつぶやいていると、通知音が聞こえ、ルームに ひまちゃんのアイコンが表示された
「あーあー、あらとさん聞こえてる〜?」
お昼に配信を見てた ひまちゃんの声がオレに話しかけてきた
「う!うん!聞こえてるよ!」
「わっ!おっきな声!」
「あ、、ごめん、、大丈夫だった?」
「ううん、大丈夫、こっちで調整できるから、普通に話してみて」
「うん、えっと、今日の配信もすごく面白かったよ
ひまちゃんの建築もすごいかわいかったし、あ、でも、、全ロスはどんまいでした」
「うん、音量はオッケー
あんん?いま全ロスって言った?」
「う、、頭が、、」
「ああーん!ひまのアイテムがー!
思い出したくないー!」
「あはは、ごめんごめん
でも配信的には満点だから」
「そんなのやだよー!
ひまの悲しみしか生み出さないよー!」
「撮れ高は生み出したよ?」
「ああー!上手いこと言ってるー!
おこだよー!」
「あはは、まぁそういうこともあるさ
どんまいどんまい」
「むー!もういいもん!ことちゃんのところから素材もらうし!」
「こと様がママみたいになってるね」
「いつも、ことママには助けられてます」
「はは」
「ふふ
あ、時間もなくなっちゃうから、そろそろゲームしよっか」
「うん!ぜひぜひ!あ、、それでさ、、お願いがあるんだけどいいかな?」
「うん、なぁに?」
「あの、、これからのゲーム画面と会話なんだけど、、録画させてもらってもいいかな?」
実はこの日のために、SwitchをPCに映すキャプチャーボードを購入してテストしていたのだ
そんで録画ソフトも導入済みである
「録画?うん、別にいいけど、録画してどうするの?」
「えと、あとから見直そうと思って、、
あの推しのひまちゃんとゲームしたんだって、、
奇跡みたいなことだから、、」
「そ、そう?
えへへ、、
んんっ!
も、もちろんいいけどさ?
でも、べつに今日だけしか出来ないってわけじゃないよ?
これからも、ひまはするつもりだし?」
「ほ、ほんと!?あ、じゃあ、これからも毎回、録画したりとか、してもいいかな?」
「そんなに、ひまとの思い出を振り返りたいんだ〜
ふ〜ん」
「うん、ごめん、き、きもいかな、、」
「ううん!そんなことないよ!
もちろん録画していいから!
ちょっとからかってみただけ!」
「そ、そっか、じゃあ、お言葉に甘えて」
「うん!それじゃやろっか!」
「うん!」
こうして、マリオカートを起動する
「ひま、マリオカートは得意だよー!」
「でも、ディメコネカップやったの結構前だし、腕鈍ってるんじゃないの?」
「そんなことないよー!あらとさんなんてボコボコのボコなんだから!」
「それはどうかな!」
こうして、ひまちゃんとオレのマリオカート大会が始まった
最初の方はアイテム運もあって、オレが何度か勝つことが出来たが、終盤になってくると、ひまちゃんが感を取り戻してきたようで、連敗が続く
「くぅぅぅ、やっぱりオレの推しはつよいなぁー!」
「だからぁ!負けたら悔しがれぇー!」
「それは無理ー」
「なんでだー」
レースしながら間伸びした会話をする
「そ、それはー
最推しだからー
全肯定しちゃうー」
「ふーん
でもー
手加減しないからねー」
そして、また、ひまちゃんの勝利
「やーい!またひまの勝ちー!」
「つよいつよい!マリカーはつよい!マリカーは!」
「はって何!?はってどういう意味!?」
「他意はないよ?たぶんないよ?」
「たぶんってなによー!最近、あらとさん、ひまのこといじりすぎー!」
「あ、、えと、調子のってるかな、、」
ふと、不安になる、オレみたいなただのリスナーがこんなに気安くしていいのかな
「、、うーん、どうかなー?どうかなー?」
「、、、」
「あれ?ホントに不安になっちゃった感じ?
ふふ、大丈夫だよ
あらとさんなら、ひまのこといじってもいいよ?」
、、なんか、、エッチだ、、
とは言えず
「あ、ありがとう、すごい嬉しいよ」
「うん!素直でよろしい!
結構長い時間やっちゃったけど、あらとさん明日は仕事だよね?」
気付けば日付が変わっていた
「そうだね、でも大丈夫!
あ、ひまちゃんが大丈夫ならだけど」
「うーん、ひまは大丈夫だけど、心配だなー
じゃ!あともう一回だけカップやって終わりにしよっか!」
「わかった!次は勝つぞー!」
「ひまも負けないよー!」
そんなオレの意気込みは虚しくあっさりと敗北して最後のレースは終わった
「あぁ、楽しかったぁ、夢みたいな時間だったよ」
「ふふ、ひまも楽しかったよ
またしよーね?」
「う、うん」
どきどきする言い方だ、、
「じゃ、明日に備えてちゃんと寝るよーに!」
「はい!ひま隊長!」
「よろしい!ふふ、、」
「あはは」
「じゃ、ホントにまたね」
「うん、またね、ホントにありがとう、こんなに楽しい時間をくれて」
「ううん、じゃあ、また」
「うん」
そして通話が閉じる
ひまちゃんにはすぐ寝るようにと言われたが、寝れそうにもない
オレはちゃんと録画できていたか、チェックし始めた
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