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第148話 ハーレム状態だって両親にバレたらどんな気分?

「新人!!あんたやるじゃないの!!」


「、、、」


「あんたみたいな朴念仁にこんなに可愛い子たちが!!

かあさんもうおかしくなりそうよ!!」


「、、、」


早く、早くこの時間が終わってくれ

オレはそんなことしか考えていなかった

オレは電柱、オレは電柱


「パイセンは恥ずかしがり屋さんなので、ママさんにわたしたちを紹介されて恥ずかしがってるんすよ」


「ママさんって、、

メー、お母様に失礼よ」


「ママさん!!お母様!!」


「はーい!ひまは!ひまはねー!お母さんって呼んでもいいですか?」


「お母さん!!」


「おばさま、落ち着いてください」


「のんちゃん!!なんなのこれ!私はてっきりのんちゃんだけかと!!

どうすればいいのかしら!」


「おばさまは私のこと応援してくれないんですか?」


「ええ!?そんな!もちろん私はのんちゃんを応援するわよ!!」


「かのちん、ずるいっす〜

ママさん、わたし、ママさんとたくさん遊べるっす

一緒にお買い物とかするっす」


「あらまぁ!かわいいわねぇ!私ね!娘とお買い物するの夢だったのよぉー!」


「ずるいずるい!ひまも!ひまもしたい!」


「あらー!おばさん困っちゃうわ!」


「はぁ、、お母様、おにいさんにはもっとしっかりした人が合うと思うんです

本人がだらしないとこあるので」


「た、たしかに、、こんなに小さいのにしっかりしてるわ、、

ごくり、、」


「、、、おえ、、」


「気持ち悪いふりしてもダメやでぇ」


「、、、」


この騒動の原因であろう のんちゃんがツッコミを入れてくる

母さんは"招待ありがとう"、と言った

オレは招待していない

つまり、そういうことだろう

のんちゃんが招待したんだ、オレに黙って


「母さん、チェックインは終わったが、、

そちらの方たちは?

ん?新人じゃないか、久しぶりだな

たまには実家に顔を出しなさい」


「、、父さん、、」


やはりいたか

母さんがいるということは、もしかしたら、いや、必ずいるのだろう、と思っていたが、やはりいた

めんどくさい、、


「あ、おじさま、お久しぶりです

京都でお隣に住んでました、鈴村歌音です」


「鈴村さん?のところのお嬢さん?

あー、母さんがこの前話していた

息子がいつもお世話になっています」


父さんがのんちゃんに頭を下げる


「いえいえ!そんな!

うちの方こそあっくんに助けてもらってばかりで!」


「そうですか?うちの新人に?

それならいいのですが、、新人は優柔不断なところがあるので、ご迷惑をおかけしてないでしょうか?」


「父さん、やめてくれよ、仕事でお世話になってる人たちの前なんだから」


みんなの前で恥をかくようなことを言われてムッとする


「優柔不断っていうのは当たってますね」


「、、、」


「こと、それはダメっす」


「え?あっ、、、」


こと様はオレの方を見て黙る

なんでだろうか


「仕事で?というと、このお嬢さんたちは取引先の、、方の娘さんたちなのか?」


「いや、、」


あーもう、説明すんのめんどくさいなー


「あ!ひまたちはですね!

あらとさんたちのお菓子とコラボしたVTuberなんです!」


「VTuber?」


父さんが首を傾げる


「ひま先輩!ここではダメです!」


こと様が周りを伺ってひまちゃんをたしなめる


ここは旅館のロビーだ、人がたくさんいる

身バレの危険があるのだ


「あっ!ごめんなさい、、」


「あの、お父様、申し訳ありませんが職業柄、人前で身分を明かせないんです

また、改めてお話しさせていただけませんか?」


「あー、いえ、それはもちろん

VTuber?というと、あーあれか、新人がやっている、ゲームをしている、、子ども向けの」


「子ども向け?いや、ちがうけど」


今度は、父さんの見当違いの発言にイライラしてきた


「まぁまぁ、あらあらパイセン

パパさんは、世代じゃないんすから、落ち着いて」


いつの間にか近づいてきた あめちゃんになだめられて少し頭が冷える


「パパさん?なんだ新人、そんな小さなお嬢さんにたしなめられて、しっかりしなさい」


「、、、ふぅ、、」


一度、深呼吸する


「これはまずそうっすね

パイセン」


そっと背中に手を当てられる

人に見られないように


そしたら、なぜか落ち着くことができた


「、、母さんたちも泊まるんだよね?」


「もちろんよー!」


「じゃあ、食事の席は同じにしてもらおっか?

できるといいんだけど」


「そうね!ぜひそうしましょ!

私!皆さんともっとお話ししたいわー!」


「わかった、手配しておくね、部屋番号教えてくれる?」


「えっと!お父さんお父さん!部屋番号だって!」


「あぁ、この部屋だ」


父さんがチェックインしたときの紙を見せてくれる


「うん、わかった、じゃあまた後でね」


「ああ、またな」


「、、、そういうことだから、とりあえずみんなも部屋に戻って、食事の時間に集まろう」


「はーい!わかりましたー!」


ひまちゃんの元気のいい声を皮切りに、みんなそれぞれの部屋に戻り出す


オレはみんながいなくなるまで、ロビーで心を落ち着かせていた

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