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第155話 美少女4人と温泉街デート

「おんせんまんじゅ♪ おんせんまんじゅ♪

おまんじゅー♪」


旅館から温泉街に向かいながら、

隣でルンルンで歩くひまちゃんを眺める

かわいいなぁ


「太るっすよ」


「運動するから大丈夫だもん!」


「あはは、そんな何個も食べなければ大丈夫じゃない?」


反対側のあめちゃんがひまちゃんにツッコんでいたのでフォローしてみる


「なぁ?なんで2人が隣なのが当たり前みたいになっとるん?

納得いかんのやけど?

変わってやぁ」


「ホントそうですね、変わって下さい」


のんちゃんがひまちゃんを

こと様があめちゃんを押し退けて、

オレの横に並んだ


「ちょ、うざいっす〜」


「あーん!Kanonちゃんひどいよー!」


「あんたらは昨日ええ思いしたやろ

譲ってやぁ」


「それです、それ

メー、邪魔」


「ちっ、、あとで足湯にでも落としてやるっす」


「聞こえてるわよ?」


まぁまぁ

とは、元凶であるオレが言えるはずもなく、笑顔を崩さないようにして成り行きを見守った


とりあえず、しばらくはのんちゃんとこと様が隣で、

また後で交代する、ということになったらしい


この陣形で改めて温泉街に出陣だ


まずはひまちゃんから熱いリクエストがあった温泉饅頭から


「わぁー!おいしそー!」


こと様のガイドで温泉饅頭の名店として有名な店にくると、

さっそくひまちゃんがお財布を出して買いに走る


お店の前には温泉饅頭ののぼりが出ていて、

そのすぐ横の店頭に、もくもくと湯気が出ているせいろが置いてあった


あのせいろの中に、できたての温泉饅頭が入ってるんだと思う


「何個たべよーかなぁ〜♪」


せいろの前でお財布片手に、ひまちゃんがウキウキしていた


「たくさん食べて太るといいっす」


しかし、あめちゃんがまた悪態を突き出した


「え〜ん、あめちゃんがいじわる言うよぉ〜、あらとさ〜ん」


「え?お、オレ?え、えーっと、、」


あめちゃんの方を見る

注意?しないといけないのだろうか


「なんすか〜?」


あめちゃんはなんだか不機嫌そうだ


「あー、、たくさん食べてもオレが運動に付き合うから大丈夫!」


あめちゃんはスルーして、ひまちゃんを慰めることにした


「わぁーい!それならたくさん食べよー!

すみません!3つください!」


「はいよ!ちょっと待ってねー!」


機嫌を直したひまちゃんが嬉々として温泉饅頭を注文し


「おいしー!ほかほかだよー!」


と満面の笑みで感想を述べた


「はい!あらとさんにもお裾分け!」


「あ、う、うん、、」


ひまちゃんが笑顔でお饅頭を顔の前まで持ってきてくれるが、

そこにはおもっきし、ひまちゃんの歯形がついてるわけで、、


「、、はむっん!!」


オレが食べるかどうか悩んでいると、あめちゃんが割り込んできて、ひまちゃんのお饅頭にかじりついた


「あぁー!?なにするのー!?」


「はむはむ、うまいっすね」


「あらとさんのなのにー!」


「ぶりっ子おつ」


「なんでそんなこと言うの!」


「ちょ!ちょっと!あめちゃん!」


なんだか雲行きが怪しくなってきたので、


「あめちゃん、なんか変だよ

いつものあめちゃんはもっと優しいよね?

どうしたの?」


「、、わたし、やさしくないっす、、」


「そんなことないよ、あめちゃんは誰よりも優しいよ」


「む、、今日はこれくらいにしといてやるっす」


ふんっ!

そんな効果音がつきそうな雰囲気で踵を返して、オレたちから少し離れるあめちゃん


「メー、あんた感じ悪いわよ」


「別にいつも通りっす」


「あんたねー、、」


「むー、、はい!まだ2つあるから!」


ひまちゃんが新品の温泉饅頭を手に取って渡してくれたので、

今度はありがたく受け取り、はむっとかじった


「あんこが甘くて美味しいね!」


「だよねー!」


「うちにもちょーだい」


パクッ


横からオレの右手に持った温泉饅頭にのんちゃんがかじりつく


「はふはふ、確かに美味しいなぁ」


「だよねー!Kanonちゃんもそう思うよね!」


「、、んーむ、、もぐもぐ、、さすが天然、うちの方が逆に恥ずくなるわ、、」


「なにがー?」


「間接キス製造マシーンっすね、罪な女っす」


「間接キス??あっ!!

そ、そっか、、そうだよね、、

うん、ひま、気をつけます、、」


ここでやっと、自分が何をやっていたか気づくひまちゃんであった


「もういいので、次行きましょう、箱根は見るところ沢山ありますよ」


ぎゅ


「そうやなぁ、いこかぁ」


ぎゅっぎゅっ


「あ、あの、、」


オレはこと様とのんちゃんに手を引かれる形になっていた


のんちゃんにいたっては、握りつぶしちゃうぞ☆な勢いがあった


「なんやぁ?」


「なにか文句でも?」


「いえ、、光栄です、、」


怖かったので全て受け入れることにした


流れに身をまかす、それもいいじゃない


「絶対足湯に落としてやるっす、、」


「だから、聞こえてるわよ?」


2人に手を繋がれてるオレを見てあめちゃんが恨めしそうにしている


なんだか今日のあめちゃんはご機嫌斜めだ

どうしたんだろ


「えーっと、ロープウェイがあるらしいので、温泉街をぶらぶらにしてから、そこを目指しましょうか」


「おぉ!いいね!こと様に任せておけば楽しい旅行になりそうだ!」


「さすがことちゃんだね!」


「ど、どうも、、」


「照れてて草」


「メー、あんたムカつくわね」


「おー、こわっ」


あいかわらずのことだまである

こっちのギスギスはいつものことなので特に気にならない


「ほないくで〜」


ぐいぐいとのんちゃんに引っ張られて、オレたちは箱根の温泉街をぷらぷらと観光しはじめた


温泉街にはたくさんのお土産屋さんが立ち並んでいた


みんなでお店に入ってはワイワイと話しながら見て回る


ひまちゃんは追加で温泉饅頭を食べたりしながら、お土産用の日持ちするお饅頭も何箱か買っていた


「ママとパパにもあげるんだー!」


「そっかそっか!うちは母さんが旅館で買ってたし大丈夫かなー」


「わたしも家族に買ってきたっす

パイセン、荷物持って」


「ほいっ」

と、紙袋を渡される


「うん、おっけー」


特に不満もなく受け取った


「、、うちのも持ってやぁ」


「え?まぁいいけど」


「、、じゃあ、わたしも」


こと様にも渡される


「ま、まぁいいけどさ、、」


両手がみっちりと紙袋に占領されてしまった


「これだとあらとさんと手、繋げないよぉ、、」


オレとしては胃が痛い案件がなくなるのでそれでもいいんだけど


いや、そりゃ嬉しいよ?

こんな可愛い子たちに手を繋いでもらえるんだもん


でもさ、考えてみてよ?

観光地でたくさん人がいる中、4人の美少女に囲まれて、しかも2人と手を繋いでる状況を、、


幸せと気まずさのコンチェルトさ(意味不)


「ロープウェイまで電車で行くので、

駅のコインロッカーに荷物を預ければ、おにいさんの手も空きますよ」


「さすがことちゃん!」


オレが脳内で葛藤していると、こと様が解決策を提示してしまった


結局、また胃が痛くなりそうだ、、

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