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第17話 ひまちゃんに報告

会社の打合せスペースにて


「それじゃあ、新井くん

説明してくれるかな」


「はい、わかりました

Kanonの1番の強みはご存じの通り"歌"ですよね

なので、彼女の歌声をなるべく多くの人に聞いてもらえる形でデビューするのが良いと考えています

具体的にはーー」


オレたちは、VTuber Kanonをどうやってデビューさせるのか企画を練っていた


打合せスペースの机をオレとのんちゃんと結木課長の3人で囲んで議論している


「うちは大企業だし、予算はある程度取れそうだね

まぁ交渉次第ではあるけど」


「そうですよね

まずは、こちらの企画で予算出してみます」


「うん、わかった

お願いね」


結木課長がそう締めくくり会議は終わった


のんちゃんは、ふむふむと頷きながらメモを取っていた


「のんちゃん、大丈夫そう?」


「え?

うん、がんばれそう!」


デビューする本人はやる気満々のようだ

ペンをもったまま両手でガッツポーズを見せてくれた


「なにか、不安なことがあったら気軽に言ってね?」


「ありがと、あっくん」


結局のところ、1番大変で1番プレッシャーがかかるのはデビューする本人だと思う

なるべく負担がかからないように気にかけてあげないと


そういえば、のんちゃんだが、今日会社にきてから、ずいぶんと印象が変わっていた


昨日までは長めの前髪をそのままにしていて、目が見え隠れしてるような感じだったのだが、

今日は前髪の左側をヘアピンでとめていて、しっかりと顔が見えるようにしていた


肩ほどまで伸びた後ろ髪はアイロンをかけたのか、少しウェーブがかっている


なんというか、、だいぶ女性っぽくイメチェンしていた


「?

あっくん?どうかした?」


「え!?

あっ!ごめん!なんでもない!」


ジーッと見ていたのがバレて慌ててその場を退散する



--鈴村歌音 視点--


よしっ!

わたしは先程と同じガッツポーズをする


「いやー

彼わかりやすくて面白いね

Kanonちゃんが可愛くなって夢中になってるのかな?」


「そ、そうですかね?」


「ま!これからどんどんアプローチするといいよ!

それにしても、昨日の今日で!

Kanonちゃんも分かりやすくて面白いなー!」


課長がニヤニヤしているので、


「課長?」


「ん?なんだい?」


「しばき倒しますよ?」

にっこり笑顔を返しておいた


「す、すみませんでした、、」


大人しくなったので、満足する


「はぁ」

とため息をついて

うん、でも、沢山アピールしないといけないのはホントだよね


うちは密かに決心してから自分のデスクに戻ることにした



--新井新人 視点--


週末


「よしっ!それじゃあ、この案でいこうか!

予算は任せといて!

上と交渉してぶんどってくる!」


「はい!お願いします!課長!」


「お願いしますっ」


ノリノリの課長にオレとのんちゃんが頭を下げる


課長は言うが早いか

ノートパソコンを片手に持って部屋を出て行った

上層部との交渉に向かったのだろう


「さぁどうなるかな」


「上手くいくといいね!」


「そうだね〜」


のんちゃんとノンビリと会話する

最近、のんちゃんはデビューに向けて張り切っているようだ



その後、課長は無事予算を獲得

月末には3人で飲みに行くことになった

結木課長はこれからのことが楽しみなのか、のんちゃんに絡みまくっていて

のんちゃんはそれに少し困ったようにしつつも笑顔で応対していた


オレもこれから自分達が企画したVTuberがデビューすることを考えると

楽しみでしかたがなかった



今日は、オシャレなお家を作っていきたいと思います!


そのお家とは!

じゃん!

こちら!

花守り畑さんの作品です!


ひまちゃんがそういいながら、マイクラのゲーム画面に

ファンシーな家のスクショを表示する


しばらく前に、ひまちゃんがマイクラ内で建築する自宅のデザインを募集していたのだ


今回は、花守り畑さんというリスナーの作品が採用されたらしい


リスナーのみんな!

たくさんアイディア送ってくれてありがとー!

