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第145話 水着でハーレムスライダー(前編)

「私たちも行きましょう、おにいさん」


「うん、そうだね、いこっか」


その後ろ姿を追って、こと様とスライダーに向かう


ここのスライダーは、こと様と行ったナイトプールほど大規模なものではなく、浮き輪に乗るような大きいスライダーではなかった


それでも結構な高さからグルグルと滑り降りるようで、何段もある階段を登っていく


「、、おにいさんは、大きい方が好きですか?」


「なにが?スライダーのこと?」


「違います」


「ほう?」


「その、、む、むね、が、、」


「へ?」


こと様は自分の胸をチラッと見たあと、オレのことを睨みつけてきた


「な、なんで怒ってるの?」


「怒ってません、今はまだ」


答えによっては怒ります、という宣言に聞こえた


「えーっと、、別に大きさとか関係ないと思うけど」


「思う?」


「関係ありません!」


「そうですか、本心ですか?」


「うん、、まぁ、、」


「なんだか歯切れが悪いですねぇ

実際、メーとひま先輩に押し付けられて鼻の下伸ばしてましたし」


「そ、そりゃ女の子にあんなことされたら、しょーがないよ」


「そうですか、では、私もしてみましょうか

そしたら、大きさが関係ないって証明できますね」


「え?こと様?恥ずかしくないの?」


「恥ずかしいです、でも、おにいさんなら、、いいかもしれません」


「おう、、」


「な、なんですか!その反応!」


突然怒り出す、こと様


「え!?いや!う!嬉しいです!、、と思って、、」


「そ!、、それならいいですけど、、」


胸のことで情緒不安定なのだろうか

別に小さくてもこと様は可愛いのに


ジーとその小さな膨らめを眺めてしまう


「ジロジロ見ないでください、、えっち、、」


「ご、ごめん、、」


なんだか気まずい空気になっていると、もう少しでオレたちの番というところまでやってきた


「ヒャッハー!」

「ぴえー!」


何組か前で、聞き覚えのある人物の奇声が聞こえてくる


「メーのやつ、、」


「あはは、楽しそうだね」


「私は恥ずかしいです、、」


「まぁまぁ、こと様も楽しもうよ?

せっかく遊びにきたんだし」


「ふぅ、、そうですね、メーのことは忘れて楽しもうと思います」


「ははは」


「次の方どうぞー♪」


係のお兄さんに呼ばれたので、こと様と一緒にスライダーに向かう


「彼氏さんは彼女さんを抱きしめてあげてくださいねー♪」


「か、、だき?」


オレの前に腰掛けたこと様がうろたえる


「えーっと、、」


「だ、大丈夫です、、」


「え?」


「や、やってください、、」


「えっと、、」


「いいから!おにいさん!」


「は!はい!」


オレは控えめに、その小さい女の子を抱きしめる


ビクッ!


こと様は縮こまってさらに小さくなる


「はーい!それではいってらっしゃーい!」


「おお!?」


どうするものかと困っていたら、後ろからお兄さんに勢いよく押された


するとさらにこと様と密着してしまう

こと様の背中がオレの胸にピッタリとついていた


ドキドキ、、

当たり前だが、オレの心臓はいうことをきいてくれない


「おにいさん!ドキドキしすぎ!」


「そんなこと言われてもー!」


密着したことでオレの心音が聞こえるのか、こと様がつっこんできた

しかし、こればっかりはしょうがないので反論する


こと様がキャーキャー言ってる間も

オレたちはスライダーを滑り続け


バッシャーン!!


とゴールであるプールに着水した


「ぷはっ!こと様大丈夫!?」


「はい、大丈夫です

ふふ、そんなあわてなくてもただのスライダーじゃないですか」


「だ、だって、心配で」


「そういう、おにいさん、素敵です♪」


ずぶ濡れのこと様はクスクスと笑っていた

水も滴るいい美少女である


「はいはい、次はうちなー、いくでー」



「あ、もう

Kanonさんはホント空気読めませんね」


せっかくおにいさんと良い感じだったのに、Kanonさんがおにいさんの手を引いて連れて行ってしまった


「戦いっすからね〜」


「はうぅぅん、、」


プールサイドを見ると、余裕そうなメーと、目をグルグル回したリルがいた


私はプールから出て、おにいさんたちが登っていった階段を眺める


、、ドキドキ、、したな、、あんなにくっついちゃった、、



「なぁ、あんた、モテモテで調子のっとらん?」


「へ?な、なんで?」


「なんかムカつくわー、この順番に乗るっていうのも、完全にハーレムやないか、石油王かいな」


「そ、そんなこと言われても、、なら、下りる?」


オレは階段の下を見ながら提案する


「そういうことやないやろ

そしたら、うちだけ仲間はずれや」


「まぁ、そうか、うーん、、」


どうすればいいのだろう、と頭を悩ませる


「あんたは、、うちだけ見てればええんや」


「え?」


「聞こえたやろ、毎回とぼけるのやめえ」


のんちゃんは少し赤い頬で睨んでくる


「あ、、はい、すんまそん」


「ふん」


「はーい、次の方どうぞー♪あれ?」


先ほどの係のお兄さんに呼ばれて、のんちゃんとスライダーに腰掛ける


「彼氏さんは彼女さんを??あれ??」


お兄さんは困惑してるようだ

こいつ、さっき他の女の子と来たよな?

そう思われてるのかもしれない


ぎゅっ


オレは気まずくなって、さっき こと様にしたように のんちゃんを抱きしめた


「な!?なにするんや!」


「へ?」


「いってらっしゃーい?」


お兄さんに押されて出発する


「あんた!急になにするんや!」


「だって!抱きしめろって言われるから!」


「ことちゃんにも同じことしたんか!変態!」


「ちょ!暴れないでよ!のんちゃん!」


むにゅん


バタバタと暴れるのんちゃんを抑えようとしたら何か柔らかい感触が右手に伝わってきた


「へ?きゃ!あっくん!許さへん!そこまでは許してへん!」


「な?なにが!?」


もにゅん


こちらを振り返ったのんちゃんの顔は真っ赤で、オレの右手には柔らかい感触がまだしていた


「、、、」


そこで右手が握りしめているものの正体に気づく


すっ


そっと右手を離して、両手をばんざいする


「わ、わーい、、、」


全力で誤魔化しにいくことにした


「あんた!」


バッシャーン!!


「うぷっ!はぁ、はぁ、、あっくん?」


「、、、ごめんなさい」


のんちゃんは両手で胸を隠して顔を赤くしている

もちろん睨んでくる


「わぁーい!ひまのばーん!いこー!あらとさん!」


そして、問題が解決しないまま、ひまちゃんに手を引っ張られて連れていかれた

あとのことが恐ろしい、、

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