第138話 温泉旅行の参加者決定
「あめちゃんは来れるって!」
「あ、そうみたいですね」
「、、ちっ、そうか、キミの方にも連絡あるよね、そりゃ、ちっ」
週明け、出社すると課長に声をかけられ、返事したらキレられた
課長は自分にだけあめちゃんから連絡が来た、そう思ってはしゃいでいたのに、オレが水を差してしまったようだ
「あー、、なんかすみません」
「いいんだよ?新井くん、私は一応キミたちのこと応援してるからね?
一応ね?一応
週末、あめちゃんから連絡があったときは、それはもうめちゃくちゃ嬉しかったけど
そりゃあ、私なんかにあめちゃんが連絡くれたってことは、キミにも連絡するよね?
そうだよね?そんなことにも気付かなかった私がバカだもんね?」
「いえ、、そんな、、」
課長はヒス構文のような発言をし始める
正直めんどくさい
「おはよーございまーす」
そこにのんちゃんが出社してくる
「あ、のんちゃん、おはよー」
オレはその流れで自席の方に向かい、
ヒステリーモードの課長から解放された
なんかまだぶつぶつ言ってるけどスルーだ
椅子に座り、メールをチェックする
二宮さんからのメールはない
社員旅行、あめちゃん以外には誰が来てくれるのかな?
不安とワクワクの両方の気持ちを抱えたまま、今日の業務に手をつけ始めた
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「えい!えい!
あーん!負けたー!」
「あはは!ひまちゃん、ボクシング苦手だよね」
「えーん!女の子をそんなに殴って楽しいのー!?
ひどいよー!えーん!」
「勝負は非情なんだよ?ひまちゃん」
「あらとさんのきちくー!」
オレは自宅でひまちゃんとあそび大全を楽しんでいた
Discordで通話しながら、ウキウキで会話している
もちろん、SwitchはPCに繋げて録画も万全だ
推しとのゲームプレイ、録画しないわけがない
「ぷー!あらとさん手加減してよー!」
「いやいや、他のゲームはひまちゃん強いんだもん
ココは勝たせてもらわないと」
2人の勝敗をみると
ひまちゃん:6勝
オレ:2勝
になっていた
やっぱオレの推しは強いなぁ
「ぷー、そこは接待じゃないのー?」
「接待したらしたで怒るじゃんw」
「そうだけどー!負けるのもやなのー!」
「わがままw」
「わがままって言われるのキラーイ!!」
「あはは!」
そんな感じで楽しんでいると、例の温泉旅行の話題になる
「あ!そうだそうだ!
ひまも行けることになったよー!
温泉りょこー!」
「ホント!?やった!嬉しいよ!」
「うん!ひまも嬉しい♪
ところで温泉ってどこ行くのー?」
「え?なにも確認せずOKしたの?」
「そうだよー?
だって、あらとさんとりょこー行きたいもん♪」
「お、おう、、」
「ん~?なぁにー?」
「いや、、急に照れるこというから、、」
「んー?あ!?、、
えへへ///
でも、ホンネ、だよ♡」
「う、うん、ありがと、、
あー、、えっと!温泉の場所だよね!
箱根温泉だよ!」
「箱根!ひま知ってる!あれだよね!
マラソンのやつ!」
「あはは、そうそう箱根駅伝で有名だよね」
「そうそれ!」
この様子だとたぶん駅伝をテレビで見たことはなさそうだ
まぁ、VTuberは年始も忙しいもんね
と勝手に納得する
「楽しみだなぁー!ひま温泉なんてひさしぶり!」
「オレもひさしぶりだよ
のんびりできるといいね」
「うん!」
「あ、そろそろ良い時間だけどどうする?」
時計を見ると、もうすぐ日付が変わりそうだった
「じゃあ!最後にヨットやっておやすみしよ!」
「うん!負けないぞー!」
「ひまも負けないんだからー!」
そのあと、なかなか白熱したバトルが展開されたのだが、惜しくも敗北
ひまちゃんが嬉しそうにしているのを聞いて、オレも幸せな気持ちでベッドに向かうことができた
あめちゃんに続き、ひまちゃんも来てくれる
あと、こと様はどうなんだろう?
誕生日ライブが近いから難しいかな?
明日聞いてみよー、と思って眠りにつくと、
翌朝、こと様からメッセが来ていた
温泉旅行のご招待ありがとうございます
私も参加できることになりました
あと、、リルも来るそうです
くれぐれも、お願いしますよ?
「、、マジかよ、、」
それが朝起きてからの第一声であった