採用させていただいたのは、こちらだけど、ひまTwitterで全部みてたから!

ホントにありがとーね!


それにしても、めっちゃ可愛くない!

これ見たとき感動しちゃったもん!


花守り畑さんの作品は、


洋風の家の屋根に茎が伸びていて、そのうえに空に向かってひまわりが咲いていた

そして、家自体が地面から浮いているため、空を飛んでいるような印象を受ける

きっと、ひまわりが浮力を生み出して、家を浮かせている

みたいな設定なのだろう

それか、タケコプター


地面から浮いてることもあって、玄関までは、葉っぱブロックで階段が作られている


花咲ひまわりのひまわりの部分をイメージできるとても素敵な作品だなと思った

ひまちゃんの家としてしっくりくる


じゃあ、まずは素材集めからやっていきます!

なんと!

素材の一覧と設計図も送ってくれてるんだー!

ホントに助かります!

ありがとうございます♪


ひまちゃんは上機嫌で素材集めに向かい、家の一階部分まで作って今日の配信は終了となった


じゃあ!次回は2階から上を作っていくよ!

今日も見てくれてありがとぉー!

おつひま〜!



オレは配信が終わったと同時に、


配信お疲れ様!

今日もめっちゃ面白くて、癒されたよ(^^)

今作ってるお家、ファンシーでとっても可愛いね!

ひまちゃんのお家としてすごいしっくりくる♪


と、ひまちゃんにメッセージを送っていた


最近は、配信が終わるたびに毎回メッセージを送っていて、ひまちゃんもちゃんと返事を返してくれる


YouTubeを巡回していると、ひまちゃんから返信があった


ありがとぉー❣️

そうだよね❗️

ひまもめっちゃ可愛くて気にいってて作るのがすっごい楽しいんだ(*^^*)


こんな感じで配信そのままのひまちゃんが返事を送ってくれる

花守り(花咲ひまわりのリスナーネーム)としては、こんなに贅沢で幸せな時間はない


オレはウキウキしながら今晩も返事を考える

何回か配信についての話をしたあと、そういえば、と思い出したことがあった


そういえば、うちの会社でVTuberデビューする人が決まったんだ

詳しいことは言えないけど、同じ会社の女の人で、

まさかの!その人がオレの幼馴染だったんだよ!

すごい偶然でビックリしたよ!


ひまちゃんからはすぐに返信がきた


へ、へー(°▽°)

幼馴染?

キミ、幼馴染とかいたんだ、、

その子とはずっと仲良いの❓


いや、小学生のときは仲よかったんだけど、引っ越してからは会えてなかったんだ

でも、会社で再会して、ほんとビックリしたんだよ!


ふ〜ん(´⊙ω⊙`)

それで、その子がVTuberになるんだね

キミが大好きなVTuberにね

それは楽しみだよね( ^ω^ )



まぁVTuberが大好きっていうか、ひまちゃんを推してるうちにVTuberのこと詳しくなったからね!

自分がその仕事に関われると思うと、めっちゃワクワクするよ!

これで少しはひまちゃんのこともわかるかな!?


な、なるほど❓( ゜Д゜)

つまり、ひまのことをもっと知りたいってこと❓


そりゃひまちゃんのことはなんだって、全部知りたいよ!

推しなんだからあたりまえじゃん!


う〜ん(; ・`д・´)

じゃあ、キミのリクエストに答えて、またデートしてあげてもいいよ❤️


え!ホントに!

光栄です\(^^)/

じゃあ、次の土曜とかどうかな!?


ひまちゃんとデートの約束をして、その日のやりとりは終了した

めっちゃドキドキしたが、何度目かのお出かけということもあって、なんとか自分から誘うことができた

あとは何処にいくかだけど、どうしよう?

また、こと様に相談しようかな?

う〜ん


ひまちゃんとのやりとりを見直すと、なんだか話の方向性がよくわからないような気もしたが、オレの頭はすぐにデートのことで一杯になり気にならなくなった


また、ひまちゃんと会うことができると思うとワクワクする!


オレはウキウキな気分で眠りにつくことにした


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